表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
聖女なんて、ぜっったいにお断りです!!〜転生した元聖女は自由に暮らしたい〜  作者: 霜月 アカリ
第二話 其処に眠るは・・・・・
13/18

北棟の入り口、『神』の能力

『ほれ、この先が北棟………………結界と警備の管理をしているところじゃ』



 古書さんの案内で移動してきた私たちは、本棚の陰からこっそりと北棟をのぞいていた。

 北棟の建物へと続く道には屈強なガードマン。入れるのは職員だけらしい。まぁ、当然といえば当然なのだけど。



『警備が厳重ですね………………見張りの男も、かなり強そうです』



 緊張した面持ちでミアが呟く。ただ、悪目立ちを避けるために【精神感応テレパシー】を使っているため、口は動いていなかったが。



『そうね…………中はどうなっているのかしら』

『ワシも中までは見たことがないのう。じゃが、魔宝石の加工もあの中で行っているそうじゃから、正確な情報もあると思うんじゃが…………』



 本である古書さんが『中を見たことがない』と言うのも仕方ないだろう。でも、情報があるのかも分からないまま侵入するのは危険すぎる。


 要するに、『中が視えればいい』のだ。


 だから、【】を借りる。



『マリア、【眼】を貸してちょうだい』



 天界に向かって思念を送り、マリアの持つ【神の眼】を借りる。

【神の眼】は、森羅万象を見通す特別な瞳。

 建物の中くらい簡単に透視できる。

 ………………天界うえであの女神アホが『やぁっとわたしの出番ですねぇ〜♪』とか言ってるのが聞こえるけど、無視、無視だ。


『も〜、わたし何時いつ出番が来るのかなってずぅぅぅぅっと待ってたんですよぅ?』


 無視、無視無視無視無視………………………


『それなのにファウナは新しく造った人格と仲良くしてますし、ヒドくないですかぁ?ね、貴女は人間なんですからもっとわたしを頼ってもいいと思いますよ?』


 無視……………(イラッ)


『人間はそのまんまじゃ無力ですよぅ?その点わたし達はサイキョームテキですし?そこんとこどーなんですか、ねぇファウナ?』


 …………………………うっっっっっっっっっざ。


『あー……………その件に関しては一旦持ち帰らせていただき前向きに検討することを善処させていただいてもいいかしら。それより集中できないから黙っててもらえる?』

『むぅぅぅぅ………………分かりましたぁ』


 マリアは不服そうではあったがちゃんと黙った。よしよし。

 ほっとため息をついて、私は再び【神の眼】を使う。



「へぇ……………」



 全てを見通す【神の眼】の力によって、北棟の内部が文字通り透けて見えた。


 建物は全部で3階建て…………他の棟に比べると低い、でも広い。

 その中でも結界・警備の管理をしていると見られるのは3階。複数の魔術液晶と遠隔魔道具が見える。


 その部屋に向かうまでの警備は……………ほぼ人。所々に結界もあるけど、これなら簡単に誤魔化せそうね。



「ふぅ………………」

『どうでしたか?ファウナ様』



 ミアが古書さんを腕に抱えながら尋ねてきた。



『大丈夫。問題なさそうよ』



 微笑んで答えてから、再びゆっくりと目を閉じる。




 さぁ、もう一度『奇跡』を使いましょうか。

ブックマーク登録が少しずつ増えてきてくださって嬉しいです!


ゆっくり更新ですが、応援ありがとうございますヽ(=´▽`=)ノ

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ