~~オンシジューム大公 2~~
~~食事が運ばれる~~
「今回は明日に備えてお酒は控えさせて頂きました。その代わりと言ってはなんですが、当家自慢の果実水を用意しましたので、そちらで乾杯、ではないですが、、、」
町長がそう言うと、その言葉尻を受取り、オンシジューム公が
「うむ!ここの果実水はワインと間違える程に濃厚で美味い!みな、明日に備えて英気を養おうではないか!」
「はい、ありがとうございます」
エリック殿下がそう言うと、あたし達も後に続いた
「「「ありがとうございます」」」
みんなでグラスを傾け、食事に手を出した。
「この果実水、本当に濃厚、、、まるで赤ワインのような」
「うむ!美味じゃ、これは美味しい!香りも豊かじゃ」
「それにこのモツ?のトマト煮込みスープも美味しい!」
「マリネも白身魚の臭みがなくて美味しいですね〜」
「サーモンのテリーヌも美味しい!」
「それは、パミラの得意料理でして。」
町長夫人のパミラさんが嬉しそうに説明してくれた
「はい。喜んで頂いて嬉しいです。それは二種類のサーモンを使ってます。小さめのサーモンを練り潰して、大きめの脂の乗ったサーモンを中に入れるのに使ってます。それとじゃがいもと豆も入れてます」
「いや、本当に美味い!白ワインが欲しいの!明日の楽しみじゃわ笑」
「ほほほ、気に入って頂いて良かったです。よろしければ明日もご用意いたしまょうか?」
「うむ!ありがとうございます」
「おばあちゃんてば(汗) でも、どの料理も本当に美味しいです。」
「ハハハ、気に入ってくれて良かった。ここは元々観光地なので本来様々な文化の食がある。まさに食の都だ!」
「リシュー様、それは本来カンパニュラ様の台詞ですよ」
「いえいえ、この街はオンシジューム様の街、私は管理を任されている身ですので」
「オンシジューム様にはいつもこの街を気にかけて頂き本当に感謝してます」
「当然の事だ。普段居ない分、カンパニュラには苦労かけてるのだから、私が出来る事はやらねばな」
「それで明日じゃがな、あんじー殿は街の中央の1番高い塔、鐘楼の頂上に行くのかな?」
「はい、その方が外すのもかけるのもやりやすいので」
「うむ!それでいつもマーベル君がそこでリサーチして、ルイ君がエリック殿下に状況を伝えて指示を受けるというやり方で合ってるかな?」
「はい、その様にしてます」
「今回じゃが、私も鐘楼に登ろう。私の得意魔法は雷だ、空を飛ぶ魔物に有効じゃ。
来る時にマンティコアに出会ったのであろう?」
「はい」
「マンティコアは雌雄おる。爺さんのマンティコアが現れたのであれば、雌のマンティコアが来る可能性が高い。雌のマンティコアは空を飛ぶ」
「えっ??? おばあちゃんのマンティコアは空を飛ぶのですか?」(やだ、めっちゃ怖い)
すると、オンシジューム公は、一瞬目をキョトンとさせて、次に大笑いした
「アッハッハッハッハッ笑」
「そうぞゃの、婆さんが空を飛んだら怖いの!じゃが雌のマンティコアは美女の顔をしておる。そして、知能も極めて高いらしい。経験が豊富な者でも惑わされると聞く」
「エリック殿下、でしゃばってしまったがここでの作戦に少しだけ口を出してもよろしいか?」
「もちろんです。百戦錬磨のオンシジューム公が参加して貰えるのならこんなに心強い事はありません」
「ありがとうございます。それでは、エテさんはいつもは街の広場に女子供を集めて防御膜で護ってると聞いたが、今回は街の中央入口を中心に掛けて欲しい。
入れないとなるとそこから突破しようと他の魔物も集まり出す可能性がある、そこを門扉の上から魔法に得意な者たちで攻撃する。」
「残りの入口にもそれぞれ戦える者で固める。エテさんは状況に寄っては入口が破られそうな所に移動して貰う事になるやもしれん。」
「構いませんよ、わしも冒険者じゃ」
「それで、女子供達はどうするのですか?」
「この街は元々が騎馬民族の影響もあるのだが、女でも闘える者は闘う。闘えない者はこの館の1階に集めてこの館自体は数人の守りで大丈夫だ。街に入られない限りはここに人数を集めなくても良いと私は考えます」
「オンシジューム公は今回は大量の魔物が襲撃するとお考えですか?」
「うむ。貴行らが出会った雄のマンティコアは所謂偵察ではないかと思っておる。
そうであるなら、陸、空と向こうも考えて来るのではないかとな。マンティコアは狡猾で知能がある。何も考えずに姿を見せたとは思えぬ」
「そうですか、それなら明日は一層気を引き締めなければいけませんね」
エリック殿下の言葉に私達は大きく頷いた。
そうして、各自食事を終えると部屋に戻った。
ある種の緊張感と決意を新たに。。。




