表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

718/775

一方的な戦になった結果と恥ずべき愚行

風磨衆の働きで、松田の軍勢を偽物の丘に移動させた事が助五郎に伝えられ、その助五郎の家臣から六三郎へ伝えられると


「諸将へ準備してくれと伝えてくだされ!そして、地震も起きるから、突撃は揺れが収まってからにしてくれとも!お願いします!」


六三郎は助五郎の家臣に、その様に伝える。その家臣は素早く六三郎の元を離れて、諸将へ報告する


報告を受けた諸将は


「遂に始まるか!」


「柴田の鬼若子の鬼手、見せてもらおう!」


「あれ程の大規模な策じゃ!楽しみで仕方ない」


興奮しつつも、六三郎の策を早く見たい気持ちを抑えていた。そして、


「始めるぞ。源三郎、源二郎、左衛門尉、彦兵衛!!お主達四人の火矢が、戦の幕開けの狼煙になる!しっかりと狙え!」


「「「「ははっ!」」」」


六三郎は真田兄弟、楠木正勝、松永久勝の矢を放つ大役の4人に檄を飛ばす。六三郎の言葉を聞いた4人は


「「「「それでは、参ります!」」」」


そう言うやいなや、火矢を放つ。その4本の火矢は、綺麗な放物線を描きながら飛ぶ2本の矢と、直線で飛ぶ2本の矢に別れて、松田の軍勢の居る、偽物の丘へ向かっている


そして、遂に


ドス!ドス!ドス!ドス!


時間差で縄に火を付ける矢、丘の土台部分に刺さる矢、松田の本陣に落ちる矢が2本とバラけながら命中する。本陣に落ちた火矢を見て松田達は


「敵襲じゃあ!」


「無闇に動くな!」


慌てふためいていた。そんな中で松田が


「落ち着け!矢の方向へ軍勢を」


軍勢を動かそうとした、その時だった


ドーン!ドーン!ドーン!


断続的に、爆発音が鳴る。その数秒後


ゴゴゴゴゴゴ!と土台部分が揺れ出すと、


「な、何事、う、うわああ」


「じ、地震じゃあ!」


「つ、土が!」


「ぎゃああ!」


松田も、家臣達も一気に土砂に飲み込まれる。その揺れは、忍城まで残り一里の距離まで来ていた家康達にも伝わり、


「忍城で動きがあった様ですな!急ぎましょう!」


源三が先導のスピードを早める。そして、源三達が到着すると、ほぼ同時に揺れも収まる。その揺れが終わると


「かかれえええ!」


六三郎の号令が響き渡る。その号令から数秒後


「「「「「おおおお!」」」」」


各家の足軽達が、土砂崩れから動き出した松田の軍勢へ向かって、走り出す。足軽だけでも2万以上の数になるので、そこから一方的な展開だった


土砂から出た者は、足軽達の最初の標的になり、その様子を見ていた者は、土砂の中で息を潜めていたが、足軽達の槍で土砂の上から串刺しにされる


偽物の丘の土台部分が、どんどん血に染まっていく光景に信雄は


「儂にも武功を寄越せええ!」


そう叫びながら、足軽達の元へ走り出す。そこで信雄は


「この者の頸は、儂の物じゃあ!」


目を血走らせて、足軽達が取ろうとした松田の家臣の頸を奪おうとしていた。その信雄の愚行に


「やめんか三介!!」


後ろから追いかけていた信包が止めようとする。信雄は信包の声を無視して、


「寄越せ!儂の武功にするのじゃあ!」


足軽達の武功を奪おうとする。信雄の醜態を見て信包は


「三介を縛りあげよ!この様な恥晒しの愚行を止める!急げ!!」


「「「「「ははっ!」」」」」


「御免!」


「御免!」


「御免!」


「御免!」


「御免!」


家臣に信雄を縛る様、命令した。家臣達も暴れている信雄と、土砂から出てくる敵に気をつけながら、


何とか信雄を縛りあげた。そんなやり取りを、諸将も当然、見ていた。だからなのだろう。土砂から出て来た松田を見逃してしまった


そんな松田の動きを見逃なかった者が1人居た。その者とは


「父上!父上の頸で拙者が此度の愚行と無関係であると証明したく!なのでその頸、取らせていただく!」


松田の嫡男の新六郎だった。その新六郎に対して


「新六郎!貴様、父を裏切るのか!?」


松田は激昂したが、新六郎は


「裏切ったのは父上ではありませぬか!拙者を、家臣を、領民を、何より北条家を!父上の愚行のせいで、成が離縁される事もありえるのですぞ!


ならば!拙者は、それを止める為に父上の頸を北条家に出して、成が離縁されない様に動きまする!覚悟召されよ!」


妹の成姫の離縁を止めると、松田に伝える!それを聞いた松田は


「たわけ!お主の領地を守る為の謀反だったのじゃ!それなのに、父に刃を向けるとは!この親不孝者め!」


逆ギレの様な言葉を新六郎にぶつけた。その言葉を聞いた新六郎は


「最早、何を言っても無駄ですな。ここから逃げたくば、拙者を殺して逃げなされ」


そう言いながら、槍を構える。新六郎の本気を感じた松田も


「父の言う事を聞かぬ親不孝者め!先に地獄で待っておれ!」


言葉を返しながら、槍を構えながら、


「「参る!」」


お互いに槍を構えて、少しずつ距離を詰め、


「「そりゃあ!」」


槍を相手に向けた。そして


「見事、じゃ」


松田の肩に、新六郎の槍が刺さる。その状態で松田は


「新六郎、成の事を、考えて、ない、と、儂に、言ったが、それは、違うぞ。儂は新、五郎が、北条、家の家督、を、継げる、様、動い、た、の。じゃ


今、と、なっ、ては、唯の、愚行で、あった。言いたい事、は、もう、無い。儂の頸を、早う、取れ。父の、最期の、願い、じゃ」


新六郎に己の気持ちを全てぶつけ、頸を取れと要求する。最期の願いと聞いた新六郎は


「分かり、ました。父上、拙者もいつか地獄へ行きます。その時は、酒でも呑みましょう!それでは御免!」


松田に最期の言葉を伝えて、頸を切った。そして


「松田左衛門佐の頸、松田新六郎が取った!!」


松田の頸を取った事を高らかに宣言する。新六郎の言葉に松田の家臣達は、


「終わった」


「殿が」


そう言いながら武器を捨てて、抵抗の意志が無い事を示す。こうして、北条家の謀反は鎮圧された。その事で六三郎は


「終わったか。それじゃあ、大殿に報告して帰る準備をしよう」


「「「「「ははっ!」」」」」


赤備えの面々に、そう伝える。しかし、信雄の愚行が自分達の反対側で行なわれていたので、これから精神的に辛い残業がある事を、この時点では知らないままである。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
北条から伊豆の一部をもらい受けてそこの領主として頑張ってもらうか。 八丈島というんだけど。 南に行けば現在でいう小笠原諸島もあるし
信雄は先走って巻き込まれて爆死でもしてた方がまだ良かったな、捨扶持で飛ばされた先で逆恨み天元突破して更に愚行を犯して斬られるか打首だろうしなぁ
とりあえず論功報酬など楽しみ‥‥後六三郎の残業もw
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ