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天才、VRMMOにハマる  作者: 銀朧
天才、修行します
23/24

第20話 到着

「はぁはぁ。」


かなり傾斜が大きくなってきたな。


木が少なくなってきて代わりに岩が多くなってきている。さらに朝露なのか違う何かかは知らないが岩の表面が濡れているため足を滑らせそうになり更に先に進むスピードが落ちてしまう。


最初に頑張ってペースをあげたから何とかここまで時間をかけ過ぎずにこれたが、それでも元々時間はギリギリだったから、このペースを保てなかったら間に合わない。


今まで速度上昇のスキルを使いながら来たからMPも少なくなってきているから更にヤバいな。


どうしようか...。



◆◇◆◇



「そろそろ25分経つが間に合うかのぉ?」


儂の予想通りじゃとサスケは間に合うがHAKIは間に合わないのじゃが。何せここに辿り着くまでの間は最後のここの付近以外は木が多いからのぉ。元々森の中で木から木へと跳び移りながら移動しておったサスケからするとかなり速く進むことができるじゃろ。

それに対してHAKIは異邦人じゃ。あの姿勢といい歩き方といい、おそらく山で走り回るといった経験はないじゃろう。それにペース配分もうまくできておるかもわからんのぉ。もしも最初のほうに時間を見誤りペースが遅かったら間に合わんからの。最初から全力で走っても間に合うかどうか微妙な時間にしたのじゃからそう簡単にクリアされても困るんじゃがの…。

「ウキ....。」


ドサッ


サスケが地面に倒れ込む。


「ふぉっふぉっふぉ!!なんとかギリギリ間に合ったかの。」


「ウ、ウゥキィ〜。」


「砂時計の落ち具合からして時間は・・・・・大体29分位じゃったの。まあHAKIが来るまで休んでおれ。」


「ウキ.....。」


「果たして間に合うかのぉ?」



――――――――――――――――――――――



「ふむ。そろそろ40分じゃ...。やはり間に合わなかったかの。」


「ウキッ!!ウキウキッ!!!」


「ん?どうしたのじゃ?そんなに慌てて。」


サスケが慌てた様子で跳びはねている。


「ウキィ!ウキキッ!」


「?上....。」


な!!なんじゃ!人か?!空から降ってきておる!


「ウキ!」


「もしかしてHAKIか?!」


ん?口をパクパクして...何か言っておるのか?


「・・・・・・れ・・・」


「聞こえんぞぉー!!!」


「受けとめてくれぇ〜〜〜!!!!」


ドカンッ


「うぐぅ...。」


「ぐはっ!!」


「ウキィ?」


「ろ、老人の上に落ちてくるとは...もっと儂をいたわらんかい!」


「痛たたた....。す、すまない。思っていたよりも高くて降りる場所を上手く選んでいる暇がなかったんだ....。」


「そうは言っても普通老人の上に落ちるかの?!」


「師匠は強いんだからあの位の衝撃でも簡単に受け止めれると思ったんだよ....。」


「まあ良い…。無事?かは知らんがまあ一応ゴールしたのじゃが....。残念なことに落ちてきている間に少し時間を過ぎていたのぉ。まあ残念じゃが間に合わなかったということでお主には今後は...ほれ。これをつけてもらう。」


そう言っていくつかの物を渡された。


「なんだこれ?」


「ふぉっふぉっふぉ!重りじゃよ。まあ一番大きな物から持ってみなさい。」


言われた通り持とうとするが...


「!重い!全然持ち上がらないんだが!?」


「それはそうじゃ。これは修行用の物じゃからの。軽くては意味がない。まあまずは一番重い物は置いておいて残りをつけるのじゃ。両手首と両足首にじゃ、ちなみに一番重い物は胴体に巻きつける用じゃからそのうち付けて貰うぞ!」


「くっ!重い.........。というか俺がどうして空から降ってきたのか聞かないのか?」


「ふぉっふぉ!!空から降ってきたんじゃ、何となく予想できる。」


「ふーん....。じゃあ何か当ててみてよ。」


「そうじゃのぅ.......。あれほどの高さまで上がっていたんじゃから自力では無理じゃろう。となるとこの付近にいるなにかの力を借りてあそこまで行ったということじゃ。となるとだいぶ絞れるの。まずは“大炎脚牛”、こ奴らは後ろ脚が特に強く発達しておりさらに炎の力により威力を増し、後ろ脚から繰り出される蹴りは蹴られた者を見えなくなる所まで吹き飛ばすと言われておる。次に“ハイリッチ”じゃが。奴の使う魔術には短距離の転移の術がある。」


「魔術?魔法とは違うのか?」


「そうじゃ。まあ儂はほとんど使わんから詳しく知りたかったら他の奴に聞くことじゃな。」


「そうか......。それじゃあその内紹介してくれ。」


「ふぉっふぉ!まあ機会があればのぅ。それで最後に思いつくのは“銀氷鳥”かのぉ。こ奴はあちこち飛びまわっていて一カ所にずっと留まることはないがこの辺りはよく来ておるから、もしお主が運良く見つけれていれば可能性は無くはないの。」


「ほう...。それでどれだと思うんだ?」


「ふむ...。見た感じはお主に落下した衝撃によるダメージ以外はないようだからおそらく戦っていないのじゃろうな。そうなるとやはり運良く“銀氷鳥”に出会ったと考えるのが妥当かのぉ...。どうじゃ?」


「・・・・・・・・なんで分かるんだ。」


「ふぉっふぉっふぉ!!ここで長年修行を続けてきたわけじゃからのぉ。この位楽勝じゃよ!」


「というか鑑定しても名前しか分からなかったんだが...。」


「まあそりゃあそうじゃろ。ここは一応魔境なんて呼ばれとる場所じゃからの。レベルの低いお主じゃと当然じゃな。むしろ鑑定して殺されなかったことを感謝することじゃの。明らかに自分よりも強い相手には鑑定をすると怒らせるかもしれんからの、敵対するつもりがないのじゃったら勝手にせんほうが良いぞ!」


「そうだったのか....。」


「ちなみにどのようにして奴を使ったのじゃ?」


「使うって....。まあ足にしがみついてなんとかこの上に来るまで落ちないように耐えてたんだよ。」


「予想外の方法じゃがなかなか良い方法であったな。まあ今回は惜しかったの。」


「ウキ!」


「なんだ...?慰めているのか?」


「ふぉっふぉそれじゃあ次の修行じゃよ。次は・・・」

遅くなりました。毎日更新できないかもしれませんが続けて書いていくので今後も読んで頂けたら幸いです。

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