~男子だけのお茶会~
学院長室を出ると、エリック殿下が
「さて、今日はオリエンテーションが終わったら前期の受講する行動予定表を提出したら終わりだ、、、少し自己紹介も兼ねてこれから一緒に行動する事も多いだろうから、お茶でも飲まないかな?」
「「良いですね、そうしましょう」」
コロッケンとエーリッヒがそう言うと、ルイは少し驚いた。2人とも高位貴族なのに、俺みたいな平民と一緒でもぜんぜん嫌そうではない、さすが殿下の側近候補だな。
「よろしくお願いします」ルイもそう言った。
それから3人は、この学院にある高位貴族用のサロンに移動した。この学院には研究に没頭するあまり帰るのを忘れる人も居るとかで、普通のサロンと、高位貴族用のサロンがある。高位貴族用のサロンは予約が必要な様だ。殿下は前もって予約していた様だ。
サロンは深い青い色の絨毯で落ち着いた格式ある雰囲気がある。おそらく調度品1つとってもかなりしそうだ。手前はカフェテリア様式で奥の方に何室か個室がある様だ。その1番奥にある個室に入った。
中は更に落ち着いて品のある様式になっている。色合いが更に深い青の絨毯にゆったり座れるソファーセットだ。
サロンの人にお茶と何かを殿下達が注文していた。俺はこうゆう所はまったく慣れていないのでお任せだ。
運ばれて来たのは、紅茶と3段になってるお皿にそれぞれ小さなサンドイッチ、ケーキ、クッキーが乗っている。それをそれぞれワンセットずつテーブルにセットされた。
〈すごい、いったい幾らするんだろ、、、それにめちゃくちゃ美味しそうだ。持って帰ってユーリシア達にも食べさせたいなぁ、、、ダメだろうか?ダメだろうなぁ〜俺1人では利用する事はないだろうから、味わって頂かないとな!〉
ルイは初めて見るアフタヌーンティーティーセットにドキドキしながらも、顔は平常運転を心がているつもりだった。
つもりだった、というのは目が輝いているのだ。普段が物静かで無口な雰囲気をしているので、そのギャップがかなり目立つ。それに気づかない面々ではなかったが、あえて気づかないふりをした。
エリック殿下が紅茶を1口飲むと、コロッケン殿やエーリッヒ殿も口をつけたので、俺も1口飲む。こうゆうマナーは解らないので見よう見まねしかない。
〈あっ、これはアールグレイだ!美味しいなぁ〜、きっと良い茶葉を使ってるんだろうなぁ。紅茶の種類は良く分からないけど、ここ最近は修行の旅の時に都度都度あんじー様が配ってくれる紅茶がアールグレイなんだな。あとはハーブティー、、、紅茶の種類もよく分かってないからハーブティーは更に解らないけど〜〉
「ルイ、エーリッヒはね、かなり色んな角度から魔術、魔法を研究しているから、何か解らない事があったらエーリッヒに聞くといい」
「そーなんですね!よろしくお願いします」
「コロッケンの研究は少しマニアックだからジャンルが違いすぎて聞いても答えは出ないかもしれない」
「エリック、、、それはひどい、、、」
コロッケン殿がその目を哀しそうにすぼめた
「事実だろ笑」
エーリッヒ殿が追い討ちをかけた
「ルイ、エーリッヒはね、こう見えてかなり真面目に研究してるから力になると思うよ笑」
コロッケン殿が、エーリッヒ殿をスルーして、そう言った
「こう見えて、ってなんだ???」
エーリッヒ殿がムッとした様に言う
「だって、君、鍛錬も小さい頃からかかさずにずーっとやってきてるからかなり筋肉質な体型だろ?体型だけを見ると身体動かすの大好き人間みたいじゃないか」
「アッハッハッハッ、コロッケン、そう言うな。エーリッヒはそう思われるのが嫌で、髪型は短髪じゃないんだぞ?」
「エリック、違いますよ。髪型に私と意思は反映されないです。私と父上の髪型は、姉上達と母上の意思が反映されてます」
エーリッヒ殿は少しため息をつくと、やれやれと言うように肩を竦めた
「ハハッ、姉上様達はお元気そうだね?」
「えぇ、とても元気ですよ。身体だけ鍛えると脳筋に見えるから、短髪なんて冗談じゃないわ、って言ってます。ちゃんとお洒落な感じにしないと、と3人でいつも打合せしてますよ」
エーリッヒ殿は、はァーと更に息を吐く
エリック殿下は尚もくすくす笑って
「ルイ、エーリッヒにはね、とてもお美しいお母様と2人の姉上殿が居るんだよ、とてもなんというか豪傑な方々でね」
すると、コロッケン殿も
「見た目はかなり華やかでお美しいんだよ!ただ、身内認定されると、かなり口調となんて言うか、、、行動が途方もないことされるんだ、、、」
コロッケン殿は少し遠くを見る様な目でそう言った
「途方もないこと???」
「そう、僕はこの通り少しぽっちゃりしてるだろ?食べるの大好きで、で、身体動かすよりも勉強するのが好きだったから。家はどちらかと言うとそうゆう雰囲気だから、特にもっと身体を鍛えないと、とか言われる事はなかったんだ、、、」
そこでコロッケン殿は、紅茶を1口飲むと1口サイズのフルーツサンドを食べた
「美味しい〜。それでね、子供の頃に殿下の側近候補になりエーリッヒ殿とも顔合わせをして、お互いの家を行き来する様になったんだ。最初の頃は姉上達も笑顔でにこにこしてて、とてもお美しいお姉様方だなぁ〜と思ってたら」
「ある日、エリック殿下が急に王宮に呼ばれて帰る事になって、僕も帰ろうかと思ったんだけど、何となくエーリッヒの家にあった魔術の本が気になってそれを木陰て読んでたんだ。エーリッヒはその傍らで剣の鍛錬をしていたよ」
「そしたら、姉上達が来て、僕の読んでた本を取り上げて、そんなに本ばかり読んでるから、コロコロと鞠みたいな体型なのよって、身体を鍛えなさい!って、木の剣を持って僕に振り下ろしてきたんだ!!!」
その時の事を思い出したのか、コロッケン殿がぶるぶる震えてた
エーリッヒ殿も笑って
「姉上達は、コロッケンを見た時から鍛えたくて仕様がなかったみたいなんだけど、さすがに他所の家の子だし、おそらく父上に止められてたのかな?我慢してたみたいなんだけど、とうとう我慢出来なかったみたいだったね。突然の展開に僕もびっくりして、ただ眺めてるしか出来なかった笑」
ずいぶんとエキセントリックな?行動力のある姉上達の様だ
男子だけのお茶会をもう少し描きたいです。いつも読んで頂いてありがとうございます




