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メイドちゃん、冒険者始めました!!~スキル≪生活魔法≫も極めたら存外最強!?~  作者: こんぶもずく
第2章 さぁ、冒険者を始めよう
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第32話 説明を、しよう

 私、《《リーン》》が二つ名に衝撃を覚えつつ、ギルドを出ると、そこにフォイルが待っていた。


「あ、リーンここに居たんだね。さっきまでベッドに居たのにいなくなってたから探してたんだ」



 さっき?あれ、フォイル来てたっけ?

「さっきって、フォイル来てたの?」



「来てたって言うか話したじゃん?」


「え、マジで?」



「うん、マジで」


 変な空気が流れる。


「まじかー変な事言ってなかった?」


「大丈夫だったと思うよ?元気ない感じだったけど」



「そか、良かった~」

 変な事言ってなくて本当に良かった。



「ま、それは置いといて、話そうか、リーン」

 そう言って歩き出すフォイル。



 そして屋敷につくといつものダイニングテーブルにつく。

「ギルド職員から聞いたけど、リーンの口から直接聞きたいと思ってね」

「絶対スキルも関わってるだろ?」


 そして、話す。

 冒険者生活2日目にしての熾烈な戦闘を。

「じゃあ、まずは────


───────────────って感じかな」


 今回の事の顛末を話した。

 シリカちゃんとダンジョンに潜っていたらルアという子が現れ、魔族化したこと。

 そして、シリカちゃんが伸され、私一人で戦ったこと。

 聖剣と神装のこと。

 結果的に魔族──ガリアを倒すきっかけになった神域装備戦乙女(ヴァルキリー)のことも。


「んー……。大体分かった」

「今さ、出来る?その戦乙女(ヴァルキリー)ってやつ」



 どうなんだろあの時は戦闘に集中してたし、ゾーンに入った状態みたいな?

「一応やってみるけど、出来るか分からないよ?」


 ────戦乙女(ヴァルキリー)



『ただいまこの権能はロックされております』


「あ、ダメっぽいわ」

 あの時だけ出来たのか。

 文字通りリミッターが外れてたんだね、うん。



「あ、そっかー。見てみたかったんだけどね」

「ま、いつか見れるよね、多分」



「いつか?なんで?私ここ辞めるけど」

 何言ってんの?

 病み上がり?の人に頭痛くなるようなこと言わんといて欲しいわ。



「あ、ごめん。言うの忘れてたんだけど、俺も冒険者になることにしたんだ」

 さも当たり前のような顔で言い放つフォイル(あほ)



「え?マジで言ってんの?」

 マジだったらヤバくない?


「マジだよ?もう親父にも許可取ったし」


 フォイルのお父さん。つまりは《《現ウィアルス領・領主》》の許可は出ていると。


「なんで?なんで領主の息子がいきなりで許可が出るわけ??」


 んーと少し考え、フォイルは


「今回のリーンの魔族討伐の功績もあるけど、一番の理由は俺の職業にあるね」



「そういやあんたの職業知らないかも」



「だよね。俺の職業は王国直属騎士団【王室近衛団ガーデンナイツ】の《《団長》》だよ」


 と、驚きの一言を言い放ちやがった。



「は??」


 もうこの国終わってんじゃねーの?

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