~『オトンヌとハーパー』
だいぶ遅くなりました、、、
~『アリの店』から出ると、オトンヌは地図など見ずにすいすいと歩き出す。
あんじーは手をひかれているので、脇見も出来ずについて行くのに一生懸命だ。
「お父さん、『万事屋トラネコ』は初めてでしょ?場所知ってるの?」
「ん?あぁ、下調べはしたよ笑」
「そ〜なんだ、良かったぁ。あたし1回しか行ってないから、地図とかないと案内出来ないと思ってた〜」
「あっ、あった〜」
「うん?あぁ、あったね。入ろうか」
『万事屋トラネコ』の扉を開ける (カラーン)
「いらっしゃいませ〜」
前回と同じ女の人の声がした。
『!!!今日も?ガーディアン様! しかも良く似た女の人も!母親? しかもあっちは、S級冒険者のラッキースキル、幸運のオトンヌ!!! えぇ〜もしかして、ガーディアン様って、オトンヌの子供???』
店員は脳内パニックになりながらも、顔にはまったくださずに営業スマイルでにっこりと出迎えた。
「まぁ、色々あるわね〜」
イヴェールが物珍しそうに店内を見渡す
「そうじゃの〜」
4人は思い思いに店内を見ていく。
『ハーパー大変、早く来て〜』
「キャシー、客かい?」
奥の部屋に居た、ハーパーが顔を出す。いつもどんなに離れていても、何故がキャシーの心の声には気づくハーパーだった。
キャシーは、心の中で大きくホッとして、頷ずいて目で合図する。
ハーパーはキャシーの様子から、
『なんだ?貴族様か何か来たのか?』と、ついっと目を向けると、大きく目を見開く
「オトンヌ!オトンヌじゃないか!」
「あぁ、ハーパー、ずいぶん久しぶりだな」
S級ランクは概ね一緒に任務にあたることはない、S級同士が集まって任務にあたるとしたら、それはほとんど国家機密レベルだ。
だが、このオトンヌとハーパーは年齢も近い事もあり、S級じゃなかった時から、2人で組む事もあったほど気が合う者同士だった。
何年に1人も出るか出ないかの、S級が同じ年に2人もでた時に冒険者ギルドは大いに盛り上がったものだった。
「オトンヌ、ここ6.7年、まったくお前の話が出なくなったから心配したよ。お前の事だから大丈夫とは思っていたが、依頼を受けてる様子もないし、かといってランクが下がったり抹消される様子もないから生きているとは思っていたが、、、」
「あぁ、心配かけたな。あまり公には出来なかったからな。でも、まぁお前たちだったらなんとなくは知ってただろ?」
「それが、今回は完全に情報はシャットダウンだったよ。まぁファレノプシスは完全に移住がほぼ出来なくなった事と、お前は癒しの女神の虜になったって噂は聞いてたから、ファレノプシスに何かあるのか?とは思ってたけどな。
で、この前のセレモニーだよ、月の女神様の様だと評されたガーディアン様を見た時に、そうゆう事か、ってな。宵闇の王子と言われたお前と癒しの女神様と言われていたファレノプシスの女神様の結晶って感じだよな笑」
(???宵闇の王子!!!)
「あぁ、そうだな笑」
「なぁ、この後のランチはどうするんだ?」
「『バッカスの胃袋』に行こうと思ってる、お前たちも一緒にどうだ?」
「良いのか?」
お父さんは、振り返り、あたし達を見る。
お母さんもおばあちゃんも頷くのであたしもしっかりと頷いた。
お父さんがとても嬉しそうだ、きっと話したいことが沢山あるんだろ〜。
「OKでたよ笑笑」
「お前、それほとんど事後承諾だろ〜?笑 そうだ、まだ紹介してなかったな、俺の奥様のキャシーだ」
「キャシーです。ほとんどこのお店居ます笑よろしくお願いします」
お姉さんは、朗らかに笑った。
「あぁよろしく、私はオトンヌ、こっちは奥様のイヴェール、子供のアンジー、お義母さんのエテさんだ。」
「「お義母さん???」」
「? あぁ、そうだ」
「少し歳の離れたお姉さんだと思ったよ、すっごい若いですね。」
「ふぉ、ふぉふぉ、これは嬉しいのぉ〜」
(おばあちゃん、めっちゃにこにこだぁ〜)
「若さの秘訣を教えて下さい!」
キャシーさんが、瞳をキラキラさせておばあちゃんを見ていた。
「おいおい、キャシー、落ち着け。オトンヌ、『バッカス』は昼時は混むから少し早めに行こう?それまでゆっくり店内見ていてくれ、声をかけるから。ほら、キャシーもお昼はせっかくだから、お店を一旦閉じてお昼は『バッカス』に行くぞ、出かける準備してきてくれ」
「やった!『バッカス』久しぶり〜、楽しみ〜。ちょっと準備してくるね。」
キャシーさんが、バタバタと店の奥に小走りして行った。
それを合図にあたし達も店内を見渡す。
いつも読んで頂いてありがとうございます。




