第12話 テイム
すみません。遅くなりました。しばらく遅めになるかもしれないです。
うっ!眩しい!!
光が収まると卵がひと回り大きくなっていた。
大きくなったな。それに...黒っぽくなったのか?
卵の表面が少し黒っぽくなっていた。
ピキッ
ん?
ピシッ!パキッ!
あ!卵に罅がはいっていく。
「おっ!生まれますね。」
えー。魔力を注いでからこんなにも早く生まれるのか...。
ピシッパリパリッ!ピキピキッ!
罅がどんどんと大きくなっていく。
ピシピシピシッ!!!
卵全体に罅が広がった。
バリッ
「ピィ〜!!!!!」
卵を突き破り頭が出てきた。
バリッバリッ!
さらに殻を割り全身が出てくる。
「ピィピィ!!」
バリバリ!
鳴き声をあげながら出てくると自分が入っていた卵の殻を食べ始めた。
「殻は魔力を豊富に含んでいて生まれたばかりの龍にとってはいい餌になるんです。」
「そうなのか。」
バリバリバリバリ・・・
一心不乱に殻を食べている。
食べている間にその姿を確認する。
体は黒っぽく、暗めの色で銀色の模様がある。そして角は金色で輝いてる。形は所謂、東洋の龍のような姿をしている。そして目も金色に光り輝いている。
かっこいいな!!でも体の大きさは小さいため少し可愛い動きに見える。食べ終わるまで待つか...。
・
・
・
「ムゥ〜」
ん!食べ終わったのか。
「ウキッ!ウキウキ!」
うおっ!びっくりした。この猿いつの間にここに?!
「ピィ!」
「ウキッ!」
2匹がじゃれつき始めた。
「なあ、この猿いつからいたんだ?全然分からなかったんだが。」
「少し前にこちらにきましたよ。黒猿はとても隠れるのが上手く、よっぽど感知能力に優れていないと気づかないと思いますよ。」
「そうなのか。」
「あ!そうだ!あの子もテイムしてみませんか?」
「え!あの猿を?!俺の金を盗んだあの猿を?!」
「あ、あはははは・・・・。で、ですが仲間になったらとても役に立つと思いますよ。ほ、ほらあなたも気づかなかったくらいの精度の隠れる能力がありまし、戦闘もかなりできるんですよ。」
「い、いやぁそうは言っても...。」
「それにあんなにも2匹が仲良く遊んでいるじゃないですか!離れ離れにするのはかわいそうだと思いませんか?」
「んー確かにそう思わなくもないが...。それだけじゃないでしょ?本音は?」
「うっ。あ、あの子の仕掛けるイタズラが少々多くなってきまして...。つまりこのままここにずっと閉じ込めておくのも私たちにとってもあの子にとってもよくないかと思い、どうせなら一緒に連れ出してくれないかなと...。」
「なるほどなぁ。」
んーそう言われてもあの精霊たちですら制御しきれなかったのに俺にそんなことができるのか?
「というかそもそも、あの猿は大人しくテイムされるのか。」
「それなら大丈夫だと思いますよ。あの子は好奇心が旺盛で遠くまで行ってみたいと思っているようですので...。」
うーん。どうしよう?まあ、仲間を集めてみるってのもいいかもな。まあその為にテイムのスキルをとったんだからな。
「よし!わかった!テイムするぞ!」
「!ありがとうございます!!それじゃあまず名前を決めてください。」
「名前?」
「はい。名前というものはとても重要です。ですのでテイムする前に決めておくと良いかと。」
うーん名前かぁ。どうしよう…。まずは猿の方から考えるか。んーっと猿ねぇ猿、さる、サル、申・・・・。さるた、さるち、さるつ、さるて、さると、さるとび、猿飛佐助!サスケにするか!うんよし!これに決めたぞ!
次は龍の方を考えるか。うーん。龍、黒、銀、金、角、鱗、真龍、かっこいい、可愛い、最強、王・・・・。オウっていれたらどうなる?オウキ、オウク、オウギ、オウリ、キオウ、ギオウ、クオウ、リオウ。うーんギオウキ?言いにくいな。ギョウキ!ギョウキにするか。なんか行基みたいになったが、まあいいか。
「よし!決まったぞ!」
「そうですか。どの様な名前に?」
「猿の方はサスケ。龍はギョウキにする。」
「そ、そうですか。」
(名前をつけるセンスはあまり無いのかもしれないですね。そこまで悪いとも思いませんが、深く考えてつけたのか疑いたくなりますね。)
「それではテイムしてみましょう。こちらにおいで!!」
そう言って遊んで走り回っていた2匹を手招きする。
「ピィ?」
「ウキッ!」
「それでは頭の上に手をかざして頭の中で名前を思い浮かべながらテイムと唱えてみてください。」
「はい。」
まずは猿の方から。
なぜか大人しくしている猿の頭に手をかざす。
お前の名前はサスケだ!
「『テイム』!」
『テイムに成功しました』
「よろしくなサスケ!」
「ウキィ!」
よし!次は龍だ!
じっとこちらを見つめる龍の頭の上に手をかざす。
お前の名前はギョウキだ!
「『テイム』!」
『テイムに成功しました』
「よろしくギョウキ!」
「ピィ〜!!」
良かった無事にテイムできた。
「ちゃんとテイムできたようですね。それではステータスを確認してみてください。2人のステータスを見れるはずです。」
「そうか。ではステータス!」




