4話 旅に出ましょうリュウキさん
長くなりましたがついに旅に出ます
次回はギルドに行くよ!
俺はなんでこんなことをしてるんだろう
いつもなら殺すはずなのに…
こいつのことを好きになったからなのか?
「う、う〜ん」
「おっ、目が覚めたか?痛えとこねぇか?」
転生者の女と俺は目があった
「きゃぁぁあ!!」
「うっわ!うっさ!なんだよいきなり叫ぶなよ!」
「ごごごごごめんなさい!」
「でも…なんで私を助けてくれたの?あなた達にとって私は敵なんじゃ…?」
「…お前は他のやつとなんか違った、それにまだ何もしてねぇしな」
こいつはスライムはおろかスケルトンまで殺してない。いやまぁあいつらが先に逃げ出したのもあるが今までの馬鹿だと追いかけて片っ端から殺しまくってる
「ねぇ…降ろしてくれない?もう自分で歩けるし」
「ん?あぁすまん今降ろす」
「ありがとう。私の名前は山坂焔」
「ヤマ…ムラ…ホム…ラ?」
な、なんだそりゃ名前が2個あるのか?
転生者の名前なんて聞くのは初めてだからな
「えーっと、ホムラでいいよ」
「わかった、ホムラだな。なぁお前はどんな武器貰ったんだ?」
「武器?神様からもらえる神器のこと?」
「それだ、お前はどんなのもらったんだ?」
楽しみだ!前のやつはビーム撃てたし、その前のやつは首飾りつけてて変身したりだとかすごかったからな!
「これだよ、紅蓮丸ていうか日本刀」
「おぉすげぇ…なんというか…うん」
「地味かな…私はもらった時ちょーっと嬉しかったんだけどなぁ」
すまん俺にはこれの良さがわからん…
今までの刀とは随分違っているが…
まぁ…地味だよな…
「とりあえず寝床に来るか?食いもんとかあるぞ」
流石に怪物の誘いに乗るわけないか
「あ…よ、よろしくお願いします」
乗っちゃったよ
あれ?人間ってこんなにノリがいいの?
「ねぇ怪物さんはなんて名前なの?」
「俺の名前はリュウキ、ここの森の主だ」
「えっえ?ぬ、主?」
なんだ?名前を言った瞬間真っ青になったぞ
「なんだ?俺の名前は変か?」
「いえいえとんでもない!!」
なんだ?やっぱり変なやつだ
「おーい、リュウキ遅いぞ!」(タオ爺)
「何している…早くこい…」(ミルノス)
「リュウキ〜!来たわよ〜!!」(フラン)
「リュウキ様!お酒を持ってまいりました!」(フェス)
あれって俺の寝床だよな?崖の洞窟だもんな?なんで増えてんの?なんで族長みんな集まってんの!!?
「あれって…リュウキさんのお友達?」
こいつはなんで突然敬語になってんの!?
「ん?そこにおるのは人間か?」(タオ爺)
「なっ!また転生者が!!?」(フェス)
「でも今日の朝きたじゃない!」
あーこいつのことで言い争ってんのか?
「おーい、こいつは大丈b…」
「我がここで始末する」
ミノルスが大きな斧を振り下ろす
がその斧は途中で止まる
「何をする…リュウキ」
「話聞けよ、こいつは大丈夫だ」
「転生者に大丈夫も大丈夫じゃないもない…こいつらは我らを殺す…だからさきに殺しておくべきだ」
「まぁ話聞けって詳しいことは上で話すから」
はぁ…こいつは頭に血がのぼると大暴れするからな
「おい、ホムラ。お前大丈夫か?」
「う、うん、びっくりしたけど…」
こいつも無事そうだ半泣きだけど
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「こいつは何も殺してない、それに今までの転生者みたいに俺見て切りかかってこなかったしな」
「それだけの理由でこいつはいい奴だと?
笑わせてくれるな…リュウキ」
「リュウキ様、私もミノルスと同じです
油断させて俺たちを殺して来るかもしれませんよ」
「そうよ、人間なんてロクな奴がいないわ
私らから見たらあいつらこそが怪物よ」
まぁそうなるよな
こいつらは人間を恨んでる
なぜなら人間たちに仲間をたくさん殺されてきたし、自分たちも傷つけられてきたしな
フェスは親友を目の前で火炙りにされ
フランは仲間の半数を失い
ミノルスは自分のツノと目を奪われた
そりゃ人間を恨むよな
「それに俺はこいつと旅に出ることにした」
「「「はぁ!!!?」」」
「人間と旅をするだと?ふざけたことをぬかすな!」
ミノルスが立ち上がり俺の首を掴む
「貴様…我らが人間にされたことを忘れたのか!!?」
「忘れてねぇさ…でもな、こいつ放っとけねぇんだよ、それにこいつに俺は惚れたからよ」
「リュウキ様、本気ですか?」
「惚れたって…嘘よね?」
「本気だよ、俺は嘘はつかねぇ」
「あ、あの…わたしは…」
「「おまえはだまっとけ!!」」(フェス&ミノルス)
「は、はひっ!!」
ありゃ…泣いちゃってるよ
それよりどうするか…みんなキレてるよ
説得できそうにねぇな
「いいじゃねぇか」
「なっ!」
「…タオ爺、貴様今なんと?」
「だぁーかぁーらぁーいいじゃねぇかって言ったんだよ」
「タオ爺!あんた何言ってんのか分かってんの?」
「分かってるさ、リュウキが決めたことだ
俺らが口出しする権利はねぇさ」
タオ爺はそう言いながら酒を飲んでいる
「我らは人間と共存できないんだ!」
「今までやったことのある奴がいなかったってだけでよ、フェスは人間の姿になって街に出てるんだしリュウキだってできるさ」
みんなの視線が俺に向く
えっ?俺に人間になれって?今の俺の身長は2.9メートルくらいだぜ?
「えっと?人間になるにはどうするの?」
「俺たちは生まれてからすぐにできます、けれどたまになれない奴が居る時はこう教えるんです、"人になれって心の中で思い続けるんだ"って」
心の中で人間になるだぁ?無茶なこと言いやがる…でもやってみるしかねぇよな
言われた通り心の中で暗唱し続けた
するとどんどん身長が低くなり
背中の羽が背中の中にしまわれ
頭に生えていた2つの刃のようなツノがなくなった
「お、おお!さすがですリュウキ様!」
「まさか…本当になれるなんて…」
今の俺の姿を聞くと銀色の髪が生えており
耳は少し尖っていて眼の色は赤色らしい
「へぇそんな感じなんだ…俺の人間の時の姿」
「そのすがたでもカッコいいわ!リュウキーーー!!」
俺は昼間したように頭をガッチリと掴みそのまま指に力を込めた
「痛い痛い痛い!!凹むから!頭が凹むから!!」
「リュウキ…これで旅に出れるな」
「タオ爺…いいのか?」
「行け、リュウキ」
「ミノルス…」
「私もオーケーよ、今思ったら可愛い子にはたびをさせないとね!」
「フラン…」
「……皆が許可をし俺だけがしないなんて駄目だろう、おい転生者!」
「はい!」
「お前を信用なんてこれっぽっちとしてねぇが…リュウキ様に迷惑のないようにしろよ」
「わかりました…」
フェスくん、ホムラすっごく怯えてるよ
顔が狼のままだしすげぇ睨んでるからだと思うよ?
「みんなありがとな、俺がいない間ここを任せてもいいか?」
「我らが転生者ごときに負けるとでも?」
「ご冗談を…神器を持っていようが関係ありませんよ。」
「ワシらを誰じゃと思ってるんじゃ?」
「私たちはあんたが思ってるより弱くなんてないからね!」
そりゃそうだ
こいつらなら大丈夫だろ
「よしゃ!リュウキの旅立ち記念じゃ!飲むぞ!」
「タオ爺!お前さっきも飲んでただろ!」
「リュウキ〜!最後に抱きつかせて〜!」
「旅に出る前に我と戦え」
「私…空気だよね、私いていいのかな…」
一人悲しく座っているホムラ
この後ホムラを含め俺の寝床にいた奴ら全員で酒を飲み
翌朝…俺たちは旅に出た
「リュウキ様!お気をつけて!」
「リュウキを頼むぞホムラ殿」
「そ、そんな私が逆に邪魔になりますよ」
「いや、あんたはあいつの支えになるよ」
「おい!ホムラ行くぞ」
「あ、うん!」
こうして俺らは日の出とともに旅に出た
二日酔いでフラフラしながら