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本性  作者: hagisiri
10/26

ウチの目標

ウチは今おきた。おはよう世界。ベットの中でスマホを見ると時計は19時24分と書いてある。体が夏休みに染まってきた、宿題はもちろんやっていない。最後まで貯める派、というか最後までやらない派だからね。

 しかし流石にずっとこのままでは夏休みを無駄にしてしまう。急いで親友にSOSのサインを送る。(カヤ 明日遊ばない?)そのままネットニュースを開き記事を流し読みする。(イクメン俳優不倫発覚!)(激スゴ野球選手350円で契約!)(30代無職女性用下着1200着盗難)(研究所で発生したガスにより男性2名意識不明の重体)(とある総理19万円着服)しばらく読んでいるとテロンッと通知が来る(SUMI  いいよ10時くらいにそっちいくね)(カヤ 了解)

 しばらくしスマホを見ているうちにまた眠ってしまった。気がつくと学校でつるんでいる友達と一緒に長い学校の廊下のような場所を歩いていた。

 前を向くと、一年の教室がずらっと並んでいる。「向こうまで行くのダルッ」ウチが言ったようだ。「そうね、うちはここでいいかな」澄子が右にある教室に入り一番前の左側の席に座る。一番後ろの真ん中には太田とその2個前に宇高さんが座っている。

 太田がこちらをチラリと見た。そのあとしばらく歩いたけれど足がフラフラしてきて、まっすぐ歩くのが辛くなった。みんなに別れを言って左にある階段から下に降りる。

 そこには不機嫌そうな持井が立っていた。その横を目を合わせないように通る。後ろから「頑張ってね。本当に」と大きな声が聞こえる、振り返ると太田が階段の上からウチを見下ろして笑っていた。その様子を見たウチも持井もメデューサと目を合わせたかのように固まってしまっているようだ。

 デンデンデューデュー 着信音が聞こえ目が覚める。澄子からだ「ん?何?」寝起きのフニャけた声で答える

「もうかやの家についてまーす」と澄子からの声が聞こえ時計を見ると10時18分

「ごめんちょっと待って」慌てて飛び起きて電話を切り、玄関の鍵を開け、とりあえず家の中に澄子を入れ支度を急ぐ。


 なんとなくショッピングモールに入ったウチらはとりあえずカフェに入り、サンドイッチとサラダとコーンスープのセットとカレーを頼み次に澄子がオレンジジュースとガパオライスを頼み店員さんがいなくなってから「ガパオライスとオレンジジュースはやばいだろ」と軽く揶揄う

「かやもカレーにコヒーあるけど?てか食べ過ぎだろ!朝だよ?」と澄子

「昼だけだけどね」とウチが半笑いでいう

「あんたが寝坊したんだけどね」と大きめのカウンターを喰らう。

 しばらく談笑していると店員さんがおぼんにサンドイッチとコーヒー、次にガパオライスとオレンジジュース、次にカレーを乗せて運んでくる。

 「ありがとうございまーす」店員さんにお礼を言い、澄子がガパオライスとサンドイッチの写真を撮る中、おしゃれなカフェに似合わない速度でカレーを口にかっ込む。その姿を見た澄子は声を上げて笑っている。写真を撮り終えてガパオライスを食べ始める澄子と同じタイミングでサンドイッチを食べ始める。

「よっしゃー間に合った」勝ち誇るように澄子を見る

「アホみたいで似合ってるよ」と楽しそうに笑う澄子に食べかけのサンドイッチを少し前に突き出し「一口食べる?」と聞く

「マジでいいの?もらう」ウチより少し背が低くて手足がすこし細いのに大きく胸を膨らませている澄子にはサンドイッチが似合っていた、ガパオライスより断然。

「ごめん中の肉けっこう取れちゃった」とサンドイッチを口に入れたまま謝る澄子は笑っている。

「じゃあガパオライスもらいまーす」ガパオライス卵と米と肉を1:1:1で取り三口食べ「これでよし」とガパオライスを返す。

食べ終わりお会計を済まし「ごちそうさまでした」といい店を出る。



 「今日中に提出するものがあれば係の人に集めといてくださいね。ではさようなら」みんながぞくぞくと立ち夏休みの課題を提出する。

 そんな騒がしい教室の中、ウチはまっすぐ琴音ちゃんの方に向かって歩いていく

「琴音ちゃん久しぶり」と軽い調子で話しかけにいく

「久しぶりですね。夏休み楽しめました?」と優しそうに返す琴音ちゃん

「生物のプリント忘れちゃった」反省しているように言う

「じゃあ次の授業までに持ってきてくださいね」とプリントを渡してくれる

「ありがとうございます」とその場を去ろうと振り返ると

「他には?」と琴音ちゃんに捕まる

「何がですか?」背中を向けたまま白々しく聞き返す

「他に忘れてしまった課題はどのくらいありますか?」と聞き直す琴音ちゃん

「生物以外かな〜」去勢をはってハキハキと答える

「今日提出の物はいくつありますか?」と琴音ちゃん

「多分生物含めて三つとか澄子が言ってた気がする」とウチ

「二つはやってから帰ってくださいね」と琴音ちゃんと威圧感のある笑顔で言う

「一つじゃだめですかね。とか言ってみたりして」とヘラヘラと言う

「生物も今日にしますよ」相手にしない態度でプリントを机でトントンと揃える

「ごめん嘘じゃん。すぐやるから」と言い、席について課題に取り掛かる、中学までだったらこんなのすっぽかして帰るんだけどな。琴音ちゃんの言うことだから聞いちゃう。そんなに量が多いわけではないから1時間もかからずに終わると思う。

   1時間後

詰んだ、なんもわからん。国語は気合いで終わらせたけども数学はやばい。澄子に頼っとけばよかった、一人で教室いるの寂しいよ。

 一人机に突っ伏していると、ドアが開き琴音ちゃんがこちらを確認して「結構量あるんですか?」と声をかる

「数学わからない。助けて琴音ちゃん」と弱々しい声で頼む

「数学20点でしたもんね、いいですよどこですか?」と横に座る琴音ちゃん「普通に全部」 

 30分後

最後の一問を解き終える「ありがとう琴音ちゃん」と抱きつくと「お疲れ様ですよく頑張りました。あと私は教員なので抱きつかないでくださいね」とウチを軽く押し返す「バイバイまた明日」と手を振り終わらせた課題を提出して家に帰る。


   次の日

 朝学校に行くと澄子がスマホを見て微笑んでいる。

「どうした澄子いいことあったか?」と聞くと、こちらにスマホを見せ「見てこれハムスパイのエピメヴルスコラボ商品が発売されるんだって」エピメヴルスは世界で有名な高級ブランドで到底高校生に買えるものではない

「買えないでしょ」と言うと「そうなんだよね。見てこの鞄めっちゃ可愛くない?」と少し寂しそうな顔をした後にまた同じテンションで話し始める。


「皆さん席についてください」しばらく澄子と話していると琴音ちゃんが教室に入ってくる。

「今日から授業が始まります、問題なく過ごせるように気を引き締めましょう」琴音ちゃんが話している間にスマホでバイトを探し始める。

 時給が高く、すぐに入れて高校生でも入れるところ。しばらく探していると時給1200円〜の花屋さんのバイトが見つかった、すぐに面接の予定を入れる。

 一通り作業を終え顔を上げると琴音ちゃんが目の前に立っていた「話してる時はスマホ触らないでくださいね」と静かな声で「うわっびっくりした」驚いて膝を机の裏にぶつけてしまう「みんなもう教室移動してますよ」周りを見ると、教室に居るのは琴音ちゃんとこっちを見て爆笑してる澄子だけだった。

  放課後 

 色とりどりの花で店先を飾った花屋さんに入る「いらっしゃいませ」と金髪で背の高い女性が出てくる

「今日バイトの面接を予約した可兒です」と要件を伝える

「えーバイトの子増えるの?ラッキー」と気さくに話しかけてくれた。続けて「多分店長裏いるからついてきて」と店の奥に連れられて入っていく。

「店長バイトの面接らしいです」とドアを開けると白髪を生やし赤く丸い縁の眼鏡をかけたおばあちゃんがいた。

「初めまして。店長の花輪です」こんな婆ちゃんになりたいと憧れるほど上品で落ち着いた声に惚れる

「初めまして。可兒です」ふと我に帰り慌てて自己紹介を返す

「楓ちゃんは仕事に戻ってていいわよ」と言うとさっきの金髪の方が「はーい」と返事をして出ていく。部屋から出ていく楓さんに会釈をする。

「じゃあ面接を始めましょうか。バイトは初めて?」

「はい。初めてです」

「そう、お花は好き?」

「すみません正直時給で選びました」

「あら、正直ね。信頼できるわ」

「はい。ありがとうございます」

「いつから入れるのかしら?」

「平日は5時以降、休日はいつでも大丈夫です」

「じゃあ今日から仕事覚えてもらっていいかしら」

「はい。ありがとうございます」

「そこにある服を着てね、出たところに楓ちゃんがいると思うから仕事は彼女から聞いてね」

「はい。ありがとうございました」頭を下げ席を立ち服を取り着替え部屋から出る。花に水をあげている楓さんの元へ行き声をかける。

「作業中すみません。仕事内容を教えていただきたくて」と聞く

「今日から入るの?いきなり?」と少し驚いていたあと「ちょっと待ってね」と言い楓さんが持っている荷物を床に置く。その日は仕事内容を教えてもらい1日目は終わる。

  学校

 「今日も1日頑張ってくださいね」と話し終わった琴音ちゃんの元に駆け寄る。

「琴音ちゃん!昨日からバイト始めたんだ」と楽しげに話した

「この学校バイト禁止ですよ」と真顔で注意される

「えーいいじゃん、みんなやってるって」とヘラヘラしながら

「ダメですよ。やめてくださいね」と真顔のまま言われる

「でも澄子にプレゼント買いたくて」と少し落胆したように小さな声で言う

「‥関係ありません明日までにバイトを辞めたと私に伝えてくださいね、さもないと学校に報告しますからね」

   放課後

 バイトの作業をしながら今日の出来事を楓さんに伝える。

「優しい先生だね報告すればいいだけでしょ」とおちゃらけた風に言ってきた

「でも嘘つきたくないです。いい先生なんで」と少しいじけたように

「先生も本当のこと言われたほうが迷惑だと思うけどな。でも嘘つきたくないならうちが前のコンビニバイト辞めたこと報告したら」とまたふざけた様子で言ってきた

「ふざけないでくださいよ真剣なんです」と少し不機嫌そうに言う

「真剣に考えても解決しない時はふざけた方がいいよ。楽しいから」まだヘラヘラしながら

  次の日

「まだ提出物を出してない人は早く出してくださいね」話し終わった琴音ちゃんに報告しにいく

「琴音ちゃんバイト辞めました」と伝える

「はい、わかりました」と簡潔に終わる。ちゃんとした確認などないからきっとこれが琴音ちゃんにとっても楽なんだと思う。

「琴音ちゃんこれバイト先の先輩の話です」と少し大きな声で言う

「バイト先の先輩が前のバイトを辞めた話です」琴音ちゃんは聞こえていない様に何も言わずに教室を出ていく。

  放課後

 バイト先の待機室で今日の出来事を楓さんに報告する。

「なんでうちのことってバラしちゃうのさ。ちょっと気まずかったでしょ」と少し心配したように答えてくれる

「騙すようなことしたくなくて‥」と気まずそうに言う

「かやちゃんは優しい子だねぇ。うちなら仲良い友達にも都合悪けりゃ嘘つくね」と感心される。琴音ちゃんに迷惑をかけ、楓さんの考えてくれた解決策を無駄にしてまで自分のわがままを無理やり突き通しても、真実を包み隠さず話すことで善人と評価されている。ウチは多少嘘をついていても出会ってから2日しか経ってないバイト先の後輩の相談を聞く人の方が数百倍優しい人に見えるのにな。

 学校で

「今週の金曜日にある球技祭の種目は男女ともにドッジボールだそうです。体育で練習があるそうなので頑張ってくださいね」琴音ちゃんが話し終わり、私はいつも通り琴音ちゃんの元に行く

「琴音ちゃん生物のプリント終わらせてきたよ」ともらっていた課題を出す

「しっかり持ってきましたね。えらいです」と褒めてもらえる

「優等生だからね」と自慢げに言う

「遅れてはいますけどね」と意地悪を言われる。

    体育で

 隣のクラスとドッジボールをしている「ッピ」ホイッスルがなりコート内に一人になってしまう。

 向こう側は七人くらい残っている。「ちょい元外入ってきて一人きつい」元外野のみんなはシャイだからなかなか入ってこない。

 そんな中、一人エナちゃんが入ってきてくれる。確か澄子と仲が良かった子。「ありがとう。助かる」お礼を言っている間に相手は投げる体制に入っている。

 ソフト部のすごい球が速い子、澄子も奴にやられた。間違いなくエナちゃんを狙う、でも庇える余裕はない‥仕方ないエナちゃんを犠牲にボールを獲得して攻撃に転じる!

 予想通りエナちゃんに向けて豪速球が投げられる。落ちる予定の球を拾いに行こうとしたその刹那ウチは見た。お腹の手前で指だけで挟み込むようにキャッチした後に腹に抱き抱えたのを。

エナちゃんは「すみちゃんお願い」と言い平然と澄子にボールを投げる。

「エナちゃんすごいね。あれ取れるんだ」と感心したように言うと「あっ。ありがとう。たまたまだよ」と少し困ったように返事をくれた。「ッピ」澄子が一人当てて帰ってきてくれた。「ただいま。こっから行くよ」とコート内の三人を鼓舞するように大きな声で言う。

  放課後

 「お疲れ様です」バイト先で楓さんに挨拶する「かやちゃん毎日いるね。うちもだけど」

 今日の体育のことを楓さんに話す「澄子ちゃんかっこいいね」と相槌をしてくれるから話しやすい

「でもその後すぐまた同じ人に喧嘩売って負けて出ていきましたけどね」

「ドッチボールは野球部とソフト部には勝てないって決まっちゃってるからね。結局勝ったの?」

「授業終わりのチャイムがなっちゃって人数差で負けました。悔しい」

「その気合いなら本番は余裕勝ちよ。頑張れ」

コンティニュ

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