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信長の引率人数が増えて六三郎の過労とフラグが確定する

作品を進めていたら、600話に突入しました。

天正十六年(1588年)十月三十日

遠江国 浜松城


信長と池田恒興が、安土城を出発して2ヶ月。甲斐国へ直行すると思われていたが、まさかの徳川家の居城のある遠江国へ来ていたが、その理由とは?


「三郎殿!徳川家からの希望者も、三郎殿が連れて行くとは、誠ですか?我々としては有り難いのですが」


「二郎三郎、気にするな!織田家は予定の五百人どころか、その四分の一しか集める事が出来なかったのじゃ!徳川家は予定通り、


しっかり百人を集めたと言うのに、誠に済まないと思っておるからこそ、儂達が、甲斐国まで全員を引き連れる役目をやりたいのじゃ!」


徳川家の面々も自分が引率したい!という理由だったが、家康は


「そこまで言ってくれるのであれば、任せます」


信長に任せる事を決めた


家康に任された信長は


「うむ。誠に済まぬ!それでじゃが、二郎三郎よ。徳川家の面々の中で、まとめ役は誰じゃ?確認しておきたいのじゃが」


徳川家のまとめ役を聞くと、家康は


「徳川家のまとめ役は、拙者の次男の於義伊になります」


於義伊がまとめ役である事を伝える。於義伊も、


「内府様!拙者が徳川家からの参加者をまとめさせていただきます!」


前に出て挨拶する。その挨拶に信長も、


「うむ!於義伊殿がまとめ役ならば、皆もまとまるじゃろう!それでは二郎三郎よ、出来るかぎり早く終わらせる様に、六三郎に発破をかけておくから、しばらく待っていてくれ!」


於義伊に挨拶をして、その後、家康に言葉をかけてから、甲斐国へ出発しようとすると、家康は


「三郎殿。少しお頼みしたい事が、と言っても、数年前に、勘九郎殿から聞いていると思うのですが、拙者の三男と孫達の事です」


信長に以前話していた、三男の長丸と、孫の竹千代と竹二郎を鍛えてもらう話をする。信長は


「うむ。その件は聞いておる。だが、二郎三郎よ、柴田家はこれから因幡国へ移動して、頃合いを見て播磨国へ移動するから、慌ただしくなると思うが、それでも良いのか?」


柴田家が慌ただしくなって、預かる時期が未確定だと伝えると、家康は


「ええ。それに、三郎殿と柴田殿が良ければ、直ぐにでも、孫達を預けに行きます」


それでも良い。何なら、預けに行くとまで言う。それを聞いた信長は


「うむ、勘九郎と権六には、その旨を伝えておく」


「よろしくお願いします」


「うむ!それでは、甲斐国へ行ってくる!」


信忠と勝家に伝えておくと言って、甲斐国へ出発した


天正十六年(1588年)十二月十日

甲斐国 躑躅ヶ崎館


「虎次郎よ、前とは見違える程、逞しくなっておるな!」


「内府様。有り難きお言葉にございます」


「うむ。続いて典厩。しっかりと虎次郎の傅役の務めを果たしておるが、まだまだ老け込むでないぞ?」


「ははっ!武田家が、再び甲斐国以外の領地を得るまでは、耄碌する気はありませぬ」


「うむ。その気概を持ち続けよ!そして、五郎よ!新たな嫁を貰ったのじゃから、今まで以上にしっかりせんといかんぞ?」


「ははっ!雪の嫁入りを娘達も祝っておりますので、今まで以上に、虎次郎様の為、武田家の為に働きます」


「うむ。これからの働きに期待しておるぞ!そして、六三郎!」


「ははっ!」


皆さんこんにちは。甲斐国に大殿が来た事に驚いております柴田六三郎です。いや、確かに人員の追加をしてくれると連絡を受けていたんだけどさ、まさか、


大殿本人が連れてくるなんて、誰が思いますか?それに、大殿と同行してきた池田様に至っては、次男で俺と同い年の、史実の池田輝政、この世界線では、


池田三左衛門信政いけださんざえもんのぶまさと、三男の池田藤三郎長吉いけだとうさぶろうながよしくんと、四男の池田橘左衛門長政いけだきつざえもんながまさくんも、復興作業に参加しつつ、


俺と一緒に行動する。なんて言うんですよ。理由はひとえに、池田家は嫡男の元助さんが家督相続したから、池田家を支える為、最悪でも、何処かの家で働く為に色々と覚える為との事です


色々と思うところはありますが、その理由は納得出来ます。俺が最も勘弁して欲しいと思ったのは、大殿から受け取った、織田家からの参加者の名簿ですよ!


何で、新田家と楠木家という200年以上昔の南北朝時代にその名を轟かせた武家の子孫が、俺と一緒に土木工事をやる事になったのですか!?俺か、そんな名門武家の子孫を扱えると思えないのですが!


それに、新田家当主の小太郎くん、楠木家当主の左衛門尉くんも、甲斐国への道中で俺の戦の話を聞いたからという理由で、目をキラキラさせながら、


「「昔話で聞いた、ご先祖様の様です!」」なんて、とても重い言葉を言いながら、俺を見てくるのです!


そんな、日本史の中でも歴代トップクラスの知将の楠木正成と、同じく歴代トップクラスの猛将の新田義貞の良いとこ取りの人間は、俺以外の誰かですから、俺に対してハードルを上げないでください!


俺が、これからの先行きを考えていると、


「六三郎様。微力ながら、拙者も徳川家からの参加者をまとめて、お助け出来る様に頑張ります」


と、成長した於義伊くんが、俺に優しい言葉をかけてくれる。正直言って、ありがたい


「於義伊殿。よろしくお願いしますぞ」


於義伊くんにお礼を言うと、


「柴田様。拙者、松永彦兵衛と申します。二年前に、備後国で公方に対して柴田様が「阿呆」と言い切った時、御所内にて聞いておりました。柴田様が「阿呆」と言い切った事で、拙者は弟と妹を連れて、


出発する覚悟が出来ました。その御恩を少しでもお返し出来る様に、織田家からの参加者をまとめてお助け出来る様に頑張ります」


彦兵衛くんも、俺に優しい言葉をかけてくれる


「彦兵衛殿、よろしくお願いしますぞ」


彦兵衛くんにお礼を言うと、五郎さんと典厩様と池田家の皆さんが


「六三郎殿、常識に囚われないと思っていましたが」


「まさか、公方に対して阿呆と言い切ったとは」


「誠に面白い若武者じゃ」


「拙者と同い年とは思えぬ」


「柴田殿は、豪胆ですな」


「やはり、元服前に初陣を経験したお方は違いますな」


俺を可哀想な人を見る様な目で見て来ます。うん、これは仕方ない事として諦めよう!そして。早く土木工事を終わらせる事に集中して、実家に帰って戦から遠い平和な日々を過ごすんだ!

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― 新着の感想 ―
600話おめでとうございます。 更新毎日楽しみにしています。 今1番面白い作品です
600話おめでとうございます! 六三郎が平穏な日々を望むほどに仕事が舞い込んでくるんだろうなぁ…w
600ページおめでとうございます!毎日の更新ありがとうございます。たまにでいいから御自愛もお忘れなく‥‥
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