第17話 修行開始
1、2、3、4・・・・・96、97、98、99、100
・・・・・197、198、199、200
「はぁはぁ!!」
ここまでリアルにしなくても...。普段から少しは運動するようにはしてるけどここまですることはないからキツイな!でもやはりゲームなだけあってリアルよりも続けてできる回数が多いな。だけどそろそろ腕が...。
「ウキ〜〜....。」
サスケは森で縦横無尽に木から木に跳び移ったりぶら下がったりしているだけあって俺よりも余裕そうだったが段々とペースが落ちてきているな。
「ふっ!ふっ!ふっ!」
腕が痛くなってきた。これでまだ10分も経ってないって...。
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ぐっ!ぐぅーーーは、はっぴゃ、879
「はあはあはぁ...。」
も、もう一回するだけでも腕がもたない。全身から汗が吹き出して地面に染みをつくっている。腕が生まれたての子鹿のようにプルプルして今にも力が抜けそうだ。
「ふぉっふぉっふぉ!まだまだじゃのぉ。」
な!いつからいたんだ?
「も、もう無理そうです。」
「ふむ...。諦めずに続ける心意気は認めるが、そのような腕立て伏せともよべぬようなものを続けてもそれほど意味がないぞ?お主は腕立て伏せをここまで多くしたことがないのじゃろ?いきなり続けてするのは流石に無理があるじゃろ。時には自分の限界を超えることも必要かもしれんが、まずは今の自分の限界を見極めることが必要じゃと思うぞ。」
「だが2000回って。」
「効果の無いものを1000回するより効果のあるものを100回するほうが良いわ。順に回数を多くしていこうかのぉ。まあ良い。取り敢えずこれを食べなさい。疲労や痛みを感じにくくする薬じゃ。それにお主腹が減っているじゃろ?こっちは腹を満たす物じゃ。」
そう言って黒い丸薬のようなものと白い丸薬のようなものを渡された。
「大丈夫な薬なのか?」
「ふぉっふぉ。安心しなさい。儂の手作りじゃから大丈夫じゃよ。それに儂も何度も使っておるしのぉ。」
「・・・。不安だがかなりの疲労で体が重いからな...。それにお腹もすいているからな。」
2つの丸薬を口の中に入れて噛み飲み込んだ。
「にっっっがぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!」
うっ!なんだこれは?!口の中が苦みでいっぱいになる!!うえぇーー。なんか涙まで出てきた....。まっずいなこれ。水が欲しい。
「み、みず、水ないか?うっ!!」
「ふぉっふぉっふぉっふぉっふぉ!!!!お主なかなか良い反応をするのぉ。効果を良くしようとするとどうしてもこのくらいの苦さになってしまっての。ふぉっふぉ!ほれ水じゃ。」
「あ、ありがど....。」
水の入った袋を受け取り水を飲んだ。
「あっ。忘れておったがそれ儂の飲みかけじゃから。」
ブッブーー
「ゴホッゴホッ...。何でだよ!先に言っておいてくれよな。」
「ふぉっふぉっふぉ!やはり良い反応をするのぉ。それよりもお主そんなことを気にするのかの?」
「え...。いや、まあ...。」
「まあ、嘘なんじゃが。ふぉっふぉっふぉ!!」
「おい!!」
「安心せい。儂は口をつけてなどおらぬわ。儂には必要がないからのぉ。」
「必要ない?」
「そうじゃ。儂は仙人じゃからの。霞を食って生きていけるのじゃよ。」
「霞って...。」
「ほれ行くぞ。ついてきなさい。そろそろ歩けるくらいにはなったじゃろ?猿の方....。サスケじゃったか?サスケにも同じ薬を与えたからの。」
「ウギィ...。」
「あ、ああ。」
気がつくと先程まであった疲労が嘘のように感じなくなっていた。
ふう。よし取り敢えずついていくか。
「サスケ!行くぞ。」
「ウキィ!!」




