セッション2 伝説の幕開け
夜7時 東京・有明アリーナ
WIZARD 1st Arena Tour
「What a beautiful memory」開幕公演
会場は、
1万5000人の白と赤のペンライトで埋め尽くされていた。
客席は、まるで星空のように輝き、ステージ中央の巨大スクリーンに、
「What a beautiful memory」
の文字が淡く浮かぶ。暗転。
SEが静かに流れ、
会場が息を呑む。
スポットライトが、ゆっくりとステージ中央に落ちる。凛が、一人で立っていた。白いブラウスに黒のロングスカート。
首元に淡いブルーのリボン。
長い黒髪が、優しく背中に広がっている。
その姿に会場が爆発したかのように拍手と歓声が燃え上がる。
凛は、マイクを握り静かに目を閉じた。
深呼吸。
そして、目を開く。
「みんな……
こんばんは」
声は、少し震えていた。
でも、すぐに、透き通るように響いた。
「今日は、WIZARDの初めてのツアーです。
みんなに、抱きしめられて、ここに立てています」
会場が、静かにしかし確実に凛の言葉を包み込む。
凛は、ゆっくりと息を吐き微笑んだ。
「ありがとう今日は一緒にたくさんの思い出を作りましょう!」
1曲目『I’ll never forget』
真琴のピアノが優しくイントロを奏でる。
是永のツインが絡み千里のドラムが静かに心臓のように鳴る。
凛の声が、会場に広がる。
「I’ll never forget
あの日の約束を……」
客席のペンライトが、
波のように揺れる。
凛はステージを歩き客席に手を伸ばす。
観客が一斉に、
「リンちゃーん!!!!」
2曲目『HOLD ME Tonight』
アップテンポに変わる。
凛の声が、さらに輝きを増す。
「HOLD ME Tonight……」
零のギターソロが、凛を包み込むように響く。
客席が、コールで埋め尽くされる。
中盤『雪解けの約束』
凛は、ステージ中央に立ち、静かに歌う。
「雪解けの約束 この手を離さないで」
会場が、静かに、涙を流す。
『君が笑うまで』
凛は、客席に向かって、優しく微笑む。
「君が笑うまで 私は離れない」
観客が、ペンライトを揺らし、
一緒に歌う。
『If This Winter Never Ends』
凛の声が、高音域で軽やかに突き抜ける。
「If this winter never ends
でも、春は来るよ」
会場が、
希望の光に包まれる。
『夜に駆ける炎』
凛は、ステージを駆け両手を広げる。
「夜に駆ける炎 魂の叫び」
客席が、
赤いペンライトを振る。
中盤のMC。
凛は息を整え静かに言った。
アンコール。
『Promise』凛は、ステージ中央で、一人で歌う。「Promise
この手を離さない」
客席が、
「約束だよ」
コールで埋め尽くされる。
大歓声に包まれた。
凛は、ステージの上で、全員と手を繋ぎ、深く頭を下げた。
「……みんな、ありがとう」
「What a beautiful memory」
観客が、一斉に、
「HOLD ME」凛はただ、静かに、微笑んだ。
初日公演。
完璧な、スタートだった。
WIZARDは日本を、抱きしめ始めた。




