~~オンシジューム街の防衛戦 終盤~~
〈グングン〉と凄い速さで何かが近づいて来る
【お前たちの最後の瞬間が楽しみだね〜⠀】
【命乞いするなら、聞いてあげてもいいよ〜アッーハッハッハ】
【聞くだけだけどね〜、あの方が聞いてくださるかはあの方しだいさぁ〜】
「これは、、、」
「東の方からだな、、、この強大なエネルギー、、、龍か?」
「まさか?100年以上目覚めてませんよ」
【そのまさかさ!ずーっとお眠りになられてた紅龍様が最近お目覚めになられそうな気配があったのさ!!!】
【コレで人族はお終いさ!あの方がお前たちを焼き払うだろ〜よ!!!】
「公、、、」
「紅龍なら、じたばたしても無駄だろ?守護膜も効果あるのか解らんぞ?」
「そうですね、それにしても目覚めてスグに飛んでくるとは、、、目当てはアンジー様でしょうか?」
「うーん」
そんな会話をしている間にもどんどん近づいて来るのが解る。下のエリック達も気づいてるのだろう、魔物達との交戦を止めて、東の空を見ている
「「来た!」」
深いルビーの様に赤い鱗に覆われている光り輝く大きな龍が見えてきた。
「伝説の通り、赤くて大きくて、綺麗だな」
龍、この世界には五大龍が眠っているという。初代ガーディアンはその五大龍から力を貰い、守護膜を貼ったと言われている。
ただだからと言って、人間の味方という事でもなく、奢り昂った人間の国は一瞬にして焼き滅ぼされたとも伝えられてる。
なので五大龍は審判の龍とも言われ、恐れ敬まれてきた
紅龍は鐘楼の方まで飛んでくると、ちょうどアンジーの正面辺りで止まり、その紅い眼でアンジーを見た
『うわぁ〜、凄い綺麗な龍!!!紅くてきらきらしている』アンジーは守護膜を貼る魔力を流しながら、急に正面に現れた紅い龍を見て、興奮した!
『龍だ!本物の龍だ!ファンタジーの世界だ!うっわ、めっちゃかっこいい!!!』
紅龍はジーッとアンジーを見つめ、少し小首を傾けクスッと笑った様に思えた。
《ふむ。今世の護り人は面白い魂をしているな。あの時と同じか、、、人間よ、名はなんと申す?》
(あれ?耳栓しているのに聞こえる、、、心に直接???心話?)
《そうじゃ。そなたの心に直接話しかけておる》
《アンジーと申します!》
《アンジーか、そなたは時期が来ると私を訪ねると良い。それまで私は暫し眠るとしよう》
紅龍はそう言うと、今度はオンシジューム公を見た
《その方のエネルギーは良いの。我が根城の護り人かや?》
オンシジューム公は直接心に話しかけられて驚いた顔をしたがスグに返事をした
《はい。1年に1度、祈りを捧げさせて頂いてます》
《ふむ。我は時期が来るまでもう暫く眠りにつく。そなた、毎月月がかける頃、我に祈りを捧げよ。我が眠りにつかぬと火山も活発化し始めるぞ》
《そなただけではなく、焔の加護を得ている者を10名は集めよ。その祈りでもう暫く眠りにつくとしよう》
《はっ!かしこまりました、ご配慮ありがとうございます》
《うむ。では戻るとするかな》
紅龍がそう言って帰ろうすると、マンティコア達が焦った様に
【紅龍様、お待ち下さい!この奢り昂った人間共をそのお力で焼き払い下さいませ!⠀】
【そうです!この人間共に裁きを!!!】
紅龍は、マンティコア達を一瞥すると
《ふむ。その判断は今起きたばかりの我には出来ぬ。邪魔だと思うなら、そなたらは自分達で人間を裁けば良かろう》
紅龍はそう言うと、大きく羽ばたき来た時と同じ様に去っていった。
【そんな!!!】
【この馬鹿龍め!】
【何しに来たのだ、役立たず!】
マンティコアがそう喚くと、まるで聞こえていたかの様に、紅龍が振り向きざまに、一閃、口から火を吹いた
《ゴォー!!!》
【ギャ!!!】
マンティコア達は、逃げる隙もなく跡形もなく燃えて消えた。
~~脳内あんじー~~~
『えっ??? 今のなに???耳栓してるから聞こえなかったけど、振り向きざまにゴォーって、悪者一掃!って感じ!!!かっこいいんだけど!???』
《ふっ》紅龍の笑いが聞こえた気がした。
『はっ!もう少しで終わる、集中しなきゃ〜』
~~~下のエリック殿下達~~~
生き残ってた魔物達はマンティコアが一息で消えたのを見て、紅龍を怒らせたのか?と、恐怖に脅え我先にと森に逃げようとした。
「紅龍様も手伝ってくれた様だ!残りを全て一掃して、打ち上げだ〜!!!」
「「「おぉー!!!」」」
紅龍出現で、度肝を抜かされた街の人々も、気を取り直して一掃に励んだ
~~~鐘楼の上~~~
「びっくりしたな、というかもうダメなのか?と、思ったよ」
「そうですね、振り向きざまに一息で、あれを私達にされてたら、私達も消し炭でしたよね」
「いや、まったくだ」
「真面目に祈りを捧げてた甲斐がありましたね」
「あぁ、そうだな笑」
「あの行事だけは、必ず行ってましたよね」
「まぁね、それが大公たる所以だからね笑」
「戻ったら、焔の加護持ちを選定しないとな」
「みんな参加したがるでしょうね笑」
「それは、そーだろ笑 あの魔力、、、傍に居るだけで魔力量が増えそうだ」
「ですね」
「きっ」
マーベルが去っていた龍の方を見て、握りこぶしを作り、プルプル震えてた
「ん?あっマーベルちゃん怖かったよね」
「大丈夫かい?」
「きゃーーーー!!!」
突然、大きな声を出した!
オンシジューム公もモーリー卿もびっくりして驚いた。
「綺麗!かっこいい!素敵すぎる!」
「良いなあ〜私も話しかけられたかったー」
「最高に素敵!!!」
マーベルちゃんは、大きな眼を輝かせて興奮していた
「綺麗な紅色で!あんじー様を見ている時はすっごくお似合いで!!!素敵すぎる〜!」
大興奮のマーベルだった
「ふっ、本当にこの子達は面白い」
「若い所以でしょうか?怖さを感じないんでしょうかねぇ〜笑」
「そうだな。あっもう少しで完成しそうだな」
そう言って、空を見上げると空に守護魔法文字が浮かんでいた。アンジーの錫杖から流れる魔法が空で光文字に変わっていた
大公の呟きに、マーベルもはっ!として空を見ると
「尊い」
ほぉっと、眼を輝かせ、両手を組んで祈る様に見上げた
~あんじー&スカイ~~
もぅ少し、あと少しで完成する。丁寧に丁寧に心を込めて、この街が100年、もっともっとみんなが平和に暮らせます様に。。。
あんじーの身体から光の魔力がキラキラと更に光り輝く様に立ちあがり錫杖から天に流れていく・・・
その光が天に届いた時、空に大きな大きな魔法陣が現れ、光の幕の様に街全体を覆っていった。
「出来た」
「フルーツサンド食べたい、コーヒーゼリーも!!!」
アンジーは呟き、今回の街が大きかった分、魔力消耗も激しかったのか、その場に崩れる様に倒れていく、咄嗟に気づいたオンシジューム公が支える
《あんじーお疲れ様。魔力消耗が激しいから、少し眠らせてあげて。起きた時に甘いものを食べさせてあげて》
スカイがそう言った
「あぁ、解った。その様にしよう。それにしてもフルーツサンドとは何だ?コーヒーゼリーとは?」
「フルーツサンドなら知ってる!あんじー様達から貰った事がある!柔らかい白いパンを薄く切って、中には生クリームと果物が挟まってるの!あんじー様は苺が好き!」
「なるほど、それならそれを町長に伝えて、起きた時に食べれる様にしよう。」
「はい!お願いします!」
マーベルは万遍の笑みを浮かべお礼を言った
「それにしても、綺麗に貼るとこんなに力強く美しいものなんだな」
オンシジューム公はそう言って、アンジーを抱き上げながら、感慨深げに空を見上げる
「本当にそうですね」
~オンシジュームの一年以上に渡り我慢してきたのが実を結んだ結果だった~
街の入口方方からも、討伐を終えたらしい歓声が挙がってた




