表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
36/247

用心棒とか、必要だと思うんだ 3


 一瞬で、この場の空気をガラリと変える、その姿は。

 アリサが、何者なのかを、琴誇の心に語りかける。


 が、何事にも動じない、タクシーナビゲーションシステムは。

 その口を、なめらかに滑らせた。


「南、以外の管理者様を乗せたいです」


 アリサの体がプルプルと震え。

 地味に沸き上がる笑いを、琴誇は、奥歯でかみしめた。



 しばらく問答が続き。


 アリサの最終手段。

 平謝りによって、話が、やっと戻ってきた。


 南の管理者様のプライドを、かなぐり捨てたアリサを。

 琴誇は、話で切り捨てる。


「で、用心棒とか傭兵だとか、お付きの強い人とか、必要だと思うんだ」


「イヤよ。荒くれものとか、素行が悪いヤツとか。

 いつまでも、どこまでも、ついてくる人なんて」


「今のやり取り、もう一度、繰り返そうか?」


 パタリと開かれた扉に、アリサは、素直に「ごめんなさい」と、返した。


「アリサ。琴誇。そろそろ、言っても、良いでしょうか?」


 なんだと振り返る二人の顔に、ナビィは、ため息を吐き出した。


「おまえら、エンジンつけっぱなしで、いつまで、グダグダしてやがる?」

 ナビィは、言い訳を並べる二人に笑顔を向けた。


「結局、戦力が必要で、探すことになるんだから。

 早く、力になる人材を、捕まえてこいや!」


 と、言う、問答のすえ。

 アリサと、琴誇は、グリーンランドの路上に立っていた。


 町を歩き回れば、いろいろな情報が、仕入れられるのだろう。

 本当に、いろんなイベントが、待ち望んでいても、おかしくない。


 だけど、である。


 アリサが、琴誇の横で、ペチャクチャしゃべるが。

 琴誇が、首を横に振ると、すぐに諦めた。


 会話が理解できなければ、海外旅行に行っても、自由度が低い。


 海外でしか味わえない経験と言うが。

 それは、遠い別の県に行っても味わえるだろう。

 他国の文化は、観光ツアーが提供するだけのモノへ、成り果てるのだ。


 最低限の教養と知識なくして、娯楽は生まれない。


 この場合。

 最低限の語学と、語学を必要としない金銭的余裕だろう。


 アリサ・琴誇の二人は。

 日本語と異世界語で行われた、不毛な問答を繰り返し。

 10分も、しないうちに、車内に、二人で座り込んだ。


「いや、分かってはいましたが、バカですね。

 とんでもない、バカですね」


「僕が、外に出たところで。

 何もできないっていうことを、忘れさせる翻訳機が、いけないと思う」


「じゃあ、切っちゃえよ。マジで、めんどくさいです」


「というわけで、お外は、アリサの独り舞台だよ。よかったじゃん」


「この数時間で、たどり着いたのが、ソコなの!」


「いろいろあがいても。

 今、スグには、どうにもならないって、いうことが分かった」


「そんなことはないわよ、努力は大事よ!」


 握りこぶしをつくり、琴誇の目の前に掲げるアリサが。

 どれだけの努力をしてきたか。

 その態度と、力説する口が、全てを語るというものだ。


 南の管理者様になるため、教育され続けてきたとすれば。

 その努力は、計り知れないモノだろう。


 だが、残念な事実が、一つ、ココに存在する。


「もう、そういう茶番は、イイから動けや! アリサァ!」

「え、え!?」


「ほらぁ~! 琴誇、ドアを開けろぉ~!」

「よろこんで」


 パタリと開いた扉に。

 今までとは違う意味合いが込められているのは、言うまでもない。


「ナビィちゃん? 怖い、怖いよ!」


「話が、いつまでも、先に進まないんじゃぁ、ボケがぁ~。

 さっさと、お偉いさんのところに行って、話してこいやぁ~!」


「ナビィちゃん、でんぱ受信してるの?」


 琴誇が、黙って、人差し指をアリサに向けた後ろ側で。

 やさぐれたナビゲーションシステムが、まくしたてる。


「なんで、そんなに頭がイイのに、要領が悪いのか、私に説明してもらおうかぁ?」

「アリサだからだね」


「ちょ、琴誇!」

「そっかぁ…」


「納得されてる、私の身にもなってよ!」

「イイじゃん、おさまったんだから」

「そうだけど、そうなのかも、しれないけど」


「アリサァ!」


「ナビィちゃんが、ついに、呼び捨てになった」

「仕方ないことだね」


「なんなの、その立ち位置。

 われ、関せず、、座っているだけです、みたいな態度は! 

 琴誇も、当事者でしょ!」


 琴誇は、顔の前で手のひらを左右に振り、ハッキリと宣言する。


「部外者です」

「裏切り者!」


「早く、イケやぁ!」

「は、はい!」


 後部座席から、たたき出されたお客(仮)は。

 締め出された車外で、後ろを振り向き、琴誇を手招きするが。

 琴誇は、そのアリサに、作り笑いを顔に張り付け、うなずいた。


 凍り付いたアリサの笑顔を、シッカリと目に焼き付け。

 琴誇は、崩壊しそうになる腹筋を、静かになでる。


 数十分後。


 エンジンを切った車内で。

 シートを倒して待っている琴誇の、目を覚ますノックが、車内に響き。

 扉を開けば、深いため息を吐き出す、アリサが、後部座席に座わる。


 このままでは、会話にならないと。

 エンジンを回し、翻訳機を作動させれば、ナビィも目を覚ました。


「さっき、遠回しに「お前、このグリーンランドで、腕の立つ傭兵?

 用心棒? お付きの使える人材?」何、言ってんの? って言われた」


「成果なしですね。琴誇、扉を」

「よろこんで」


 アリサは、開く扉を見て、深く頭をたれた。


「行けばイイんでしょ、行けば!」


「面白い!」「続きを読みたい!」など。

少しでも、思った方は。

ぜひ、ブックマーク、いいね よろしくお願いします。


それだけで、皆様が思われている以上に

モチベーションが上がります。


異世界完全遭難のネリナル 白の章 完結済み

もよろしければどうぞ。



お読みの上で、何かお気づきの点や、ご意見ございましたら遠慮なく


ツイッター @chicken_siguma

URL  twitter/chicken_siguma にて、DM または


chickenσ 公式ライン @729qbrtb

QRコード http://lin.ee/iH8IzAx にて 承っておりますので。


今後とも、長いお付き合いよろしくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ