たらこスパゲティ
料理とはお客と調理人との出会いやエピソードによって作られる事がある。今回のたらこスパゲティも、世界のどこかでだれかが作っていたかもしれないが、こんな話がある。とあるお客さんがキャビアつまりは、世界三大珍味チョウザメの塩漬けであるキャビア。そんなキャビアをつかってパスタを作ってくれないかということで作られたという話があるという。
こういった話は案外多いのである。食べたい人と調理する人との出会いは、新しい料理が誕生するきっかけになるのである。シャリアピンステーキは、歯の悪くなったお客さんを思って調理人が作ったものである。肉じゃがだって、ビーフシチューが食べたいといったお客さんのためになんとか調理人が考えた事で生まれたものである。なかには無理難題を調理人に叩きつけて、生まれる料理なんてもあっただろう。
というか、私がたらこが好きなのである。たらこの煮付けなんて最高に美味しい。それに、たらこの塩漬けを白いご飯で食べるのも大好きである。辛子明太子なんてのもあるしね。おにぎりにも、もちろん使えるし身も上手い。もちろんキャビアも身も食べれるしね。外国では魚卵をイクラなんても、いうからキャビアなんかもイクラという。日本人ならイクラは鮭の魚卵というイメージだろう。でも外国では様々だし、イクラを食べない国もあるから、あっても捨てたり、なかにはスープに入れて火を通すなんてこともある。食生活とは本当に多種多様である。
料理には彩りも大事だよね。味はもちろんのこと、香りや盛り付けなんてのも大事である。となるとたらこスパゲティだけでは、少し彩りに欠ける。上になにかのせるか。まぁ、値段も考えないといけないしね。うーん、一般ようは刻み海苔にして高級品は大葉にするか。海苔は普通に美味しいけど、刻み乗りにするとまた違った表情をあらわすよね。カットされたアーモンドは皮も取れてるけど、カットされることで違う表情があらわれるし、固いかぼちゃなんても薄く細くきることで刺身のツマになったり別の表情をみることができる。まぁ、大葉つまり青紫蘇はそだてれば、どんどこ生えるから高級品とは少し違うかもしれないが味はいい。
具はどうしようかな、魚卵自体が具といえるけど、他のも入れたい。入れたいけど経費がかかる。しかたない、一般用はたらこのみで高級品はふたつほど足すか。となると烏賊かな。まぁ、ぶっちゃけイカなんですけど、なんで烏賊なんて物騒な名前がついているかというとエピソードがある。海にいるイカが、鳥に襲われるのだが逆にイカが鳥に返り討ちにして餌食にしてしまったことからついたらしい。大きい烏賊はなんか違う。もちろん切り身にしてしまえばいいが、ここは小さいものを輪切りでつかいたい。イカも種類は多いが、蛍烏賊などはちいさすぎるかな。このへんは、後々評判をみて考えるかな。
後は大葉と色が多少かぶるけど、高級品の方の最後の具材としてアスパラでもいれておこうかな。日本ではアスパラガスだとグリーのイメージかもしれないが外国ではホワイトのイメージの国もある。蛍烏賊が春のを知らせる海鮮なら、ホワイトアスパラは春を知らせる野菜だという国もある。また、ホワイトアスパラが野菜の女王とよばれたりもする。まぁ、女王って結構多いよね。ナッツだとピピスタチオだし、果物だたマンゴスチンが女王の名を手にしている。
ホワイトアスパラは、今も高価だが昔はもっと高価であった。食べる象牙やら白い金とよばれていたという。食通がアウパラの束をみて、その値段では王侯貴族しか食べれないといったが、値段を見ずに購入したひともいたらしいので、好きな人には値段以上の価値があったのだろう。実際に王侯貴族のなかにはアスパラが好きな人がいて、自分の庭でアスパラを育てていたらしい。まぁ、貴重なものが高くなるのは、結構多い話で、日本でも初鰹や初競のマグロなどの面白い話も多い。
ある画家はアスパラの絵をかいたが、お客さんが画家の思っていた値段よりも、作品を気に入り多くの値をだしてくれて、感謝の気持ちに一本だけのアスパラを描いて贈ったという話もあったりする。
まぁ、たらこスパゲティは時間がたっても美味しいけど、やはり少し乾燥しちゃうよね。まぁ、オイルなどで多少は改善するけどね。高級品の方はクリームでもしようするか。作るときに生クリームを入れれば味がマイルドになるし、しっとりさせることができる。まぁ、多少わるくなりやすくなるかもだけど、貴族街で売るから、すぐに食べるでしょ。あ、となると器もそれなりにしないと文句がでるかな。まったく、貴族ってのはめんどくさい。