5話 駆け出し冒険者の集まる街
遅れました!3話投稿です!
もし修正箇所があったらコメント欄で言ってください
あともし自分で見つけたら勝手に書き直します
縄張りから出て1時間
森を抜けた俺たちはだだっ広い草原に出た
「後何分くらいで着くの?その〜何だっけ?
」
「古都ナグサルト、地図によればここまっすぐなんだがな〜後もう1時間ってとこかな?」
正直同じ景色ばかりで俺たちは飽きていた
だって人間はもちろん魔物すらいない
「あ、あれって馬車じゃない?乗せてもらえないかな?」
「バシャ?なんだそれ?」
ホムラが口をあんぐり開けてこっちを見てくる
「おいバシャが行っちまうぞ?はよ行こーぜ?」
「えっ、あぁうん行こう行こう」
え?何?知ってないとダメなやつ?
バシャって一体なんなんだろう?
そして俺たちはバシャに向かって走り出した
「なるほどな!馬が荷台を引いてんのか!
面白い考えだな、俺らのところは荷台しかなかったしな!」
「兄ちゃん随分田舎から来たんだな〜、馬車知らなって相当やばいぞ?」
「えっ?そうなのか?」
「そりゃそうでしょ…私も知らないなんて思わなかったし…」
人間って物知りなんだな…俺はただ長く生きてただけってことなのか?
人間は寿命が短いのに頭がめっちゃいいんだな
「お、見えて来たぞ!兄ちゃん、嬢ちゃん!
あれが古都ナグサルトだ」
そう言われて俺は馬車から顔を出し男の指差した方を見てみた
「おぉ!デケェ!あれが古都ナグサルトか!」
「おっきい…壁?なんでこんなのつけてるんだろ…」
「ここの周りには魔物が住んでる大きな森があるからな、襲われたことないが一応つけておこうということらしい」
「そんだけのためにこんなデケェ壁作るのか
、暇なんだなここに住んでる人間」
するとホムラが肩を叩き耳の近くでコソコソと話してきた
「ねぇ、それってあなたのとこの森じゃ?」
「違うだろ、魔物の住んでる森なんてそこら中にあるし」
「そ、そうかな?私はあなたのとこだと思うんだけど」
馬車がゆっくりと止まりはじめた、どうやら
話してる間にナグサルトについたらしい
「ほら降りな、ナグサルト城門の前だよ」
「ありがとうございます、わざわざ送っていただいて…今お金を」
「いらねぇよ、子供からお金を巻き上げるまで貧乏じゃねぇしな!」
「あんがとな、金じゃねぇけどこれやるよ」
「なんだこりゃ?石??」
「うちの洞窟にあった石っころだ、火で炙るとキラキラするからよ」
「ははは!ありがとな!頑張れよ二人とも!」
馬車に乗ってた人間もいいやつだったな
やっぱり転生者がゴミなだけなのか?
そう思いながら俺とホムラはナグサルトに入って行った
「ここか人間の住んでる街か!家ばっかだ!」
「当たり前でしょ?…ねぇ早くギルド行こう?冒険者登録しないと話進まないし」
「おぉそれもそうだな、でもどれなんだ?」
「…わかんない…」
うわぁやっちまったよ、そりゃそうか転生して一日のホムラが知ってるわけないか….馬車の奴にきいとけばよかったぜ…
「まぁとりあえずでかい家探そうぜ?多分そこだと思うし」
「そうだね…ってそんなことより人に聞いた方が早くない?」
「人間に頼るのはなんか癪に触る」
「うっわドストレートに悪口言ったよ。もう少しオブラートに包んでいいなよ」
「オブラート?に包んでなんとかなんのかよ」
異世界ってのは変なもんがいっぱいあるんだな
オブラートに包んだら悪いことを言えなくなるのか…ってホムラもういねぇ!!
「あの〜お尋ねしたいんですけど…」
「ん?なんだい?姉ちゃん」
は?遠ッ!?なんであんなとこまで行ってんの!?
「ギルドってどこですか?」
あんなので見つかるわけないだろうに…
「ギルドってどこってここだけど?」
見つかっちゃったよ!!?
「リュウキー!あったよー!ギルドここだってー!」
あいつ……運めっちゃいいんだな
「ようこそギルドへ!今回どのようなご用件でいらっしゃったのですか?」
「冒険者登録をしに来ました」
「はい!冒険者登録ですね!でしたら手続きが必要なのでしばらくギルド内でお待ちになっていてください」
冒険者登録の準備をしている間に俺はいろんなところを見て回っていた
「なんだこの穴の空いた椅子は…」
「それはトイレ」
「なんだ?火が付いてないのに光ってるぞ?」
「それはランプ」
「なんだ変な頭した奴がいるぞ?」
「それはヤンキー…ってコラ!」
「ホムラさーん準備ができましたのでこちらにいらしてくださーい」
「はーい!ほら行くよリュウキ」
「なんであんな頭してるんだろ…」
俺はホムラに引きずられながらもずっと考えていた
なんであの男は髪の毛を…まっすぐと上に突き立てているんだ?
「ほらもういいから!たて!そして自分で歩いて!!」
「はいはい、わーったよ」
俺たちはそのまま奥にある小部屋に入った
どうやらそこで冒険者登録の手続きをするらしい
「では早速ここに貴方達二人の名前を書いてください」
「はい、えーっと?ホムラ…ヤマムラっと
それと前の職業に…」
「おいホムラ」
「何?どうしたの?」
「俺文字書けないから俺のも書いて?」
「えっ!!?文字書けないの?自分の名前も!?」
「文字を読めるけど書くのはしたことないし頼んだわ」
俺はそう言って髪をホムラ渡して小部屋をうろうろして回る
暇だ…暇すぎる…
「ねぇ職業ってあんたの何書けばいい?」
「んー農家」
「身長は?」
「今は1.8メートルだな」
「髪質」
「ザラザラ」
「目のい…「それ関係あんのか?」ろは関係ないないからー終わりだ」
やっとか…長いわ何分かかったんだ一体…
*10分ちょいしかたってません*
「……はい!確かに!では次にあなた方の身体能力を計らせていただきます」
「「身体能力を…測る…」」
「どうやってだ?なんかそういう能力?」
「それはと言うとですねー…じゃーん!魔法の結晶〜<マジッククリスタル>」
おぉなんか綺麗な石だ
「こちらに両手をかざしてください!するとあら不思議!自分の身体能力、すなわちステータスがわかるんですよ!」
「すごい、そんなのがあるんだ…」
「あぁめっちゃ青色だ」
「いやそこじゃなくて!ステータスがわかるってとこ!」
「そこ?そこに注目すんの?」
「当たり前じゃん!」
俺たちがギャーギャーと言い争っていると
「あの〜すいませんがお早めにしてもらってもいいでしょうか?」
「あっすいません…」
「けっ、怒られてやんの」
うっわホムラすげぇキレてる
例えるなら…修羅だな
「ここに手を当てればいいんですよね?」
「はい!今ここのレバーを下げますので
手を当てたままでお願いします!」
カチャンっとレバーのさがる音が小部屋に響き
マジッククリスタルの青色が更に濃い青色に光り始めその上にステータスが表示された
「す、すごい…力と知能と俊敏性が桁外れに高い…貴方は一気にシルバーランクに上がれますよ!」
「し、シルバーランク?」
「はい!冒険者にはランクがあって上から
クリスタル
ゴールド
シルバー
ブロンズ
があるんですよ!普通ブロンズからシルバーに上がるのにはロックボアを一人で討伐するくらいの力がいるんです!」
「へ、へぇそうなんだ〜」
「んじゃ次俺の番だな」
「はい!では両手をおいてください!」
俺は両手をクリスタルの上に置きレバーが下がるのを待っていた
「では行きます!」
カシャン!
またも小部屋に音が響く
そして青い結晶が更に濃くなった
ここまでは同じだった
「ん?なんだこれ?何にも書かれてない?」
「ほ、本当ですね…あれ?おかしいなぁ?」
結晶はホムラの時よりも濃い青だが何も書かれていない
「な、何も書かれてない?」
「これは…弱すぎて表示されなかったのかもしれませんね、エラーってやつですよ」
「なっ…!よ、弱すぎて…」
ショックだわ…所詮小さな森の主だっただけで本当はただの雑魚だったのかよ…
てことはホムラのが強いんだな…
こうして俺はブロンズ冒険者となった
「落ち込まないでリュウキ…ほらリュウキ強いからすぐにランクあげれるよ!」
「俺は弱すぎて話にならなかったんだ…きっとここら辺のゴブリンは超強いんだ…」
はぁ…帰ろっかな、森に…あそこは平和だし…
ホムラに言って帰ろう、そうしよう
俺がホムラに話しかけようとした瞬間
街に警報が鳴り響いた
『街にいる冒険者の皆さん!今すぐ古都の北門に来てください!住民たちは街の中心部に!!』
「なんかあったのかな?」
「行くぞ!ホムラ!」
俺とホムラは急いで北門に向けて走り出した