セッション3 三週連続シングルリリース発表
WIZARDプロジェクト 三週連続シングルリリース プレス発表
東京・BEGINNING本社 大ホール大ホールは満席。
主要音楽メディア、週刊誌、ネットニュース、海外プレスまで、異例の人数が詰めかけていた。
フラッシュの光が絶え間なく瞬き、カメラのシャッター音が緊張した空気をさらに煽る。
ステージには長テーブル一つ。
マイクは三本だけ。
座っているのは、わずか三人。
中央:凛。
黒のロングコート、純白のブラウス、漆黒のロングスカート。長い黒髪が静かに肩に落ち、表情は穏やかだが、瞳の奥に揺るぎない光が宿っている。
凛の右側:零(R.O)
黒シャツに黒ジャケット。
凛のすぐ隣に座り、背筋を伸ばし、冷たく澄んだ視線を正面に据えている。
凛の左側:神崎龍一(BEGINNING社長)
ダークグレーのスーツに赤いネクタイ。温かみのある笑顔を浮かべながらも、紅の皇帝らしい威厳を漂わせている。
今日は、あえて「WIZARDの核」と「それを守る紅の皇帝」の三人だけで臨む。司会は神崎龍一が直々に務める。
神崎龍一はマイクを手に、満面の笑みで、
「皆さん、こんにちは。BEGINNINGの神崎です。
本日はお忙しい中、多数お集まりいただきありがとうございます。
今日はWIZARDの重大発表です。
メンバー全員は現在最終レコーディングに入っておりましてね。
だからこそ、WIZARDの魂を一番近くで見ているこの三人で、直接お伝えさせていただきます。」
巨大スクリーンに、黒と赤を基調としたシンプルなプロジェクトロゴが浮かぶ。
文字が一文字ずつ現れる。
WIZARD THREE WEEKS CONSECUTIVE SINGLE RELEASE
神崎龍一が宣言する。
「2026年2月より、WIZARDは三週連続で新シングルをデジタルリリースいたします。
全曲、作詞は凛。
ボーカルはもちろん凛。
プロデュースは零。
そして作曲は、それぞれ日本音楽界の頂点に立つ三人のクリエイターが担当します。」
会場がざわつく。
「タイトルとクリエイターを、順にご紹介いたします。」
スクリーン切り替え。
冷たく輝く夜のビジュアル。
タイトルが浮かび上がる。
「第一週リリース
『君がいない夜に』
作曲:黒崎哲也」
会場が一瞬、息を呑む。
続いてどよめきとフラッシュの嵐。
神崎龍一は笑みを崩さず、
「第二週リリース
『そばにいるのに』
作曲:TAKU(Dz)」
スクリーンに炎と灰のビジュアル。
「第三週 2026年2月19日リリース
『Never Forget That Smile』
作曲:小林尊」
スクリーンに遠く広がる夜空と、一筋の柔らかな光。
「三人の全く異なる世界観に、凛の詞と声が貫く。
それがこの三週連続リリースの意味です。
作詞をすべて凛が担うことで、WIZARDの核は一切揺らぎません。
以上が発表内容です。
質疑応答に移ります。」
記者たちの手が一斉に上がる。
記者1(大手音楽メディア)
「凛さん! 黒崎哲也さんとのコラボ曲『君がいない夜に』について、率直なお気持ちを!」
凛はゆっくりマイクを引き寄せ、静かだが会場全体に響き渡る声で答える。
「黒崎さんの曲は、とても完璧で美しい檻のようでした。
だから私は、その檻の中で一晩中、誰かを呼び続ける歌を歌いました。
君がいない夜に、この声は届くのかなって。
でも、歌い続けるしかない。
そんな気持ちを、すべて詞に込めました。」
記者2(週刊誌)
「R.Oさん! 黒崎哲也氏とのコラボを決断された理由を教えてください!」
零はマイクを手に取り、冷たく澄んだ声で、一切の迷いなく答える。零
「私たちは、どんな挑戦も拒みません。
新たなWIZARDの1ページになることを確信しています。
『君がいない夜に』は、その証明です。」
記者3(テレビ局)
「神崎社長! LUXEの黒崎氏とのコラボをBEGINNINGとして許可された理由は?」
神崎龍一は満面の笑みを浮かべながら、瞳に紅の炎を灯して答える。神崎龍一
「許可も何も、凛ちゃんと零が『やりたい』と言ったんですよ。
そして、私自身が一番楽しみにしています。
黒崎くんがどんな楽曲にしてくれるか私も楽しみにしてますよ。」
記者4
「凛さん、三曲のタイトルに込めた思いを一言で!」
凛は少し微笑み、静かに、しかし力強く言った。
「『君がいない夜に』は、届かない声。
『そばにいるのに』は、触れられない距離。
『Never Forget That Smile』は、決して忘れない笑顔。
三つ合わせて、私たちの魂の、今の形です。
聞いてくださる皆さんに、ちゃんと届きますように。」
最後に、三人が立ち上がり、揃って深く一礼。
凛 零 神崎龍一 フラッシュが爆発的に焚かれ、会場は割れんばかりの拍手に包まれた。
この日の記者会見は、後に「魂の三人による宣戦布告」と呼ばれ、日本音楽業界最大のターニングポイントとして語り継がれることになる。




