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僕の答えをいつまでも  作者: 星野詩乃
第1章「林間学校にて」 
2/41

到着

ページを開いていただきありがとうございます。

初投稿、初小説です。ですので読みづらい点もあると思いますが読んで頂けると嬉しいです。

「おーい、忘れ物しないように確認しろよー」


 担任である崎島先生の声が車内に響く。


「やっとついたー!何して遊ぼうかな~……いや、まずは探検かな……フフフ」


 隣の春香はこの長旅でも疲れていないようだ。窓の外で流れていた鮮やかな緑は動きを止め、相変わらずそれぞれの緑を主張している。そこは、林間学校のため新たに2階建ての校舎のような建築がされている。平らな屋根の方には、でっぱりも見えるため屋上に行く階段があることがわかった。比較的に村よりも高い位置に存在するそこは、グラウンドもあり、簡単な遊具と十分な敷地を持っていて――そこで十分楽しめるとは思わないが――この環境に飽きることはないだろう。というより僕は、もっと古びた建築物を予想していたため、予想と反していることに少し安堵している。早く荷物を降ろし横になりたい。少なくとも春香以外はそう思っているはずだ。いやそう思っているに違いない。


 これから一週間という長い宿泊が続くのだが、荷物はさほど多くない。林間学校という名目だけあって自分たちで掃除、洗濯、料理、果てには企画されている様々なイベントでさえも自分たちで運営していく。長いように思える一週間も出発前に渡されたしおりをみると短く感じる。それが確実に読み取れるだけのスケジュールが組まれている。


 三台のバスからそれぞれの生徒が下車し、忘れ物がないことを確認した。引率の先生として計7人がこの林間学校についてくれていて、各人がバスの近くで最終確認を行っている。僕らの担任の崎島先生は、どこか放任主義的なところが授業では見え隠れしている。しかし、こういった行事では割と細かく面倒を見てくれているようだ。僕たちはその確認を終えたので、整列してグラウンドに待機している。他の整列している生徒の間では、先生が戻ってくるまで雑談の時間となっているようだ。僕も同じようにいつもの春香、彩、涼太と共にこれからのことに妄想を膨らませている。主に春香と涼太だが・・・。


「とにかく今日はBBQだからね!」


「いやいや最初はカレーでしょ。」


 案外、どうでもいいことを話しているようだが二人にとっては違うらしい。いつの間にか涼太は、バス酔いから勢いのある春香に反論を言えるほど回復している。


「カレーは6日目って決まってるの!」


「いつ決まったんだよ・・・」


 涼太の言葉尻が小さくなっていく。どうやら決着がついたらしい。傍からみると一方的な勝負であった、と判断せざる負えない内容だった。フフン♪と得意げな表情で勝利を収めた春香は、機嫌が良くなっているのかいつもより胸を張っていた。彩ちゃんくらい大きければ見ごたえがあっただろうに。


「静かに」と前の方で声がする。先生の声だ。その場が静寂に包まれ、聞こえるのはセミの声だけになる。到着してからずっと鳴いているので、うるさいだとかいう感想は抱かなくなっていた。


「それではこの一週間の注意事項を伝えます。」


 代表の先生が一人、台の上に立ち伝える。しおりにも書いてあるのだがどこにでもあるお決まりの時間といったところだ。崎島先生は……欠伸をして眠そうにしていた。


注意事項

・消灯時間20時の1時間前には部屋にいること

・ふもとの村へ行けるのは自由時間のみ

・近隣の方に迷惑をかけないこと

・来た時よりも美しくの精神を忘れない

・設備を丁寧に扱うこと

・危ない場所には近づかない事


 細かなものはもう少しあったが僕は聞くのをやめた。ありきたりな注意事項だったからだ。そもそも、しおりに書いてあるし、後で読んでおけば良いのだ。それに周りの雰囲気からすると真面目に聞いている者も少ない。僕たちの遠くや近く、そこらでコソコソと話し声が聞こえる。この調子だと注意事項を全員が完璧に守るかどうかと言われると怪しい。そういった空気が流れている。特に春香は

……。


 暑い日差しを浴びながら30分ほどであろうか、代表の先生の話と施設で働く方たちの紹介、生徒代表のあいさつを最後にようやく解散になった。



ここまで読んで頂きありがとうございました。それだけでも嬉しいです。


ミスやアドバイスがありましたら是非お願いいたします。


本当にありがとうございました。

またよろしくお願いいたします。

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