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メイドちゃん、冒険者始めました!!~スキル≪生活魔法≫も極めたら存外最強!?~  作者: こんぶもずく
第3章 異世界との出会いは突然に
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第64話 悪魔ちゃん出現!

 フォイルがぶっ殺しまくってくれたらしく先のアンデッドスライムは全滅していた。


 やる時はやる奴だなうんうん。


 そうしてそのまま進み、第6階層にやって来た。


「なーんだ、5階層もあのスライム以外大したこと無かったね」


「いや、あのスライムが一番大したこと無い敵なんだけどな?」


 いやいや、こいつ何言ってんだ。


「女子にとったら十分敵だと思いますよ」


 そうだよ!その通りだよ、ハヤト!

 お前は分かる奴だな!


 隣のシリカちゃんもうんうんと首を大きく縦に振っている。


「はいはい、すまんすまん」


 ほんとに思ってるのかね、こいつは。


 ちなみに言うけど今、戦闘中です。一応。

 私たちの周りには魔物が死んで残った魔石だけが鎮座しております。

 いやぁ、楽だわぁ。


 ここのダンジョン、光魔法とかの使い手が少ないから攻略されてないだけで、攻略難易度自体は低いんじゃない?


 敵溶けてるし。


 ま、こっちの火力が高いのかもね…。


 騎士団長に、チートスキル持ち。

 ≪神域装備≫発動させて敵バッタバッタ斬ってる人とか?

 魔法バンバン飛ばしてる人とか?


 うん。やべぇ。

 私のしてる事と言えば、みんなと楽しくお喋りしつつ、2人が取り漏らした僅かな魔物を殺すだけ。


 シリカちゃんはみんなの心の癒し枠である。


 かと言ってシリカちゃんが何もしてない訳では無い。

 シリカちゃんは戦闘も出来るが、味方へのバフ、敵へのデバフなど、支援職の仕事をも出来るのだ。


 シリカちゃん曰く、現在かけてるバフは≪身体能力25%強化≫、≪五感25%強化≫、≪HP自動回復≫、≪MP自動回復≫の5つらしい。


 他の支援職の人を見たことがないからわかんないけど、結構凄いんじゃないか?これ。


 それにデバフもかけてるんでしょ?

 敵へのデバフは、≪全属性耐性−25%≫、≪麻痺:小≫、≪乱魔≫の3つ。

 こっちは3つなの?と思うかもしれないけど、1つ目が十分過ぎるんだよなぁ。

 敵の耐性が下がるということは、こちら側の攻撃の威力が上がるということ。

 しかも、敵は≪麻痺:小≫により少し動きにくいし、≪乱魔≫によって、魔法の構築も難しくなるからね。

 普通にこの3つで十分なとこある。


 いやぁ、改めて見るとこのパーティーエグイな。


 近接戦特化のフォイル(アホ)

 魔法戦特化のハヤト。

 戦闘&支援のシリカちゃん。

 近接&魔法&支援&荷物持ちの私。


 私の役割デカくない?

 え。

 ま、スキル1つで済んでるからそこまで負担はないけど。

 スキルで使ったMPだってすぐ自動で回復するか、MPポーション飲めばお終いだしね。


 男性陣が頑張ってるおかげで私の出番はまだそこまで無いけどね。



 そんなこんなで進めていくと、目の前にこれまで何度か見た豪勢な扉が。


「おぉ、やっと6階層のボスの間か〜」

 ボスの間。

 各階層に1つずつある、その名の通りボスモンスターが待ち受ける部屋だ。


 因みに第5階層のボスはクソデカアンデッドスライム×10でした。


「やっとって言うけどな?お前ほとんど何もしてないだろ」


「はぁ?何言ってんの?フォイルは馬鹿だねぇ。シリカちゃんを守るという超重要な役割してただろーが!!」

 私が一番重要な役割してたと言うのに何を。


「あーはいはい」


「なにその反応!ムカつくわぁ」


「あー、2人ともそこまでにしよ?ね?」

 そこへハヤトが割り込み、仲裁を図る。

「そだよ、リーンちゃん!」

 うぅ、シリカちゃんにも言われたら…。


「わかった、わかったから」

「気を取り直してボスの間行こ?」


 プチ喧嘩(?)をしてボスの間の扉を開ける。

 そして、みんなで踏み入れた。



 少し歩くと後ろでダン!と、扉の閉まる音がした。


「キシシシシ!今日もエサがきたの!」


 目の前には黒い角を生やした、ザ・悪魔みたいなのが居た。


「こいつが今回ボス。見ての通り悪魔だ。因みに、こいつに勝てた者はいない」

「つまりは───《《ここが現在の最終到達地点だ》》」



「さァ、今回は私を楽しませてくれるのかな!!」

 大きな声で悪魔が叫ぶ。



「フォイルさぁ、先に言ってて欲しかったな、それ」

 さて、頑張りますか。

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