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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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義姫が頑張る理由と伊達家の慶事

「私が中央との繋がりを強くしたい理由ですが、藤次郎や小次郎が、亡き夫の様にならない為です」


「夫殿が亡くなった理由を聞いてもよろしいかな?」


「はい。あれは、九年前の事でした。夫の総次郎様は、二本松城主の畠山との停戦の話し合いの際、騙し討ちに合い亡くなりました


これが戦場での話ならば、総次郎様の油断であり、畠山の謀略として納得出来ます。ですが、畠山は自らが頭を下げて停戦の話し合いを申し出たのに、


その様な事をしたのです。畠山を卑怯者と罵しる事は簡単です。ですが、総次郎様が亡くなった事を、私なりに良く考えた結果


伊達家が畠山に侮られたからだと、思っております。伊達家が中央の強大な家と繋がりがあると知られていたならば、総次郎様は今でも、生きていたに違いありません


そして、総次郎様と同じ様な目に藤次郎も小次郎も、合わせたくないのです!だからこそ、私は小次郎や家臣達にうるさく言われようとも、伊達家と中央との繋がりを強くしたいのです!」


義姫の中央との繋がりを強くしたい理由を聞いた信長は


「そう言う理由で、中央との繋がりを強くしたかったのか。それを知っておるのは藤次郎ぐらいなのですかな?」


信長の「政宗以外は、その事を知っているのか?」と言う質問に義姫は


「藤次郎と歳の近い者達の中では、恐らく。藤次郎は本来は優しい子なのです。病で片目を失ってからは、私や家臣達に塞ぎ込んでいる所を見せない為に


出陣した際、これでもかと目立つ程の華やかな甲冑を着て戦場に立っております。側近の小十郎から狙われてしまうから、少し地味な甲冑を着る様に言われても


藤次郎は、「皆の士気が上がるから、これで良い」と小十郎の言葉を退けたそうです。それもこれも父である総次郎様を救う事が出来なかった贖罪のつもりなのかもしれません


今では口にする事は殆ど無くなりましたが、総次郎様が亡くなられた時は、「自分が父上の側に居なかったから」と自らを責めていました


恐らく今でも、その気持ちは残っているのでしょう。だからこそ右府様。私は、伊達家と中央の繋がりを強くしたいのです!藤次郎も小次郎も安心出来る様に!」


昔の政宗の事を伝えながら、改めて中央との繋がりを強くして、息子達が安心出来る様にしたいと信長に伝える。義姫の言葉に信長は


「義殿は、誠に良き母親じゃな。兄弟を分け隔てなく愛しながら、家の事を考えるとは、儂の母は、いや、儂の個人的な話は良いか


とりあえず義殿の気持ちは分かった。ちなみにじゃが、義殿。孫娘を嫁がせるのは、絶対に六三郎の嫡男でなければならないのか?」


自らの母親の土田御前の事を思い返しながらも、本来の話の流れに戻り、義姫に質問すると義姫は


「それに関しては、絶対に柴田殿が良いと言うわけではありませぬ。柴田殿は甲斐国に居た事と、大きな領地を持っていると言う情報を掴んだからにございます


他の方が居るのであれば、他の方にお願いしていたでしょう。勿論、その方やその方の家が侮られない事が絶対条件ですが」


「六三郎が絶対良いわけではない」と正直に話す。義姫の言葉に信長は


「そうか。ならば義殿。儂の嫁が居ない息子か、儂の孫のうち家督を継がない者達ならば、この陸奥国に領地があるのであれば、そこに息子が孫を行かせて、


その者に嫁がせても良いのではないかと、儂は思うぞ?勿論、六三郎より領地は小さくなるが。義殿、この件、藤次郎と話し合ってみては」


「自分の息子か孫に、陸奥国の領地があるならそこに行かせた者に孫娘を嫁がせてはどうか?」と義姫に質問すると、義姫は


「右府様の御子息か孫に、孫娘が嫁げて、近くの領地に居るのですか?それは何とも素晴らしいお話です!


藤次郎が戻って来たら、是非ともお話を進めてください!織田家の一門に入れるのであれば、息子達が総次郎様の様な最期を迎えないで済みます!」


興奮しながら、信長に感謝を述べていた。そんな時だった


「祖母様!」


義姫を呼ぶ声が聞こえてくる。義姫が声の方を向くとそこには


「兵五郎!どうしたのですか?」


政宗の庶長子の兵五郎、史実の伊達秀宗が居た。その兵五郎に義姫は


「兵五郎、祖母様は右府様とお話をしております。お話なら後でしますから、今はお部屋に」


兵五郎を部屋に戻そうとする。しかし兵五郎から


めご様が、腹が痛いと仰っております!父上が居ないので、祖母様に伝えるしか無いのです!」


政宗の正室、愛姫が腹が痛い事を伝える。それを聞いた義姫は


「誠ですか!そらは、恐らく出産まで間もない状況である証!兵五郎!祖母様は、家臣達を産婆を呼びに動かしながら、侍女達を集めておきます!


右府様!素晴らしい提案の途中で申し訳ありませんが、藤次郎の嫁の出産を手伝って来ますので!」


慌てて、信長の居る大広間を出て行った。大広間には信長と蘭丸達小姓と、兵五郎だけになった。そんな兵五郎に信長は


「そなた、兵五郎と言う名であったな?」


「はい!伊達兵五郎と申します!右府様にお会い出来て祝着至極にございます!」


名前を確認すると、兵五郎は挨拶をする。その兵五郎に信長は


「ほう、初対面の大人に対して、臆せずに名乗りが出来るとは、気に入ったぞ!兵五郎!お主の弟妹が無事に産まれてくる様、神頼みをしたい!


お主の祖母様の部屋か、父上の部屋に案内してくれぬか?それか家臣の誰かしらを呼んでくれ!」


「は、はい!」


兵五郎に対して、幼子には少し重めな仕事を命令した。こうして、信長は何年振りかの安産祈願の準備に取り掛かった

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― 新着の感想 ―
勝家が今の六三郎と同じくらいの歳だった頃は信行の家臣だったけど、稲生の戦い~信行が死ぬまでの当時の様子や勝家の心境が個人的には気になりますね。
信長の母の事考えると、母の思いは効くんだろうなぁ。 でも流石に六三郎の子供の婚姻まで勝手に決めるほどではないし、織田家の影響力的に合理的でもあるかw
(おそらく)熊胆作りと産後料理の指南で、延長に継ぐ延長ですね。 ノッブは本能的に(帰ったら半強制的に隠居生活だから)帰りたくねえ&ずっと六三郎に仕事振って成果を見ていたいとの思いで、蝦夷地まで行っちゃ…
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