第18話 師匠の家
すみません。遅くなりました。
師匠に続いて歩いていく。
少しづつ上にのぼっていっているのか?
「なあ?どこに向かっているんだ?」
「儂の家じゃよ。お主ら汗をかきすぎで少し臭うぞ!まずは風呂でも入って汗を流すのじゃ!」
「風呂!風呂があるのか?!」
「ふぉっふぉっふぉ!たまたま割った岩の下から温泉が湧いてきてのぉ。」
「そんなことあるのか?」
「ふぉっふぉっふぉ!まあまだもう少しかかるから遅れんようについてくることじゃ。」
「ああ...。」
「ウキッ!」
ちなみにサスケは俺の頭の上に乗っていて全く歩いていない。
結構重いから自分で歩いてくれないかな?頭の上に乗られると首がつらいんだが....。
「ウキ、ウキキィー!!!!」
いや、”さあ進め!“じゃないだろ!!
「ふぉっふぉっふぉ!それも鍛錬だと思うのじゃな!」
そう言ってまた歩き出した。
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「はぁはぁ。や、やっど、やっどづいだぁ〜!」
「ふぉっふぉ!まだまだじゃの。ここに来るだけでここまでバテているようじゃあのぉ?」
「い、いやおかしいだろ!断崖絶壁をよじ登ったんだぞ!まさか家にいくだけでロッククライミングすることになるなんて誰もいない思わないだろ!それに底の見えない谷をジャンプで飛び越えて渡るなんて...。」
「ふむ...。あの位簡単にできるようになってもらわなくては困るのじゃが。お主がどの程度の強さを求めているのかは知らんが、あの位は片手間にできるようにするのじゃぞ。」
「あ、ああ...。」
そうだな。甘えた考えは捨てよう。せっかくここまで熱中できるものをみつけたんだ。たとえゲームだとしてもどうせやるからにはとことんやるぞ!!
「まあ良い。風呂はそこの奥の扉の先じゃ。しっかりと汗を流してくるのじゃ。儂は・・・そうじゃのぉ、お主らの飯でもつくっておるわい。さあ行った行った!」
「ありがとう。」
それにしても師匠の家ってもっと汚らしいボロボロな小屋を想像していたが、実際は小屋でそこまで大きくはないものの、汚かったりボロボロになっていたりはしていない家だった。側には木が生えており、家の後ろは岩場?のようになっているのだろうか?陰になっていて見えにくい。
えーっとここか?この扉の奥か。
ギィー
扉を開くと木の軋む音が響く。
うおっ!すごい硫黄のにおいだ!本当に温泉に来た時と同じにおいがする。
まずはお湯に浸かる前に体を一度流しておくか。
ジャバッ
ザー
「おい!サスケ!お前もお湯に入る前に体を流しておけよ!」
「ウキ!」
よし!!汗はおそらくちゃんと流れたはずだ。それじゃあ湯に浸かるか。
チャポンッ
ふう。
「あ゛ぁ〜!!良い湯だぁ〜!五臓六腑にしみるぅ〜!」
気持ちいな!どんどん疲れがとれていく気がする。サスケも気持ち良さそうに温泉に入っているな。プカプカと浮かびながら温泉を満喫しているな!
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ふう。流石にそろそろでるかぁ。サスケものぼせてきたのか少し顔が赤くなってきている。
「よいしょっと!」
温泉のあまりの気持ちよさにそのまま入っていたいが意を決して立ち上がり、そのまま温泉から出る。ついでに少しグッタリしているサスケを回収して、服を着て扉の外に出る。
!なんだかいい匂いがする!!
小屋の方にいくと師匠が鍋でグツグツと何かを煮込んでいた。
ぐぅ〜。
うっ...。美味しそうな匂いにお腹なってしまった...。
「もうすぐできるからのぉ。そこに座ってまっておけ!」
言われた通り座って待っていると
「ほれ!できたぞ。熱いから気をつけてたべい。」
そう言ってお椀を渡された。
う、うまそうな見た目だ。
「あ、ありがとう。いただきます。」
もぐもぐ
ごっくん
「うまい!これは肉か?何が入っているんだ?」
「この辺りで採れた山菜ときのこ、それから猪の肉じゃよ!少し獣臭さがあったが鍋じゃとそこまで気にならんじゃろ?」
「あ、ああ。美味しいよ。」
ん?でも....。
「なんかピリピリする?」
「ふぉっふぉっふぉ!!やっと気づいたのか。お主が食べておる具材はほとんどそこまで強くはないが毒をもっておる。」
「な、なんで...。」
「修行の一環じゃよ。毒はだんだんと慣らして耐性をつける必要がある。そのため少しづつ毒を持つものを入れたのじゃ。どうやらサスケの方はそれほど気にする必要がないみたいじゃのぉ。」
「食事も修行って...。」
「毒のあるものは、うまいものが多いのじゃぞ。お主どうせならうまいもの食べたいんじゃろ?」
「ウキィ」
「ああ、まあ美味しいのなら。」
「それじゃあとっととたべてしまうのじゃ。食べおわったら外に出るのじゃ。修行の続きをするぞ。といっても初めはお主らの今の実力を知るために手合わせをするのじゃ。」
「そうか。分かった。」




