閑話 ヨロイとリレイラ
「大丈夫ですか?」
「うん、まだ痛いけど大丈夫」
「休んでいて下さい。俺、昼飯作りますから」
「ありがとう……」
「? どうしたんですかリレイラさん?」
「嬉しいなって思って」
「お、俺も嬉しいですよ?」
「ホント?」
「はい」
「ふふっ。ねぇ、来週は早く帰れそうなんだ。仕事が終わったらまた泊まりに来ていいかな?」
「いいですよ。次の探索とかまだこれからなんで」
「夕飯は作るからね?」
「え、悪いですよ……リレイラさんフルタイムで働いてるのに」
「君にね、食べさせたくてずっと練習していたんだ。その、和食とか、特に……」
「え!? めちゃくちゃ嬉しいです!」
「良かった……楽しみにしていてくれ」
「あの、もしリレイラさんが良かったらですけど……一緒に住みます? ここ部屋数多いんでアイテム部屋整理すれば部屋空けられますよ?」
「……」
「ははっ、それは流石に飛躍しすぎ……」
「そうしよう!! うん! それは良い考えだぞヨロイ君!!」
「ちょ!? 声デカいですって!」
「ふふふふ……早速管理局に申請を出して引越しの準備しないと……この時期なら業者も空いているだろう。どうしよう? やはり寝室は一緒に……い、いや、1人の時間も大事にしてあげたい。せっかく部屋を空けられるならやはり」
「リレイラさん?」
「い、いや……っ!? 独り言だ! 気にしないでくれ! 早速来週引越し業者に電話してみるよ」
「俺も部屋整理しておきます」
「……ヨロイ君」
「なんですか?」
「好きだよ」
ベッドの上で布団にくるまったリレイラさんは、恥ずかしそうに笑った。
次回はアイルのお話です。アイルとリレイラのお話。