表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
603/610

播磨守の官位をもらった事の確認と一大事

「皆様!本日の役目を終えてまいりました」


待ちに待った六三郎が大広間へ報告に来ると、信長は


「うむ!今日もよく働いたな、播磨守よ!」


と、言って六三郎を労う。当然、六三郎は何も知らないので、自分の後ろの誰かの事を言っているのかと、後ろを振り向くが、信長から


「六三郎!お主のことじゃ!」


と、雑な説明をされるが、六三郎は


「あの、大殿?拙者はその様な官位は持ってないのですが」


訳がわからず、「自分じゃない誰かと間違えてないか?」と信長に伝えるが、信長は


「確かに、今までは持ってなかったな!だが、これから、嫌、長月の時点で既に持っておったぞ!この、勘九郎からの文が、その証拠じゃ!自身の目で見てみよ!」


信長はそう言って、蘭丸に文を渡して。六三郎へ届けさせる。文を受け取った六三郎はというと


皆さんこんばんは。今日の土木工事を終えて、大殿や虎次郎くんに進捗状況を報告しに、大広間へ来たら、大殿から「播磨守」と呼ばれた、柴田六三郎です


いや、正直言って、俺以外の誰かとしか思ってなかったのですが、殿からの文を渡されて、俺の事なんだと実感しました


文の内容は、大殿が内大臣から右大臣へ、殿が左中将から内大臣へ、秀吉が筑前守から弾正大弼へ、昇格して、そこから俺の名前の後に「従五位下播磨守」と書いてありました


他には、黒田官兵衛さんに従五位下但馬守、尼子殿に従五位下出雲守と書いてありましたので、間違いでも夢でもない様です


まあ、官位をもらったから、今まで以上に社畜働きをやれ!なんて事は無いはずだけどさ、これがきっかけで、「お前の軍勢は先陣を切って来い!」とかの


無茶振りが来ない事を祈るばかりです。で、そんな状況の中、池田家の皆さんも来まして、


「ほお!六三郎殿、国司の官位を手にしたか!若いながらに見事じゃ!」


「六三郎殿!拙者も、いつかは六三郎殿の様に、国司の官位を手に入れますぞ!」


「流石、元服前から働いているお方は違いますな!」


「元助兄上にも、更に頑張ってもらわないといけませぬな!」


と、軽く祝いの言葉をかけてくれました。更には、


「「「柴田様!おめでとうございます!」」」


松永3兄妹が来て、祝いの言葉をかけてくれました。うん、改めて、この時代の正式な官位がどれだけ皆が欲しがるのか分かった気がする


朝廷から何かしらの官位をもらった人は、前世で言うところの公務員。みたいなもので、立派な立場のある人!扱いされているんだな


とりあえず、


「大殿。ありがとうございます」


大殿にお礼を言ったら、大殿は


「何を申すか。お主のこれまでの働きを鑑みた勘九郎か、朝廷と交渉した結果じゃ。礼を言うのであれば、実家に戻る時に、安土城へ寄ってから、勘九郎に直接言えば良い」


照れ隠しなのか、「自分じゃなく倅に言え」と言って来ました。ここで色々言うのも野暮だし、


「ははっ!」


返事だけしておこう。そんな俺とのやり取りを終えると、大殿は


「それで、改めてじゃが六三郎よ!進捗状況を報告しに来たのじゃろう?報告せよ」


仕事の顔になる。それじゃあ、俺も仕事に戻りますか


「はい。弥生の後半から始めて、梅雨入りによる一時中断もありましたが、現在のところ、中央の盆地は三分の一を埋め立てが完了しております」


「うむ。梅雨入りによる一時中断で、どれだけ遅れるのかと心配しておったが、周辺の百姓、更にはその親類縁者まで参加して、埋め立てに参加してくれたのじゃから、誠にありがたい!


あまり多くは与えてやれぬが、米や麦の食糧で働いてくれておる。これも、武田家が慕われておる証じゃな」


大殿は、虎次郎くん見ながら、そう言う。虎次郎くんは、


「右府様。まだまだです。以前、六三郎殿が仰っておりましたが、埋め立てが完了して、そこに麦を始めとした物を植えて、育てて、回収して、銭に変えてからが、一歩目であると。なので、まだまだなのです」


俺が以前言った言葉を、大殿に伝えると、大殿は


「はっはっは!流石、六三郎じゃな。土台をしっかりと固めてから、始動する事を忘れておらぬ!そうじゃ、どの様な状況でも、土台となる基礎を忘れてはならぬ!


六三郎は戦で派手な働きで戦の勝利を掴んだ様に見えるが、その実、勝利の為に土台を固めてから、戦を始めておるからな!虎次郎を始めとした若武者達は、


六三郎の上辺の部分だけを見るのではなく、戦を始めるまでの動きをしっかりと見て、初陣の時、六三郎についていけ!」


「「「「ははっ!」」」」


俺の戦に対するやり方を、俺より年下の子達に説明しながら、その場を閉めました。それじゃあ、俺も明日に備えて、休みますか。と思っていたら


ダダダダッ!


と、廊下を走る足音が聞こえて来て、登場したのは


「「父上!」」


五郎さんの三女の鈴ちゃんと、四女の仙ちゃんです。てても慌てている様子だったので、


「鈴!仙!何事じゃ!」


五郎さんも慌てて、質問するが、2人はパニック状態なので、答えられない。そこに


「父上!居りますか?」


「母上と、柴田様のご正室の道乃様が!」


長女の早苗さんと、次女の将さんが来て、雪と道乃の事を言って来た。まさか、倒れたのか?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
ご懐妊おめでとうございます\(^o^)/
朝廷や公家にも六三郎の事が広まってそうだし、そっちの意味でも土台が作られてそうだなぁ…。 その二人に何かあったとあれば、間違いなく一大事だ!
とうとうご懐妊!?( *´艸`)
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ