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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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奥州の謀略大好きな人達も来た

天正十八年(1590年)六月十日

甲斐国 躑躅ヶ崎館


「武田家の皆様、そして柴田播磨守様。我々陸奥国会津の伊達家の無理難題を聞いていただいた事、誠に感謝しております!」


皆さんおはようございます。常陸国の佐竹家が臣従の申し出をしてから、二十日ほど過ぎていたので、


もう、流石に来ないだろうと思っていたのですが、関東を超えて、奥州の伊達家が来た事に驚いております柴田六三郎です。いや、あのさ、何で俺の元に来るの?


臣従の申し出をするなら、安土城へ行けば早いと思うのですが?まあ、そんな事は口に出さないですが、


それよりも、今、俺の目の前居る伊達家の使者一行の代表者なんですが


「此度、伊達家当主、伊達藤次郎の名代を務めます、弟の伊達小次郎ございます!武田家の皆様と、柴田播磨守様は気づいているとお思いですが、


母の義が付き添いで来ております。ですが、特に何かするわけではありませぬので、ご安心ください」


伊達政宗の弟の小次郎さんなのは、納得出来ますが、何故か、お袋さんが同行しているのです。前世で読んだ歴史小説の中では、


自らが腹を痛めて産んだ伊達政宗を毒殺しようとした、鬼母なんて良くない描かれ方をしていたけど、どう見ても、そんな事をしなさそうな美女なんだよなあ


一応、今のところは静かにしてるし、きっと悪いイメージを持たせたい人が居たんだろうな。おっと、そんな事よりも、


早いとこ、申し出の文やら何やらを受け取って、お帰りしてもらおう!そして、農作業に行かねば!


「丁寧な挨拶、忝い。柴田播磨守にございます。それでは、伊達家の方々が、拙者にどの様な用件が?」


「はい。これから天下統一が一気に進む織田家に臣従するのであれば、関東征伐が始まる前に申し出ておくべきだと、


兄や重臣達が決断したので、その申し出の為、織田家重臣の中で、柴田様が最も近い位置に居る事が判明したので、是非とも柴田様に取り次いでもらいたいからこそ、来た次第にございます!」


(うん。理由を聞いても、やっぱり「なんで?」としか思えないのですが。て言うか、何で俺の居る場所が知られているんだよ!?


俺は「此処に居るよ!」とアピールして無いんだぞ!チクショー!こうなったら、他の大名家、特に関東と奥州の大名家が来る事は確定じゃないか!


仕方ないが、来たら来たで手早く対応するしか無いか!じゃあ伊達家の皆さんにも早く帰ってもらおう!)


「そうですか。ご丁寧に教えていただき、ありがとうございます。それでは、伊達家当主、藤次郎殿の文をいただきたく」


「はい。此方です」


「確かに、受け取りました。それでは、しっかりと安土城の内府様と右府様へお届けしますので」


「はい。よろしくお願いします」


と、締めの挨拶も交わされたので、終わりと思っていましたら、義さんが


「臣従の申し出が終わった様ですが、伊達家として、文だけではなく、婚姻の縁組で縁を繋ぎたく!武田様か、柴田様。孫娘を嫁に迎えませぬか?」


まさかの、「誰かうちの孫娘を嫁にもらえ!」と言って来ましたよ。いやいやいや、俺は嫁が正室の道乃と側室の皆を合わせて、4人も居るから無理だぞ!


かと言って、虎次郎くんは正室に江が決まっているし、義さんの言い方的に、「正室にしろ!」の圧を感じるので、やんわりと断っておくか


「小次郎殿の御母堂、拙者は正室と側室、合わせて四名おりますし、武田虎次郎様は拙者の妹が嫁ぐ予定になっておりますので」


そう言って断ろうとしたら、義さんは


「柴田様、柴田様ご本人でなくとも、柴田様の男児でも構いませぬ。孫娘は前年に産まれて、まだ二歳ですから」


まさかの甲六郎の相手として、プッシュして来ました。うん、これは


そう考えていたら


「母上!その事は、臣従の申し出が認められてからで良いではありませぬか!兄上もその事は言っておりませぬ」


小次郎さんが嗜めてくれた。嗜められた義さんは


「小次郎、それは分かっております。ですが、こういう事は、言っておくだけでも良いのです。武田様、柴田様、失礼しました。ですが、覚えていてください」


何とか引いてくれた。で、仕切り直して、小次さんが


「武田様、柴田様。母上が申し訳ありませぬ。婚姻の事は、一先ず忘れていただいても構いませぬので、臣従の件、よろしくお願いします」


最終的に締めてくれて、伊達家も帰ったので、とても疲れたやり取りが終了しました


マジで疲れたけど、これから農作業じゃー!もう初夏なんだから、秋冬様の農作物を植えておかないと!


お願いだから、強烈な使者一行は来ないでくれ!何だったら使者一行自体来ないでくれ!


※六三郎のお願いは却下されます


天正十八年(1590年)七月一日

甲斐国 躑躅ヶ崎館


「武田様、柴田様。我々出羽国の庄内を中心に治めております最上家の無理難題を聞いていただき、誠にありがとうございます!」


「これはこれは、丁寧にな挨拶、ありがとうございます」


皆さんおはようございます。伊達家の臣従申し出から、およそ3週間。今度は最上家の使者一行が来たのですが、


その使者一行の代表者に、マジで?となっております、その代表者と言うのが


「此度、最上家当主、最上従五位下出羽守の名代を務めております娘のこまと申します!」


まさかの、当主の嫡男でも兄弟でもない、姫でした。しかも、史実で豊臣秀次切腹に巻き込まれた駒姫ですよ!


最上義光が何を考えているのか分からないけど、前の3家以上に気を引き締めて対応しよう


六三郎は内心で、最上家を警戒し始めた。

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― 新着の感想 ―
伊達、最上、里見、佐竹…… 関東東北で北条を除いて残ってる勢力となれば出羽北部の秋田、陸奥の南部、蝦夷の蠣崎、あとは津軽地方の浪岡と大浦もかな? 年代を考えれば、もしかすると史実より早く葛西大崎一揆…
北条の悪ガキがやらかしたことから連鎖して天下統一がギュンギュン進んでいくな… 六三郎は戦では鬼だけど平時では仏のように慈悲深いからとりあえず話何か持ってくなら六三郎殿の所に行こうぜ!って皆思ってるの可…
本拠地の播磨もまだしっかり治まってないのに東国の取次までやらされるとは不憫すぎる
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