彼に会いたい女の子のお話
Twitterに載せていたものです。
『勉強するから、また夜ね』
明日に迫った期末テスト。その勉強をするからと、今日は会えないと連絡が来た。
(LINEっていいよね。自分の気持ちを押し殺して反対の気持ちを簡単に言えるんだもの)
少女は涙を浮かべながら彼氏である少年へと文字を送る。
『うん』
気を遣った彼が明日の放課後なら…と、誘ってくれる。
『明日からテスト勉強の邪魔にならない範囲で部活の練習あるし、終わるの4時とか5時になると思うからむりかな』
『そっか……』
『LINEしてないで勉強しなよ。勉強するから会えないのに、LINEしてたら意味無いでしょ?』
『そうだね。じゃぁ、また』
そこから、彼からの連絡が途絶え、独りにされてしまう。
(私も勉強しなきゃ……)
そうは思うものの、少女は独り静かに涙を流すことしかできなかった。
そんな少女の涙を拭うように、風が少女の体を撫でていった。