第四話 始まりの教室
教育部隊総長に言われ、東棟へ向かった、下級生の帝王候補たち。その中には聖空がいた。聖空は言われた通りに入り口に置いてあったプリントを取った。それには下級生の名前と「東棟3階の教室②」へ向かうように書かれていた。
帝王候補の下級生たちはそこへ向かった。
聖空たちも向かった。
「まさか、別れることになるとはね。」
「そうだね。一緒に試練を行うと思ったんだけどね。」
聖空とレミアは話していた。2人が話していると、その2人に近づく者がいた。
「お前が涼風聖空だよな。」
声は、後ろから聞こえた。2人が振り向くと、そこには黒髪の少年がいた。年齢は聖空とそんなに変わらなさそうな少年だった。
「えっと……君は?」
「俺は天城暁星、ここにいる時点でわかると思うけど同じ帝王候補だ。」
暁星は聖空たちに自己紹介をした。
その返事をしたのは、レミアだった。
「私はレミア・メルティア。聖空に何か用でもあるの?」
「ああ、聖空とまさか、再会するとは思ってもなかったからな。」
再会という言葉に聖空は疑問に思った。
「どこかで、会ったっけ? 会っていたのならば、申し訳ないけど……。」
「覚えてなくて当然だ。あのときのお前は……」
暁星が言おうとすると、頭の中で声が響いた。
「涼風聖空、レミア・メルティア、天城暁星、早く教室へ来なさい。他の人たちは集まってますよ。」
周りを見ると聖空たち3人しかいなかった。
「話はあとだな。とりあえず教室へ向かおう。」
暁星が言うと聖空とレミアは頷き急いで教室へ向かった。
教室には、東棟へ来た、聖空たちと同じ帝王候補たちと、教壇みたいな台の前に誰かがいた。
「やっと来ましたね。さあ、黒板に席の場所を書いているので、席へ座ってください。」
見た目は水色の短髪の女性がいた。
その人に言われるがままに聖空たちは席へ座った。
「全員、揃ったわね。説明は総長に聞いていると思うから省くわね。」
「総長?」
誰かが声を出した。
その声に答えるように女性は言った。
「総長はさっき、あなたたちに試練を与えた方よ。総長は上級生の担当をします。あなたたちの担当は私、副総長の天導綾です。よろしくね。」
天導副総長は聖空たちに挨拶をした。
「あ、上級生と言っても、上下関係はないから。ただただ、私たちが呼びやすいようにしただけ。だから気にしないでね。特に聖空くんとラスピスくん。」
聖空は顔には出さなかったが、内心、驚いていた。たしかに「上級生」という言葉に引っかかりはあった。それをすぐに天導副総長は理解したのだ。
(さっきの私の発言で驚いている人は数名。これぐらいの理屈は分かってほしいんだけどね。能力が使えない以上は、)
天導副総長は帝王候補たちを見て思った。
そして天導副総長は聖空たちの机に数冊の本を置いて行った。
「これはこの1年であなたたちが学ぶことになります。分かっていると思いますので、あえて言いません。聞きたいのならあとでお願いします。」
天導副総長はその後、注意事項を説明した。
時間厳守のことや、許可がないと教育棟から出れないことなど、説明した。
「では、また明日の朝9時にこの教室へ来てください。解散です。」
そう言うと、天導副総長は教室を出た。
こうして、聖空たちの教育棟での生活が始まった。




