5話 異世界にこれは必要?
イアナから魔力操作について教わり2年、ギフトで授かった【魔力武装】は自分の身体を防具で覆う事ができるようになった。本来武器も魔力で作る事ができるそうだが今は形にすることも難しく木剣などを強化する事が精一杯だ。
【創生】はこの2年でLPも850と溜まりそろそろ何か魔法でも作ろうかなと考えている。創生は物を作ることもできるので一度使ってみた事がある。その時に作ったのが持っている木剣だ。無い物から作るには250のLPが必要だが木があるとこで創生したらLP25と10分の1で収まった。
「さて、どんな魔法を作ろうか」
850ともなると大きな魔法や物は作り出せない。ここはやっぱアレにするか。そんな事を考えていると目の前からピンクの髪をした可愛い幼馴染が呼んて走ってくる。
「レイくーん!」
声の主はギデオンことギーネだ。2年が経ち髪も腰くらいまで伸ばし益々女の子へとなっていっている。不思議だ。彼は男なのだ。
走って来たギーネはどうやら倉庫にでも入っていたようで少し埃などで汚れている。これは早速作った魔法が試せるな。
「ギーネ、埃落としに行こうか」
「うん!川に入ろ!」
「入らなくていいよ。【バブルウォッシュ】」
初めて作った魔法は【バブルウォッシュ】この村ではお風呂などは無くお湯で身体を拭くのだが石鹸も無いので元日本人としてはとても耐えがたい。これで隅々の汚れまで落ちるのでとても便利だ。必要LPも650と足りた。
「レイくんすごいよ!すっきりした!ありがと!」
ギーネも喜んでいる、よかった。その後自分にも【バブルウォッシュ】をかけすっきりさせた。これで、風呂にでも浸かれたらいいのにな。
それからまたいつもの様に2人で魔法の修業をして家へと帰っていく。
修業をしていく中でLPの増え方もわかってきた。LPは幸福感でも溜まる様で俺はギーネといる時によくあがる。今もギーネといることで15あがっていた。ギーネは優しいし俺の事を好いてくれているが男なんだよな。あんな可愛い幼馴染はそうそういないなと今日も思いながら眠りについていく。
朝起きて今日からは剣術の修業もしていく事になった。前世では空手をやっていた事もあり格闘術が5あるが【魔力武装】では木剣の強化や今後他の武器も扱う事になるからレナードから習う事になった。
レナードは冒険者時代前衛で剣を振っていたこともあり腕前はかなりあるらしい。レナードが使う剣術の流派は【煉神流】で己の身体と武器鍛え続け攻撃力特化の流派だ。
レナードに教えてもらう事により今までは力だけで振っていた剣が数時間で型になって来た。【煉神流】には型といった型はないがひたすらに身体、技を鍛えて一撃で倒すのが主流だそうだ。
「レインしっかり鍛えてギーネちゃん護れるようになれよ」
「ギーネもそれなりに強いさ」
「男なら女の子守ってやれよ」
笑いながらそんな事言うレナードだけどギーネは男の娘だぞ。まぁ、可愛いけど。
ギーネが女の子だったらなと思いながら力強く剣を振っていく