沙汰の内容はどうなるのかと思ったら
政宗に言われて木幡達は、木幡を中心に10名を伊達家屋敷にへ行かせて、残りは領地に戻らせて主君の相馬孫次郎に報告する事になった
木幡達を囲みながら移動している中、六三郎は
(助けた親子のうち、奥さんらしき女性は金髪碧眼だから、おそらくロシア人かな?子供2人も未来だと人気子役になりそうなハーフの子だなあ
まあ、こんな状況になった以上、伊達政宗がどうにかするし、俺がどうこう口出しするのもおかしな話だから、黙っておくか)
自分はそこまで関わらないだろうと推測していた。六三郎がそんな楽観的に考えながら、進んで屋敷に到着すると
「柴田殿!右府様への説明の為に同席していただきたいのじゃが、よろしいですかな?」
六三郎も政宗と信長の元へ出る事になった。否応なしに信長の待つ大広間に行くと
「六三郎!また、面倒事に巻き込まれた様じゃな!相変わらずじゃのう!」
口では「またか」と言いながらも、笑顔になっている信長が居た
信長の笑顔に六三郎は
(また、大殿が楽しんでいるな。でも、流石に今回は伊達家の領地で起きた案件なんだし、俺がどうこうする事は無いだろ!無いよな?無い無い!)
やっぱり「自分がどうこうする事は無いだろう」と、楽観的に考えていた
六三郎がそう考えていると
「ほれ!入れ!」
伊達成実が、木幡達を大広間に歩かせている声が聞こえてくる。そして木幡達が大広間に到着すると
「伊達殿、我々をどうするおつもりか!」
木幡が早速、政宗に噛みついていた、しかし政宗は、
「まあ、待たれよ。お主達は、孫次郎殿が来るまでは人質じゃ。無碍に扱う事はしないが、それはお主達の行動次第であると理解しておくと良い」
優しい口調で、「お前らは人質なんだから、考えて行動しろよ」と静かに脅す。政宗に言われて木幡達が静かになると、信長から
「藤次郎、そろそろこの者達の事を儂にも教えよ」
「コイツらの事を教えろ」と、野次馬根性が出だしたので政宗は
「はは、この者達は此度、拙者と柴田殿が兎狩りをしていた際、無許可で領地に入って来た者達です。更に申すと、この者達の主君である相馬孫次郎殿は
拙者の曽祖父の娘、つまり拙者の祖父の妹が正室だったので、拙者とは親類にあたるのです。なので、出来るかぎり戦にならぬ様に沙汰を下したいと、考えております」
相馬義胤が、自身の親類にあたるので戦にならない様にしたい旨を信長に伝える。政宗の要望を聞いた信長は
「のう、藤次郎。儂はお主に「十年以内に陸奥国を統一しろ」と伝えたが、その相馬孫次郎とやら、お主の陸奥国統一の障害にならないと断言出来るから
その様に戦にならない様にしたいと申しておるのか?それとも、「親類だから」と言う理由だけで、甘い顔をしておるのではないのか?どうなのじゃ?答えよ」
政宗の要望が甘いと指摘する。更に相馬義胤が伊達家の陸奥国統一の障害にならないのか?と、覇気を見せながら政宗に質問する
これまで信長の穏やかな顔しか見ていない政宗からしたら、信長が天下人である理由が分かる程で
「も、申し訳ありませぬ。臣従するか否かを通達して、それでも伊達家に下らない場合は戦を仕掛けます!」
思わず平伏して、甘い対応を改めると伝えた。それを側で聞いていた六三郎は
(大殿は、確か弟さんと家督争いで揉めて、一回目は許したけど、それでも弟さんが反抗したから甘い対応を辞めた。だったんたっけ、
だからなんだろうな、甘い対応をする人に対して厳しくなるのは。あれ?それだと、俺は甘い対応してないのか?基本的に厳しい事を言われたのは、、、
浅尾家の虎夜叉丸くんの事で、「何故、隠していた」と叱責されたぐらいだった気がする。
まあ、それはそれとして、伊達政宗がこれからの予定を伝えたし、うん、俺はやっぱり関わらない様にしよう!)
これまでの信長の厳しくなった状況を思い出しながら、自分が奇跡的に叱責された事が少ない事に安子ひていた
そんな六三郎とは裏腹に、木幡達は
「だ、だ、伊達殿!いえ、伊達様!誠に、相馬家の領地である磐城に攻め込むのですか!そんな事をしてしまえば、
相馬家どころか、陸奥国全土が伊達家と敵対しますぞ!それでもよろしいのですか!」
「そ、そうですぞ!それこそ、出羽国の最上家までもが、敵になる可能性もありえますぞ!」
「それでも、相馬家に攻め込むと仰るのですか!?」
どうにか政宗が攻め込まない様、説得を始める。しかし政宗は
「お主達、儂は最初は臣従するか否かを通達して、それでも伊達家に下らない場合は攻め込む。と言ったのじゃぞ、攻め込むのはあくまで最終手段じゃ」
木幡達の説得を無視して、最終的に攻め込むと宣言する。更に
「お主達。言っておくが、この陸奥国もこれから変わらないといかぬ!それこそ、これから織田家による天下統一が最終段階になる!
そこで、この陸奥国を統一せよと右府様より命令を、この伊達家が受けた!これから伊達家は陸奥国統一に向けて、働くのみじゃ!
更に申すならば、此方に居られる柴田播磨守殿も参戦する!お主達も聞いた事があるじゃろう!
「柴田の鬼若子」と呼ばれる、若き名将の事を!それだけではない!二年前に関東で起きた北条家の内乱を鎮圧した戦の話で、
人為的に地震を起こして謀反人の軍勢を完膚なきまでに叩きのめして事を!それら全て、この柴田播磨守殿が中心になって実行した事じゃ!
はっきりと申すが、柴田殿は全軍を率いずとも一万以下の軍勢を叩きのめす事など、造作も無い事じゃ!その柴田殿が相馬家との戦に参戦した場合、相馬家の人間全員、生きていられると思うでないぞ?」
「最終的に柴田六三郎率いる軍勢が攻め込むぞ」と脅しをかける。政宗の言葉を聞いていた六三郎は
(おい!伊達政宗!俺を陸奥国の戦に巻き込むのはやめろー!そんな事を言ったら、大殿が悪ノリするじゃねーか!俺は静かに暮らしたいんだよ!)
政宗に対して激しくツッコミを入れていたが、口にすると参戦確定になりそうなので、口にしなかった
しかし政宗の言葉を聞いていた信長が
「さて、相馬家の家臣達!ここ迄言えば分かると思うが、今からお主達の中の誰か一人が領地に戻って、主君にこの事を伝えよ!藤次郎!誰を戻すが考えておけ!
そして六三郎!いつでも出陣出来る準備をしておけ!状況次第では、これから伊達家の陸奥国統一が始まるかもしれぬからな!」
六三郎の予想通り、悪ノリを始めた。こうして、相馬家は究極の2択を突きつけられる事になった。




