セッション7 幕張メッセ CDTVライブ!
デビュー当日
BEGINNING Records本社屋上
凛と零は、屋上の手すりに寄りかかって夜明け前の東京を見下ろしている。
凛はまだ黒のコートを羽織ったまま、小刻みに震えている。
凛が小声で、
「……あと18時間で、世界が私を見るんですよね」
零が凛の肩を抱き寄せて、
「怖い?」
「怖いです……でも、零さんがいるから、歌えます」
Studio ZERO
最終リハ1回きり
全員黒スーツで集合。
照明も音響も本番と100%同じにして、
通し1回だけ。
凛は最後の35秒ロングトーンを38秒まで伸ばしきる。
終了後、誰も喋らない。
零が静かに言った一言だけ。
零は
「もう触らない。これで世界に届ける」
14:00 会場到着 極秘搬入
黒塗りワンボックス3台で、関係者通用口から地下駐車場へ直行。
スタッフは全員黒マスク着用。
凛の顔を見た瞬間、CDTVプロデューサーが膝から崩れ落ちる。
プロデューサー
「……本当に実在したんだ……」
15:30 サウンドチェック(関係者のみ)
零がギター1音鳴らしただけで、会場PAが泣きながらレベルを合わせる。
PA
「こんな音、20年ぶりだ……」
16:40 照明最終確認
逆光28灯をフル点灯テスト。
凛がステージ中央に立った瞬間、
照明監督がインカムで絶叫。
監督
「人間が燃えてる!! マジで燃えてる!!」
バックステージ
6人が完全に円になり、
手を重ねる。
零が静かにカウント。
名探偵アガサ放送開始。
無事、事件解決。
エンディングへ。
18:56:00
画面:ロンドンの霧深い夜道
アガサが傘を差してゆっくり歩いている(後ろ姿のみ)
街灯の光が雨粒ににじむ
白文字が静かに浮かぶ(3秒だけ)
♪ I’ll never forget / WIZARD
霧の街並みを俯瞰で映しながら、凛の声が降り始める
「街の灯がにじんで見える夜は
君の声が とりあえず覚えて……」
映像: 古い時計塔が12時を打つ
濡れた石畳に落ち葉が舞う
誰もいないベンチに置かれた白い手紙(風で少しめくれる)
サビ
「透明なままの君へ
私はまだ約束を信じている
言わない言葉を風に乗せて
Shine on me… forever……」
映像:
アガサがゆっくり振り返る→誰もいない
遠くで街灯が一つずつ消えていく
最後のサビ
「透明なままの君へ
あなたの声を決して忘れません
永遠に色褪せない想いを胸に刻んで
Shine on me… 永遠に」
映像:
夜空が徐々に明るくなり、朝焼けが広がる
ロンドンの街がゆっくりオレンジ色に染まる
そのままフェードアウト提供クレジット→次回予告へ
初めて地上波でリンの歌声が流れた。
出演者控室 完全封鎖
ドアの外に黒服20人配置。
最終トイレチェック
千里と真琴が凛を挟んで女子トイレへ。
凛はアガサのエンディングに感動して個室で泣き崩れる。
千里が、
「凛さん! 私たちも一緒に泣いてるから大丈夫!」
真琴も、
「深呼吸して。世界はもう君を待ってる」
CDTV生放送開始
様々なアーティストがパフォーマンスを披露。
緊急アナウンス
MC、
「このあと第2部では、デビューのアーティスト
WIZARDが、このステージで、初めて歌います。」
会場3万人が一斉に息を呑む。
6人、ステージ袖へ移動
凛は零の手を死にもの狂いで握っている。
零が最後に耳元で、
「凛、覚えてて。
今日から世界は二つに分かれる。
君を知る前の世界と、
君を知った後の世界。
さあ、行こう」
完全暗転。
全灯白い炎が凛の輪郭だけを世界の中心に焼き付ける。
WIZARDプロジェクトここに始まる。




