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第4話 治癒魔法

 ズキズキ……


 痛いな。


 眠っていたいけど、なんか痛いぞ。


 少しずつ目を開ける。

 地面に仰向けに横たわっているようだ。


 高いところに樹冠が見える。

 ああ、そういえば異世界だったな。

 何がどうしたんだっけ。


 ええっと、確か、でかい巨人に追い回されて、爆弾投げつけたんだっけ。

 どうなったかな。


 自分が生きているところをみると、あの巨人は倒せたかな。

 起き上がってみるか。


 力を入れる。


 ズキズキッ!!

 いたたたっ!

 いたたたたたっ!


 腕も足も激痛が走る。肋骨も、呼吸のたびに痛い。

 すごく痛い。

 とてもじゃないけど動けない。


 そういえば、爆発で吹き飛ばされた気がするな。

 すごい音がしたっけ。よく生きていたもんだ。

 小さな爆弾だから威力が小さいと思ってたけど、予想外に破壊力があった。

 よく生きてたもんだ。


 身体中ケガをしているようだ。骨も折れているんだろう。

 どうしよう。治るまで寝てるわけにはいかないし。

 寒気がしたりしないから、失血はしていないだろう。


 それにしても痛い。

 頭をなんとか動かして周りをみてみる。


 周りにはタイタロスの破片が転がっているようだ。

 大きな固まりが散らばっている。

 まあ、大きかったからな。


 そうだ。

 魔法で治療すればいいんじゃ。魔力が回復してればいいけど。


 自分の身体をみて鑑定する。


  カイ エルフ 20歳 LV322

  MP 32200

  …


 おおっ! レベルアップしてる! しかもすごく!

 MPもいっぱいだ。


 痛い。

 とにかく、今は治癒魔法を習得しなきゃだな。


 魔法を使うには。

 この世界は魔素でできてるんだから、魔素をコントロールできれば、すべてうまくいくんじゃないかい。

 魔素をコントロールする力を魔力と呼べばいいのか。


 魔力か…。

 目を閉じて探る。

 

 … 

 痛い。

 探る。

 …


 前世と比べて、痛いところになんとなく違和感がある。

 身体が自然に傷を治癒しようとしているみたいだ。

 その違和感に注意していると、同じ違和感が身体じゅうにあるのがかすかに感じられる。

 

 これが魔力かな?


 魔力らしきものに意識を強くかけていくと、だんだん実体として感じてきた。

 痛みのあたりにある魔力らしきものに意識を強く向け、細胞や血管、神経、筋肉、骨なんかをイメージしながら、身体じゅうから魔力らしきものを痛みのあたりに巡らせていく。


 身体じゅうが熱くなってきた。呼吸も激しくなってきた。

 深呼吸して呼吸を整える。

 魔力らしきものを循環させる。


 熱い。

 熱でうなされる。

 それでも循環を続ける。




 どのくらい時間が経ったろうか。

 急速に熱が引いてきた。呼吸も楽になってきた。

 

 痛みがいつの間にか引いている。

 魔力らしきものも、身体じゅうに均等にいきわたっているようだ。


 身体に力を入れてみた。腕が動く。痛みはない。

 起き上がってみた。肋骨も足も痛みはない。


 どうやら治癒したみたいだ。

 こんなに急速に治るわけないから、きっと治癒魔法が成功したんだろう。


 身体を鑑定する。


  カイ エルフ 20歳 LV322

  MP 5334


 うお、MPがかなり減ってる。やはり治癒魔法が発動したんだ。

 助かった。








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