第46話 これからのこと
ハヤトと少し仲良くなれたのを感じたところで、私は《《ある》》提案をしてみることに。
「ねぇ、ハヤト、私たちのパーティーに入らない?」
「パーティーって冒険者パーティーのこと?」
ゲームとやらの知識なのかハヤトは知っていた。
「そうそう。私たち、リーン、シリカちゃん、フォイルの3人で今パーティーを組んでるんだけどね、この世界に慣れるっていう意味でもパーティーを組んでみない?」
「あ……さっき聞きそびれたんですけど、フォイルさんってどんな方なんですか?」
あ……いっけね。説明忘れてた。思い返せば聞かれてた気がする。やべやべ。
「あーフォイルっつーのは、私見ての通りメイド服着てるだろ?んで、そいつは一応私の主人に当たるわけだ」
「ま、主人として敬ったことなんか一回も無いけどね」
そう、これからもね。
「それに、フォイルさんは騎士団長様だから物凄く強いんだよ~!」
と、シリカちゃんが補足説明してくれる。
「なるほど、リーンの雇い主に、騎士団長でもあるんだ……」
その時だった。
「ただいま~……って誰だ?そいつ」
ヤツが帰ってきた。
「はぁ、噂をすればね。ハヤト、こいつが一応私の雇い主で騎士団長のフォイルよ」
ハヤトは立ち上がってフォイルに挨拶をする。
「こんばんは。深水……んと、こっちだとハヤト・シミズかな?……です。よろしくお願いします」
それを見てフォイルも
「俺はフォイル。リーンからもあったようにコイツの主人で騎士団長もやってる。よろしく」
と挨拶した。
いや、いつものおちゃらけた感じは何処へ?
「んで、リーン。こいつはどうしたんだ?」
そう聞かれたからハヤトとの出会いから今に至るまでを話した。
「へぇ、なるほど。異世界から……すげぇ、面白れぇじゃん」
ある程度警戒が解けたのか砕けた口調に戻る。
「んで、どうすんの?」
「あ、今ちょうど提案してたとこなんだけど、私たちのパーティーに入ってもらおうかなって」
ふーんと目を細めてハヤトを見るフォイル。
普段からそんな風に真面目な顔しときゃいいのに。
「入れてもいいけど、まずはハヤトの強さを見ないとな」
「よし、明日、俺と模擬戦しようか」
なんて言い出した。
「え?マジで言ってんの?」
「まだハヤトはこっちに来たばっかで何もわからないんだよ??」
流石にやりすぎじゃない?模擬戦は。
「いや、出来ると思うぜ?その、ゲームとやらの知識で自分でスキル取ったぐらいだしな」
「それは確かにそうだけど……」
「まぁ、手加減はするさ」
そんな感じで明日ハヤトとフォイルが模擬戦することが決まり、いったんこの場は解散となった。
ハヤトはフォイルの屋敷で夜を明かすこととなり、私の家から出ていった。
そして、私も明日に備え早く布団に入り、目を閉じた。




