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天才、VRMMOにハマる  作者: 銀朧
天才、修行します
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第19話 手合わせ

かなり遅れてしまった...。すみません。

「ご馳走様でした。」


「ウキィ〜!」


毒が入っていて舌がピリピリしたが、味はとても美味しかった。この後は修行の続きで、手合わせをするって言っていたよな。


「よし!サスケ、行くぞ。」


「ウキ!」


「食べ終わったかの?それじゃあ儂についてくるのじゃ。」

「ここか?」


「うむ。少し広い場所の方が良いかと思ってのぉ。」


「確かにそうだな。それで俺とサスケのどっちからするんだ?」


「そうじゃの...。まずはお主からにするかのぉ。武器は使っても使わなくてもどちらでも良いぞ?ふむ...やはりお主の今の全力を見たいから使ってくれるかの。」


「分かった。武器は何か手合わせ用のものがあるのか?」


「あるにはあるのじゃが...。お主の普段使っておる武器を使ってくれ。」


「ああ。分かったよ。師匠は何か武器を使うのか?」


「いや儂は使わんでおく。」


「え!剣相手に素手で戦うのか?」


「大丈夫じゃよ。それでは準備は良いかの?」


「ああ。いつでも大丈夫だ。」


そう言って剣を鞘から抜いて剣を構えた。


「そうか。それでは始めるとしようかの。お主からかかってくるのじゃ。」


「それじゃあいくぞ!」


そう言って脚に力をいれ、一気に距離を詰めた。

師匠との距離があと5メートル、4、3...


よし!今だ!


剣を師匠の首のあたりをめがけて突き出した。


しかし師匠は体を下げてこれを避け、そのまま剣を持つ右手を上に弾きそのまま殴り掛かってきた。


俺はバックステップでこれを避けた。


ドッカン


「なっ!!」


避けた拳が地面に叩きつけられると地面が抉れて土埃が舞う。


なんて威力なんだ!あんなのまともにくらったらひとたまりも無いぞ!!

だが視界が土埃で見えにくくなったな。おそらくあそこからだとこちらのことはほとんど見えないはずだ。

今のうちに後ろにまわっておくか。


素早くかつ音をたてないように移動した。そうしている間に少し土埃が晴れててきた。全部晴れてしまう前に後ろから斬りかかる。


しかし、師匠はノールックでこれを避けて回し蹴りをした。


「ぐっ!」


なんとか腕でガードしたがかなり後ろまでとばされてしまった。


やはり強いな!後ろまで完全に把握しているのかっ?! まるで見えているかのような動きだった。後ろに目でもついているのか?


ふぅ。やはり不意打ちは効かないか...。


「ふむ...。こんなものなのか?」


「っ!」


挑発してるのか?ふぅー。ここは冷静に...。


「いや?まだまだこれからだ。」


「ふぉっふぉ!そうか。」


「『集中』『速度上昇』行くぞ!」


姿勢を低くした状態で近づきそのまま体を斬りつける。


「はっ!」


キィーン


なっ!硬い。金属を相手してるみたいだ。


素早く後ろに下りまた近づいて何度も斬りつける。


「ふっ!はっ!せいっ!」


「ふぉっふぉ!次は儂から行くぞ!」


師匠からの攻撃は一撃一撃が重く吹き飛ばされそうになるがなんとかこらえる。攻撃するスピードがどんどん速くなるが受け流したりかわしたりして凌いだ。


危なかった。一旦距離をとるか。


その後ヒットアンドアウェイを繰り返し攻撃を続けるがほとんどの攻撃が簡単にいなされたり受け流されたりし、当たったとしてもあの硬さを突破できずにいた。

「ふむ...。このくらいにしておこう。お主は一旦あちらで休んでおれ。次はサスケじゃ。」


「はぁはぁはぁ。」


くそっ!結局あのまま終わってしまった。

やはり大きな原因は火力不足なのか?うーん....。


「ウキ!」


サスケが戦っているのをみるのは何気に初めてだな。


「それでは準備は良いかの?」


「ウキィ!」


サスケと師匠との戦いはまさにスピード勝負のようであった。


はじめはサスケは高速で師匠の周りをグルグルと回りながら何度もヒットアンドアウェイを繰り返し、師匠はそれを受け流したり避けたりしカウンターをくらわせていた。しかしそれでは埒があかないと思ったのか今度は何度もフェイントを仕掛けて顔を狙うようになった。だがこれも何度も続けていると狙いがバレてしまいすぐにカウンターをくらった。その後一度引いて様子をみていると思ったら一気に近づき体の近くに纏わりつき小さい体格をいかして師匠の攻撃を避けながら攻撃をしていった。


「ふむ。こんなもんじゃの。2人ともこちらにきなさい。」


「はい。」


「ウキ。」


「まずはサスケからだ。サスケはしっかりと自分の有利な点と不利な点を理解して戦っておる。最後の儂の近くで攻撃を続けるというのはなかなか良かったぞ。じゃがやはり火力が弱いからのぉ、一撃一撃が軽く有効な攻撃となりにくかったのは今後の課題じゃんのぉ。あとはフェイントは良かったのじゃが、狙いがバレバレじゃったから攻撃する作戦は一つではなく臨機応変に変えていくことも必要じゃの。」


「ウキキッ!」


「次にお主じゃが....。何というか....お主手を抜いておらぬよな?」


「え?いやいや全力だったぞ。」


「ウキ?」


「ふむ....。そうかのぉ。儂が感じたことを言うとどこか手加減していると感じたの。守りはまあまだ良いが攻めがどうにものぉ?何というか....。」


「いや、そんなはずは....。」


「ふむ.....。ならば無意識で手を抜いておるのかの?そこをまずは改善した方が良いじゃろ。このままだと勝てるような相手にも負けてしまうぞ?あとはやはりお主も火力が足りてないの。それから剣術もなんというか殺すための剣術というよりも降参させるためのようなもので未熟じゃと感じた。まあ剣は儂は教えれんからの。そうじゃの殺気というか殺意というかそのようなものが足りないのじゃよ。全力というからには殺す気で攻撃しなくてはの...。」


「....」


「ふむ。まあしっかりと考えておくことじゃな。お主ら異邦人とは違って相手は死んだらそれまでじゃから死ぬ気で戦うのじゃ。それに異邦人は異邦人で死んでも蘇るから取れるような戦法もあるじゃろうしのぉ。何故かはしらぬがお主が全力を出せない原因があるのなら早く見つけることじゃの。」


「.....ああ。」


「それじゃあ帰るとするかの。」

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