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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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お姫様とはここまで面倒なのか

「では皆様、ごゆるりとお過ごしくださいませ」


どうも皆さんこんばんは。岡崎松平家の避難者200人をしばらくもてなさないといけない事に頭を悩ませてる、柴田吉六郎です。


いやね、先ず最初に考えたのがお米ですよ。だってねえ、徳川家康の正室様と嫡男様と嫡男の正室様ですよ。俺達が普段食ってる米2割に麦8割の飯なんて物を食わせて良いのか?と考えていたら、取次役の石川さんが


「ただで世話になるなと殿から言われておりますので、少ないかもしれませんが米を受け取ってくだされ」


「お心遣い感謝いたします」


米に関しては、この量なら計算しながらやれば、どうにかなるかな?


とりあえず一安心したところに


「吉六郎とやら!何処に居る?」


この声は徳姫様だな。この人、殿の娘だからなあ。殿みたいに興味ある事にはとことん突き進むんだろうな。とりあえず行ってみるか


「徳姫様。お呼びでございますか?」


行ってみたら、ご夫婦で居ましたよ。モデルとアイドルですか?と思う程、顔が整ってるし、雰囲気も落ち着いてますね。これが育ちの差ですか


まあそれよりも


「ご夫婦の場に拙者は邪魔ではありませぬか?」


戻らせてくれないかと思って、こんな事を言ってみたら


「済まぬな吉六郎殿。徳がどうしても聞きたい事があるそうでな」


「あら、三郎様も気になる事があるから共に聞こうと仰っていたではないですか。私だけがはしゃいでいる様に言わないでいただけますか?」


「悪かった。だからその様な言い方はやめてくれ」


痴話喧嘩に見せたイチャイチャを見せられても胃もたれするので、早く本題に入ってもらえないですか?


俺のそんな視線に気づいたのか、信康さんから


「先ずは儂から聞きたいのじゃが、吉六郎殿の家臣は何故に皆、逞しい身体つきであると同時に身の丈が高いのじゃ?」


赤備えの面々を見た感想だろうな。まあ隠す必要も無いし教えよう


「三郎様。拙者が実践して見せますので、真似してみてくだされ」


先ずは腕立て伏せをゆっくり10回。さあ出来てますか?


「う、うおお!こ、これは腕が震える」


何とか達成出来ましたね。じゃあ次は背筋を同じくゆっくり10回


「い、いかん。背中が」


まあプルプルしてきますよね。さあ次は腹筋を10回です


「は、腹が。く、苦しい」


さあ最期にやるのはスクワットですよ。頑張って10回やってください


「あ、脚が。膝どころか腰から下に力が入らぬ」


何とか達成出来ましたね


「今、三郎様が体験した動きを毎日、山道を走った後に行なっております」


「ま、毎日とな?」


「はい。もっとも食べる物でも米に麦を混ぜた物に野菜とじっくり火をとおした鹿や猪の肉を主菜として食べて体内から回復させる為に長い時間睡眠を取らせております」


「なんと。これは三河国でも可能か?」


「基本的には何処の国でも可能かと」


「よし決めたぞ!此度ついてきた者達にもやらせよう!吉六郎殿!明日から参加させてくれぬか?」


「よろしいですよ」


「よし!これで岡崎の兵達も強くなるだろう」


そんなテンション上がりまくりの信康さんを抑えるかの様に


「三郎様。私にもそろそろ」


「あ、ああ済まぬ」


徳姫様が質問してきました


「吉六郎。この屋敷で働いている女子が皆、腰回りが細かったり、肌艶が綺麗なのは何故じゃ?何か特別な事をしておるのか?」


ええ〜。女性の美容に関しては俺もあやふやなんだけどなあ


「徳姫様。その事に関しましては、女子達に一番慕われている者を連れてきて説明した方が早いと思いますので、しばしお待ちいただけますか?」


「待つから、早くな」


で、台所を仕切ってるつるさんを連れてきましたよ。つるさんは「私がそんなお偉い人の前に出るなんて」と言ってたけど、自分が大事にならない様にするから。と言って連れてきました


「つるでございます」


「つる殿。つかぬ事を聞くが、今年で何歳になるのですか?」


「今年で四十になります」


「ま、誠か?信じられぬ!四十ならば、肌艶にくすみや皺が出ていてもおかしくない。それだけでなくその腰回り!同じ歳の女子よりも一回り、いや二回りは細い!ど、どの様に過ごしたらそれ程の美しさを出せるのじゃ?妾に教えてくだされ」


いや、つるさん美魔女じゃないか!徳姫様のテンションの上がりっぷりもとんでもないし、三郎様は鼻の下伸びてますね。


で、こんな大声を出してたらお目付役な人が来るのが予想出来るけど


「お世話になっている他家の屋敷で騒ぐなどはしたないですよ」


まさかの築山様ですよ。なんだろうRPGの1ー1でラスボスと戦わざるを得ない様な緊張感は


そんな緊張感を壊してくれたのが、三郎様ですよ


「母上。申し訳ありませぬ。拙者が柴田家の兵達の逞しさについて吉六郎殿に聞いて、徳がこちらにおりますつる殿に美しさの秘訣を聞いていたのです。ところで母上、こちらのつる殿のお年は何歳だと思われますか?」


息子にいきなり聞かれた築山様が、じっくりつるさんを見て


「妾と同じ三十くらいではないのか?」


「母上。なんとこちらのつる殿。四十なのです!」


「はあ!?ま、誠か?つる殿、誠に四十なのか?」


「はい」


「これ程美しい四十の女子は見た事が無い!どの様な事をしておるのじゃ?妾にも教えてたもれ」


「義母上。私が騒ぐ理由が分かっていただけましたか?」


「確かにこれは騒いでも仕方ないですね。それよりも、つる殿」


お姫様2人に羨望の眼差しで見られているつるさんが簡単だけど、やってる事を教えてます


曰く、「野菜が8割、獣肉が1割、残りは麦飯を食べて、味付けに使う塩は最低限使っただけの食事を食べる」


そして、屋敷の端にある屋内鍛錬場で毎日、薙刀を振っていると。


屋内鍛錬場は俺が作らせた物だったけど、男共だけでなく、女性の皆さんも使っていたとは知らなかった


で、この事を聞いた2人のお姫様は


「吉六郎殿!妾達や侍女達もその場所を使ってよろしいですかな?」


目が怖いです。使わせろ!の圧が凄い。


「ど、どうぞ使ってください」


「吉六郎殿。感謝します。此方に居る間に再び殿が見惚れる様な美しさを取り戻しますよ。徳、貴女も三郎が鼻の下を伸ばす程の美しさを手に入れるのですよ」


「はい!義母上」


「善は急げです。早速使わせてもらいます」


そう言って2人はつるさんを案内役に指名して連れて行った


「吉六郎殿。騒がしくて済まぬな」


「いえ。この様な事もたまには良いかと」


これなら嫁姑の仲は良いと言って良いのかな?

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