表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕の答えをいつまでも  作者: 星野詩乃
第1章「林間学校にて」 
12/41

運命をここに

初投稿、初小説です。

 

ですので読みづらい部分もあると思いますがよろしくお願いします。


 僕はその夜、夢を見た。




 部屋に戻り、布団を敷いて潜り込む。僕たちの6人部屋では、二段ベッドが2台があり、畳に2つ布団を敷いて寝るのだが、どこで寝るのかは毎晩、じゃんけんで決めることにした。僕と涼太はじゃんけんに負けて、畳に布団を敷くことになった。洗濯されたばかりの枕、布団、畳の絶妙な匂いの中で横になった。そして、部屋の中でも外で日が落ち始めてからずっと鳴いている虫たちの声に耳を傾け、僕はいつの間にか眠りについた。




 ――僕はその夜、夢を見た





 ここは……どこだ? 

 目の前には、相変わらずの緑色が映えている森。そして、太陽がジリジリと僕の肌を焦がしていく。本来なら暑すぎる状況であるはずなのにそれを感じない。その原因を探るように足元を見る。小石?今までにこんな場所に来たことは……無い。


 おそらく場所は、林間学校近くなのだろう。僕の記憶の中には、こんなに自然豊かな場所は無い。しばらく思考していると爽やかな雑音。空気が混ざりながら水が流れていく音。そうか! すぐさま後ろを振り向く。音の正体は川だった。人影が3つ見える。あれは……涼太、春香、彩ちゃんか。川で釣りをしている。確か川釣りは……明日のスケジュールだ。


「こんなところまで来ちゃって大丈夫かな~」


「大丈夫よ!うちの学校の生徒がいっぱいいる釣れる魚も釣れないんだから!」


 彩ちゃんの不安は、春香の否定によって払拭される。それは春香への信頼、説得力のある発言力から来たものだった。


「さぁ釣るぞ! 何してるんだよ優!早く釣って昼ごはんだぞ!」


 涼太が僕を急き立てる。僕たちはここまで結構歩いてきているのか、異常なほどの汗をかいていた。


「う、うん」


 僕は生返事で答える。足元に落ちている釣竿を手に取り、自分の釣り場を探す。


 ――ッッッ!!


 今、一瞬何かが見えたような……。

 黒い……何か……。





 いや、今は目の前のことに集中しよう。僕はあたりを見回し、大きな岩がごろごろしているのをみた。小さいものから登っていけばなんとかいけそうだ。高さで言えば3メートル、横幅は2メートルほどの岩にひょいひょいと登り、そこから釣糸を垂らした。早く釣らないと抜け出したのがバレて面倒なことになりそうだ。ダラダラと汗を垂らしながら釣竿の先を眺める。


「やったわ! 大漁よ!」


「あとは優君だけだね~」


 春香、彩ちゃん、涼太はすでに釣れたらしい。こういう時っていつも僕待ちになるんだよな……。


 ――ピクッ


 キタ!リールはついていない。僕は食いついた魚の口に引っかかるように竿を上に引き上げる。水しぶきを上げながら魚が姿を見せる。


「みんな! 釣れた――」


 瞬間。僕の視界に移る景色がものすごい速さで青色になった。足も宙に浮いている。足を滑らせてしまったのだ。


「優ッッ!!」


 春香の声が耳に響く。体も完全に宙に浮いて僕はどこへ……



 ――ウワッッッ!


 ハァハァ……。


 今のはなんだったんだ……。


ここまで読んでいただきありがとうございました。


また次回、是非よろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ