イグアナを飼う
2人「「はい、どうも~」」
ツッコミ「俺、4月から社会人なったやんか。最近一人暮らしが寂しなってな」
ボケ「ふんふん」
ツッコミ「なんかペットでも飼おうと思ってな」
ボケ「ええやん。何かうん?」
ツッコミ「イグアナとかカッコよくてええなーと思って」
ボケ「イグアナ!? お前、そんな玄人好みの生き物に手ェ出すん!? お前イグアナがどんな生き物か知ってんのか!?」
ツッコミ「え、知らん」
ボケ「俺も知らん。けどな、ある程度論理的に考えてわかることがある。ちょっとイグアナの生態について考えてみよか。まずイグアナの餌。イグアナが何食うと思う?」
ツッコミ「え……? 葉っぱとか?」
ボケ「肉や」
ツッコミ「肉食なん!?」
ボケ「当たり前やん。あんなこわい顔してて、肉食じゃないわけないやろ論理的に考えて」
ツッコミ「イグアナ怖いなぁ」
ボケ「そして多分人の肉もいく」
ツッコミ「イグアナ怖いなぁ!」
ボケ「あんな怪獣みたいな顔して、人の肉食わへんわけないやろ」
ツッコミ「お前見た目で人判断するとこあるよな」
ボケ「そして気をつけなあかんのは、イグアナは多分透明になれる」
ツッコミ「透明になるんイグアナって!?」
ボケ「あれカメレオンの仲間やぞ。それくらいできてもおかしくないやろ」
ツッコミ「すごいなぁイグアナ。俺全然イグアナのこと知らんかったわ」
ボケ「そして飼うときに大事なんが、言葉を教えるということ」
ツッコミ「インコか! イグアナが喋るわけあらへんやろ!」
ボケ「そうかもしれへん。でもな、もしかしたらイグアナもインコみたいに言葉覚えるかもしれへんやん? 喋らへんと思ってずっと話しかけずにいたら、イグアナはお前の独り言しか覚えへんわけや。“あー今日も会社行きたないわー”しか喋らんイグアナとかいやすぎるやろ?」
ツッコミ「確かに、それは嫌やわ。OK、毎日ちゃんと話しかけるわ」
ボケ「そしてイグアナのタイプは草」
ツッコミ「ポケモンか! 緑やったら草って安直すぎやろ!」
ボケ「火が弱点。火炎放射で燃やしたら倒せる」
ツッコミ「大抵の生き物はそう! 俺たちも!」
ボケ「そして最後にこれが一番大事。ペットは成長するということを忘れたらいかんねん」
ツッコミ「成長するってどゆこと?」
ボケ「飼い始めた時はちっちゃくて可愛くてもな、そのうち成長して大きいから飼われへんくなって捨てられるペットが多いねん」
ツッコミ「なるほど。じゃあ大きくなることも考えとかなあかんね」
ボケ「これらを踏まえて、一度イグアナを飼うシミュレーションしてみよ。じゃあ俺イグアナやるから、お前飼い主やってみて」
ツッコミ「え、お前イグアナやるん!? わかった、頼むわ。じゃあ俺が家帰ってくるところからな。ただいまー、帰ったでー。おーイグちゃんただいまー」
ボケ「オカエリー」
ツッコミ「おお。言葉覚えてる。よしよし、今ケージから出してあげるからね。賢いねーイグちゃんは」
ボケ「カシコイネー」
ツッコミ「やっぱり毎日話しかけてると言葉覚えるんやね。さぁ、餌の時間やで。はい、イグちゃんの大好きな豚のバラ肉やで」
ボケ「オカエリー」
ツッコミ「違う違う、ご飯食べる時は“頂きます”。やで」
ボケ「イタダキマス」
ツッコミ「そうそう、イグちゃんは賢いなぁ」
ボケ「がぶー」
ツッコミ「いた、噛まれた! 人間のお肉なんて美味しくないで!?」
ボケ「ニンゲンノオニク、オイシクナイ」
ツッコミ「そう。あれ、なんか動きが遅くなってきたな。疲れちゃったんかな? ケージに戻りたいんかな?」
ボケ「モドリタイ」
ツッコミ「そうか、よし戻り戻り。はい、おやすみー」
2人「「20年後」」
ツッコミ「ただいまー、イグナちゃん元気にしてた?」
ボケ「バキバキバキバキ」
ツッコミ「あかん、大きくなりすぎてケージ破壊して出てきてもうた!」
ボケ「がぶー」
ツッコミ「あぶな! 何するねん!」
ボケ「ニンゲンノオニク。イタダキマス」
ツッコミ「喰われる!? あかんやめろ、こっちくんな!」
ボケ「スゥー」
ツッコミ「うわ、カメレオンみたく姿が透明になった! どっから襲ってくるかわからへん!」
ボケ「ニンゲンノオニク。イタダキマス」
ツッコミ「うぎゃー! 噛まれた!」
ボケ「ニンゲン、モドリタイ」
ツッコミ「元々ニンゲンやったん!?」
ボケ「オカエリー。オカエリー」
ツッコミ「お出迎えしながら噛みついてくる! あかん喰われる! そうや、ポケットの中にライターがあった! これが人間の知恵や! 火を喰らえ!」
ボケ「カシコイネー! めらめらめらー!」
ツッコミ「……いやこんなペット嫌すぎるやろ!」
2人「「どうもありがとうございましたー!」」
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