表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
天才、VRMMOにハマる  作者: 銀朧
天才、VRMMOをはじめます
12/24

第11話 卵

遅くなりました。

進んでいくと奥の壁に行き着いた。


「この奥の部屋です。」


「この奥か...。」


そこは薄暗く奥まで見えないが小さい空間があった。


「中にどうぞ。」


中に入ると、フルールが明かりを灯した。周りを見渡すと結晶?が周りにいくつか置いてあり真ん中に大きな卵が置いてある。


「もしかしてこの卵が子供なのか?」


「はい。そうです。」


「そうか。卵だったのか…。」


「ええ。孵化させるには魔力を注ぐ必要があるのですが私たち精霊の魔力とこの周りの魔石から魔力を注いできましたが孵化させる直前は契約する者の魔力を注いだ方が良いので....。」


「魔力ってどう注ぐんだ?」


「あ!まだ魔法を習得していないのでしたね。そうですねぇ...ではまず魔力を認識するところから始めましょうか。」


「えっと今?ここで?」


「はい。もちろんです。異邦人の方々は物覚えが良いと聞きました。それなら今覚えて頂いた方がまたここまで降りてくる手間も省けますし楽ですよ。それではそこに座禅を組むように背筋を伸ばして座って下さい。」


言われた通りに座ると、フルールは俺の背中に両手を当てた。


ゾクゾクッ!


!なんだ!?なんだか背中がムズムズする。


「目を閉じて集中してください。体の中を何かが動いているのが分かるはずです。」


違和感を感じる部分に特に集中して意識を向ける。


スゥー


「!これか!!!」


「分かりましたか。ではその感覚忘れないようにして体の全身に意識を向けてください。」


はぁ〜なかなか難しいな。全身満遍なく意識しようとしてもどうしておろそかになってしまう部分がある。


「ふう。集中だ!」


何度も繰り返し意識していくと段々と全身を意識できるようになってきた。


「そうです!その調子です。では次にその何かが動いているような魔力の流れを自分で意識して動かしてみてください。初めは今流れている方に後押しして流すようにイメージするとやりやすいですよ。」


「はい。」


んーー!っく!

はぁはぁ!ダメだ。


こうか?んーー!

はぁはぁ!違うか…。


こうか!?これもダメか...。


それならこうか?おっ!!今動いたような...。


ふぅー。


さらに深く意識をして行う。


段々と流れが強くなっていくのが分かる。


「出来ましたか?出来たら魔力を自分の流したいところに集めたり流す速さや量を変えたりと色々と試してみてください。ただし、魔力を制御しきれないうちは一箇所に溜め続けると体が耐えきれなくなり破裂するかもしれないので気をつけてください。流れていればおそらく大丈夫だと思いもいますが...。」


破裂って怖いな!まあ失敗を恐れてなにもしなかったら成長しないからな!よし!やってみるか。


流れを意識したまま手に魔力を多く流してみる。

ん!手で感じる圧のようなものが強くなった。


もっと試してみるか!



――――――――――――――――――――――



あれから色々と試しながら感覚をさらに磨いた。


「この短時間でここまで身につくとは...!」


ピロンッ


『スキル【魔力感知】を手に入れた』

『スキル【魔力操作】を手に入れた』


おっ!スキルを覚えたぞ!


「ふむ、どうやらスキルを覚えたようですね。スキルを覚えると今までよりもはっきりと魔力が分かるようになりますよ。」


!なっなんだ!この空間にかなりの魔力が満ちているのか!それにところどころ濃いところはもしかして精霊なのか?!それに3人とも圧を感じるほどの強い魔力を持っていたのか!!


「こんなにも強い魔力を持っているのか!?」


「うふふ。私たちはこれでも魔力を抑えているのですよ。そのまま垂れ流しにすると周りへの影響が大きすぎるので...。元々精霊は魔力の塊のようなもので、私たちのように意識を持つ精霊はさらに多くの魔力をもっているのです。」


「そうか。」


「それでは卵に魔力を注いでみましょう!」


「はい。」


卵の前に移動した。


こうして見ると卵はかなり大きい。いやあの龍からすると小さいのか?この大きさからあの大きさまで成長するのか...。それに卵の表面には金色や銀色、その他にも幾つかの色の模様がある。


「魔力は一気に注ぐのではなくゆっくりと丁寧に注いでください。」


「分かった。」


卵に手を置いて目をつぶって魔力に意識を向ける。そして掌を通して魔力を注いでいく。


初めは抵抗のようなものを感じたが、段々と弱くなってきて、しばらくするとむしろ吸われているように感じる。


いや、感じるというかこれは実際に吸われているのだな!というかこのままではあっという間に魔力が無くなるのだが...。


「あの!もう少しで魔力がなくなりそうなんだが。」


「ああそうですね。」


そう言うと俺の肩に手を置いた。


「『魔力譲渡』」


俺の中に魔力が流れ込んでくるのを感じる。これならこのまま続けても大丈夫そうだ。


しばらく注ぎ続けると吸われる量がどんどん多くなっていく。


ん!なんか卵が光ってる気がする。

ってどんどん光が強くなっていく!


ピカッ


強烈な光が卵から放たれた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ