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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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一方その頃、熊退治は

「足を止めるなー!!」


「止めた者から喰われるぞ!」


「種子島持ち達は、撃ったら即座に動け!」


「赤備えの皆は、熊を囲む形を崩すでないぞ!」


「「「「ははっ!」」」」


伊達家屋敷で政宗の正室の愛姫が出産を頑張っている頃、その政宗率いる熊退治に参加していた六三郎達はと言うと


(チクショー!なんで、こんな馬鹿でかい熊が居るんだよ!伊達政宗が昔聞いた話のデカい熊は、六尺五寸、およそ195センチだと教えてくれたけどさあ、


この目の前の熊、どう見ても2メートル、いや、2メートル20センチくらいに見えるんだけど?


推定身長180センチの源次郎、銀次郎、新左衛門の3人よりも分かりやすくデカい熊とかマジか!)


有り得ない程の巨大な熊に遭遇して、攻撃しながら走り回っていた。六三郎達がそんな状況の中、伊達家一行はどうしたのかと言うと


「くそ!まさか、熊の奴、我々と柴田殿の軍勢の間を狙うとは!これでは分断されてしまったではないか!」


「殿!急いで戻りましょう!」


「土地勘の無い柴田様達だけでは危険です!」


「これで柴田殿達に何かあったら、我々伊達家の恥じゃ!全力で走るぞ!」


「「「おおお!」」」


熊に上手い具合に分断させられた様で、六三郎達の元へ急いで戻っている途中だったが、六三郎達に伊達家の事を気にかける余裕は無かったので


「我々だけで退治しないといかぬ!皆、気合いを入れよ!」


「「「「おおおお!」」」」


苦し紛れに近い鬨の声を挙げる。その声に熊も一瞬怯むが


「フー!フー!フー!」


と唸り声を挙げて威嚇する。そんな状況下で、六三郎は


(かなりの数の矢が刺さっているけど、思ったより出血が少ない!寒さで血管が縮こまっているだろうし、熊の皮下脂肪がかなり分厚いんだろうな


だからと言って、槍で突撃させたら最悪の場合、あの前足で誰かしらがやられてしまう!手負いの獣は1番危険だと聞いた事があるから、慎重に行かないと!)


熊にトドメを刺す事を考えつつ、出来るかぎり無傷で終わる為に頭の中をフル回転させていた。そんな中で六三郎が出した答えは


(雪崩覚悟で、簡易ダイナマイトを大量に使った爆撃だ!)


簡易ダイナマイトを使っての攻撃だった。策が決まった六三郎は


「赤備えの皆!例の武器を、大熊にぶつける!大熊の息の根を止めるまで投げ続けるから、最悪の場合は雪崩が起きるかもしれぬ!その時は熊退治から撤退せよ!それまでは、何とか足止めせよ!」


「「「「ははっ!」」」」


赤備え達に熊の足止めを命令する。更に、


「種子島持ち達、お主達も熊が動かない様、牽制の為の攻撃を忘れるな!」


「「「「ははっ!」」」」


火縄銃を持った者達へ、熊を牽制する事も命令し、全員が緊張感に包まれながら、熊と睨み合う。その隙に六三郎は簡易ダイナマイトの導火線に着火させると


「行けええ!」


最初の一本を熊目掛けて投げる。簡易ダイナマイトは綺麗な放物線を描きながら熊に近づいて行ったが


熊が立ち上がり、「バシン!」と音が聞こえると同時に簡易ダイナマイトを横に払いのける。幸いにも、赤備え達の囲みを超えた距離まで飛んで行った簡易ダイナマイトは


ドーン!と爆音をたてて、爆発した。その爆発に熊は固まって隙が出来た。まさに一瞬の隙だったが、六三郎はそれを見逃さずに


「赤備え達!体勢を低くせよ!種子島持ち!熊に一斉射撃じゃあ!!」


種子島持ち達に一斉射撃を命令する。これまで回数は少ないものの、共に訓練をして来ただけあって、阿吽の呼吸と言っても差し支えない程、


息の合った動きを見せた赤備え達と種子島持ち達の動きは揃っていた。そして、


パーン!パパーン!パパパーン!パーン!パーン!


一斉射撃の音が響き渡る。火縄銃の煙が晴れると


「フー!フー!フー!」


熊は先程と同じく立っていた。しかし、


「フー、フー、フ」


唸り声が止まると、静かに倒れた。その様子に


「やった!熊を退治したぞ!」


「何と巨大な熊であったか!」


「もう、流石に居ないよな?」


一部の者達は、熊退治が終わったと歓喜していたが六三郎は


「待て!喜ぶのはまだ早い!」


歓喜している面々を嗜めると、


「種子島持ち達、熊の眉間を撃ち抜ける自信のある者は居るか?伊達殿が言っていたな。「熊は眉間を撃ち抜いて、やっとトドメだ」と、これを実行出来る者は居るか?」


「殿!拙者に実行させてくだされ!」


新田家の次男、小次郎が立候補した。小次郎の言葉を受けて六三郎は


「よし!小次郎!見事成し遂げてみせよ!」


「ははっ!」


小次郎に任せた。小次郎は六三郎の命令を受けると、熊の真正面に移動し、眉間に照準を合わせる。しかし、その時


「フー!!フー!!」


先程よりも荒々しい唸り声を挙げて、熊が立ち上がろうとする。赤備え達は善意、攻撃体勢を取ったが、それよりも早く


パーン!


1発の銃声か鳴る。銃声が聞こえなくなると


「ドサッ!」と言う音が聞こえて熊が前のめりに倒れていた。眉間を撃ち抜かれて、即死だった。


小次郎の見事な腕前に六三郎は


「新田小次郎!その種子島の腕、見事じゃ!」


最大限に褒め称えた。六三郎の言葉を聞いて、赤備え達も


「見事じゃ!」


「その種子島の腕があるから、我々も後ろを気にせず戦える!」


「小次郎殿!見事じゃ!」


褒め称えつつ、拍手を送っていた。そんな時だった


「柴田殿!ご無事か?」


「柴田様!赤備えの皆様!」


伊達家一行が到着した。到着して、熊が倒れているのを見るやいなや


「まさか、柴田家だけで退治出来たのですか?これ程の大きな熊を」


熊が退治された事、大きい熊であった事に驚いていた。しかし六三郎は


「何とか、退治出来ました。それでは伊達殿!屋敷に戻りましょう。この熊以外は見かけてないので、恐らく、これで退治完了でしょうから」


「退治したし、早く帰ろう」と促す。六三郎に促された政宗は


「わ、分かりました。それでは熊を荷車に乗せて移動しましょう。皆、熊を荷車に乗せよ!」


「「「ははっ!」」」


家臣達に熊を荷車に乗せて、屋敷に戻る準備に取り掛かる。熊退治を終えて、やっと一息ついた六三郎だったが


(やっと終わったけど、こんだけ馬鹿でかい熊なら、熊鍋にしても大人数分作れそうだなあ。それに、この毛皮は、首に巻くファーみたいな物にしたら、


何人前出来るかなあ。ん?毛皮?ファー?あ、これはもしかしたら、伊達家の特産品に繋がるヒントになるかも!)


頭の中では、既に伊達家の特産品を考えだしていた。

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― 新着の感想 ―
頭から含めて全身で被るタイプの毛皮服とか、刺さる人には刺さりそうw 簡易ダイナマイトを弾いたり、死に際の一撃狙いとか、巨熊は強敵だったな…。
熊を特産品にという六三郎の案から木彫りの熊が作り出された。……なんてことは無いよね(^_^;)
クマ「俺が特産品にされてしまう!?これはクマったぞ!!!」
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