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SFショートショート

時間旅行でハンティング

「人に管理されていない大自然の中で思う存分ハンティングを楽しもう!」


 ある民間旅行会社がそんな謳い文句の旅行ツアーを発表した。地球の隅々にまで人の手が入り、もはや自然などというものは漫画や映画の中でしか見られなくなって久しい時代にそのようなことを言ったところで、当然ながら世間の反応は冷ややかであり当初は冷やかしが数人そのツアーに予約をしただけであった。

 しかしどうやら最近実用化された時間旅行の技術が使われているという話が広まると、一気にツアーの予約が埋まってしまった。


 私は時間旅行の噂が出る前に冷やかしのつもりで予約をした物好きの一人だった。


「本日はハンティングツアーにようこそ!」


 そんな声を聞きながら私は飛行機のような、車のような、ロケットのような、見たことのない乗り物に乗り込んだ。


 その後私は、現代ではもう楽しめないと思っていた、人の手が入っていないどころか人の気配の欠片すらないような、見渡す限りの大自然の中での旅行と狩りを心行くまで楽しむことが出来た。しかし、私は旅行の途中からあることが気になって仕方がなかった。


 そこで現代に帰るために乗り物に乗った私は、ツアーガイドに聞いてみた。


「過去に戻ってこんなに動植物を荒らしてしまって大丈夫なのですか? ええと、タイムパラドックス? というのを聞いた覚えがあるのですが」


 するとガイドはニコニコしながら答えた。


「大丈夫ですよ、ここは過去ではなく未来ですから」

お読みいただきありがとうございます

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