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おにぎり


 「料理の知識はあるのに、技術が追いつかない。」


 なんとも、もどかしいものがある。


 「しかし、身体能力も上がってるし、魔法も使えるようになってるから昔よりもすごい料理ができるだろう。これは、心が躍るね。」


 「それじゃぁ、僕達は行くニャ。手が必要になったら、言いにくるニャ。」


 私の魔法は万能だが、特化に乏しい。ようは全属性が扱えても、火の才能ある魔法使いと普通に火の魔法勝負をすれば負ける。そう、ふ・つ・う にやればね。


 「さて、調理レベルが圧倒的に下がっている。なにか簡単で大量に作れるものでレベルアップできるか考えなくてはいけないな。」


 私だけのユニーク魔法として100均の商品をグリモアで購入できる。しかし、お金をだせば買えるものではない。ダンジョンなどで倒した魔物からとれる魔石をグリモアに吸収させることで購入が可能になる。それも、購入する商品の項目を増やすためには、またもや魔石を必要とした。現在では数多くの項目を増やし、100均の矛盾ともいえる100均ではない150円、200円そして最終的に10000円までもの購入上限を増やす事ができた。しかも、海外の100均に変わる商品も購入可能になったのである。日本にはない世界各国の商品を手に入れれるのはもちろん、海外の食材を安価に本場の品質の物を大量に購入できる点が大きい。


 米はグリモアで各種購入できる。種籾から古代米に長米などなんでもござれである。この世界で稲作をすることも可能である。


 水にかんしては、井戸を掘ってあるし軟水である。各種ミネラルウォーターの購入もグリモアで可能である。


 米を研ぐには手でやってもいいが、大量調理は難しいので100均の米研ぎ棒などを活用しよう。米を炊くものは、種類が多い。飯盒や最悪、竹でもあれば米が炊ける。しかし、どうせ炊くなら底が丸いものでないと、対流しないのでおいしく炊けない。土鍋を使おう。いずれは茶碗や土鍋を壊しまくり、それで大きなものを作ろう。羽釜も欲しい、あの羽根の部分が熱を蓄えおいしく炊ける。これは以前お世話になっていた鍛冶屋のカエデにいずれ作ってもらおう。


 さて、米の目処はついたものの具はどうしよう。おにぎりの具など星の数ほどある。ある程度の定番で固めて、新商品をだしていけばいいかな。ここは異世界なので、どんな食材が流行るかわからない。そして、元の世界になかった新しい食材があるのだから新しいおにぎりがどんどん誕生するだろう。


 ならば最初は塩むすびになるだろうか。しかし、値段をどうするかが問題である。100円のように均一かするか、80円のように安くするかである。う~ん、困った。高い商品もいずれはでるので120円や200円のような商品も出すとは思うが悩ましい。たとえば80円でだしたら100円のは20円が具代と思うだろう。しかし、高い塩を使えば100円の塩むすびも可能ではあるのである。いっそ50円とか60円でも不可能ではないが手間賃やその他もろもろもあるから悩ましい。とりあえず、80円を目処にだしてみるか。もちろん、この世界では通貨は違うけどね。


 日本人の米好きはDNAに刻み込まれていると思う。もちろん嫌いな人やアレルギーの人もいるけどね。私の塩結びの思いでは、コンビニで一番安いおにぎりである。ということと、私の通っていた小学校は学校給食であった。児童1000人には満たないがマンモス校であった。そこでは学校で給食が作られており、よくご飯があまったものである。


 まぁ、ごはんと牛乳は合わなくはないけど毎日牛乳でるからね。そこで女の担任の先生が味塩を持参しており、給食を食べ終わったら味塩を振りかけて塩むすびを作ってくれたのである。なぜか、これが大人気で給食を食べ終わった子からGETできるのである。まぁ、早食いもよくはないのだが残すよりはマシだったのだろう。


 うま味とは味覚の一つであり、日本人が発見した。このうま味が発見されたことで食はさらにその世界を広げたのである。それを活用したのが味塩である。まぁ、味塩に弱点がないわけではないがたいていのものはなんとかなってしまうのではないだろうか。


 たかが塩むすび、されど塩むすびである。私の思い出の塩むすびは全体的に塩がまざったものだったが、地域によって表面だけ塩がかかっている塩むすびもある。手に塩をつけたり塩水をつけたりして、表面にのみ塩をコーティングするのである。異世界のスタンダードを作ってしまう重要なことだが、今回はこちらを採用しよう。


 なぜなら味を不均一にした方が美味しい場合がある。コーヒーなどにワザと完璧にミルクと溶かさずにあらく混ぜたりがそうである。あとはたい焼き理論であろうか。あんを食べた後に、尻尾のカリカリで口直しみたいなことが表面のみのコーティングでは可能であるからである。


 

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