第49話 属性測定のお時間です─2 やべ事故った
周りのみんなが唖然としている中、私は焦りまくって、ひたすら【HPポーション】を周囲に振りまいていた。
一部ガラス状になった地面も一瞬のうちに元通りになっていく。
すげぇな、これ。
私が地面を粗方回復させたとき、雨が降ってきた。
「急激な上昇気流の発生によって雨が……」
とか言ってるけど、私にはよくわからない話だった。
「おい、リーン。雨降ってきたら試験できねぇじゃねぇか」
フォイルに文句を言われた。
でも、確かにそうだ。どうしよ……。
「あ……!」
「どうしたんだ?」
ふっふっふ……思いついてしまいましたよ。
「フォイル、風の魔石頂戴」
「いいけど、何に使うんだ?」
【異空間収納】から魔石を取り出して私に手渡してくれる。
「まぁ、見てて。あ、火の魔石一つ潰すけど大丈夫?」
そう、私の考えた方法では風と火の魔石を使い、そして火の魔石は壊しちゃうんだよね。
「予備はあるけど……何に」
「すぐにわかるよ」
そう言って私は左手に乗っかった火の魔石に魔力を込める。
さっきみたいに力を放出に向かわせるのではなく、内側に魔力をため込むイメージで。
「ぐっ……!!」
だんだんと魔石が熱くなってきた。
───ピシッ。
火の魔石に亀裂が入ったタイミング。
ここで私は勢いよく火の魔石を投げ上げる。
「それで……こうだっ!!」
私は急いで右手の風の魔石に意識を向け、魔力を込める。
そして、思いっきり風を発生させ、火の魔石をさらに上空へと押しやった。
────────ドォォォォォォォォン!!!!
上空で許容魔力量を超過した火の魔石が爆ぜた。
それにより、上空の雲は散り、雨がやんだ。
「ふぃ~。計画通りだね」
ちら。と周りを見ると……あー灰になってしまっている方が数人。
ん……?《《数人》》?
どうやら私が火の魔石を使って炎の柱を発生させたときに近くの人が集まってきていて、それで今の現場を目撃し、固まっていると。
なるほど。
うん、良くない。
非常に良くない。
こんだけのことをしでかしたのなら怖がられてしまうかもしんないじゃん!?
「あのー、みなさん?」
私は灰になっているまわりの冒険者たちに声をかけてみる。
「そうだな、俺たちは夢を見たんだな」
「そうに違いない。じゃなけりゃこんなの、なぁ?」
「きっと疲れてるんだ。帰ろう」
……と、うわ言のようにぶつぶつ言っていた。
ほかの冒険者も大体同じような感じだった。
あまりにも非現実的すぎて疲れが見せた幻覚だと思われているらしい。
ギリギリ、セーフ……?
すると、視線を感じたので感じた方を見ると……。
呆れ顔のフォイルと、まだ呆然としているハヤトが目に入った。
あ、これなんか言われるやつやな……。
私はそう悟った。




