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神堕ち(仮)

作者: ナルカミ

唐突で悪いが俺、武田吏人は自分が嫌いだ。

嫌いで嫌いで仕方ない自分。鏡を見るのも憂鬱になるくらい嫌いだ。だからその分、他人が好きだった。「好き」といっても愛情なんて壮大なものではなく単なる憧れだ。自分以外の誰を見ても自分よりは優れて見える。運動部のエース的な存在を担うやつなんかは言わずもがなだが、俺の場合はどこの部にも所属していない帰宅部のやつなんかも憧れの対象たりうるのだ。それほどに俺は自分が嫌い。だっていいところなんて一つもないんだから。自分の美点を探していたら終日を費やす。終日を費やして得た答えが「いいところなんて無い」なんだから終わってる。こういった風に心の中まで醜いんだな俺って。と改めて思わされる。マイナス思考がデフォルトなんだからしょうがないといつも割り切っているが、自分ではこの腐った性根を矯正したいと本当は思っている。容姿の方は整形などをしないと矯正は不可能だが、心中は矯正可能なんじゃないだろうか。最近はそう思えてくることも増えた。でも肝心の矯正方法が見つからない。どうにかしたいものだ。と思いながら俺は私立紋条高校の中を独り歩き回っていた。勿論、授業中に抜け出すという勇気は俺にはないので、放課後に時間が空いたので適当にぶらついていたというわけだ。部活には無所属な為、放課後=自由時間ということになる。時間はいくらあっても足りないということをよく聞くが、案外余るものだ時間というものは。暫く適当にランダムにぶらぶらしていると部活動の入部催促ポスターの群れに遭遇した。もう今は7月なのに剥がし忘れか。俺は全く興味無かったが、暇だったので一応目を通しておくこととした。相も変わらずこの学校は自由度が高いことこの上ない。部活動が多すぎて逆に選択に困る。コンピューター研究部があるのにプログラム研究部とかあるし・・・・。っと俺は我に帰って周りは見ると部活動催促ポスターを7月に眺めているというのは勿論俺だけで、なんだか虚しくなってきたため、俺はその場を去ろうとしたが、去り際に奇妙な名前の部活を目にした。


「写神部・・・・?」



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