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メイドちゃん、冒険者始めました!!~スキル≪生活魔法≫も極めたら存外最強!?~  作者: こんぶもずく
第2章 さぁ、冒険者を始めよう
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第25話 え、そこ?

 これは……聖剣、だよね?

 重さ、長さは普通の剣となんら変わりはない。

 でも、溢れんばかりの圧と、聖のオーラが普通じゃないんだよね。


「そ、それを向けないでッ!!!」


 バッ、とルアが私から距離をとる。

 呪いとは言え、魔人化してるんだし聖剣を本能的に恐れてるんだと思う。


「ハッ!!」

 私はルアとの距離を詰める。


 そして一閃。



 手ごたえは無かった。

「っ、外した!?」


 急いで後ろを振り返る。

 そこには第三の腕の肘から先が無くなったルアの姿。


 なるほど、さっきのは聖剣の切れ味が良すぎて手ごたえを感じなかったわけね。


「もう一本っ!!」


 私はまたルアの元へ。


 しかし横から近づく物体。

「うっ!!」

 咄嗟に聖剣でガードしたけれど、また壁に吹き飛ばされてしまった。


「うぐっ……今度は、なに!」

 そこには復活した三本目の腕、だけではなく四本目の腕を生やしたルアの姿。

 そしてその背中には蝙蝠のような羽。


「お、完全に《《乗っ取れた》》みてぇだな」

 ブワッと背筋に冷たいものを感じた。

 あれは、あれはもうルアなんかじゃない。

 『魔族』そのものだ。

 証拠に禍々しいまでのオーラを纏い、口調、立ち姿すらも違っている。

 てか、体の作りが変わってる……?

 体格がルアのものとは違うのだ。


「んで、誰だ?てめぇ、そんな物騒なもん持っちまってよ」


 悠々と私へ歩み寄る魔族。

 さっき壁に打ち付けられたダメージ、これまでの疲労。

 そしてなにより、恐怖で私は動けないでいた。


「ふーん……なかなか良いな。ふむ、殺さないでおこう」

「んで、あっちの子は……」


 あ!そっちにはシリカちゃんが!


「おいおい、死にかけじゃねぇか、ま、俺好みでもねーし糧になってもらうかな」


 ん?今あり得ないことが聞こえたよね?

「≪身体強化≫ッ!!!」

 怒りのままに私は魔族の元へ跳ぶ。

 さっきまでの恐怖?そんなの知らない。


 そして、そのままの勢いで右の二本の腕を切り飛ばす。


「あ?お前死にたいのか?折角俺好みだし、見逃してやったのによ」

「っと!」

 右腕が再生した。

 くそ、ダメか。

「さすが聖剣だな。腕の再生の仕方が鈍い」

「さて、喧嘩売ってきた事だし、殺ってやるよ」


「あ゛?何言ってるの?お前」

「殺されるのはお前だよ」

 私は魔族に向かって堂々と啖呵を切る。


「ハッ!人間のくせに魔族の俺様を殺すだぁ?笑わせてくれるぜ!」

「そんな雑魚みてーな聖剣で何ができるんだ?笑」

 私のことを鼻で笑う魔族。



「お前は私を怒らせたんだよ」

「シリカちゃんが俺好みじゃない?」

「は?あんなに可愛いのに俺好みじゃないから殺す?」

「そんなの許されるわけないでしょ?」

 国宝級であるシリカちゃんを好みでないと言う魔族(コイツ)

 間違いなく、私の殺すべき相手。



「え、そこ?殺すからとかではなく、そこ?」



「殺すのは勿論許せない。」

「だけど、それ以上にシリカちゃんの可愛さを認めないお前が許せない」


「それ以上の理由、必要?」



 殺意のこもった目で見られた魔族はこう思った。

『コイツは、ルア以上にどこか狂ってる』

 と。

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