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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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ゆっくりしている間に筋トレと肉食が広まる

天正十四年(1586年)七月二日

長門国 某所


「この2日は坂道を走らない代わりに、4種の動きを少し増やして、40回から50回にする。それめ身体を鍛えるぞ!」


「「「「ははっ!」」」」


「腕の動きから行くぞ!準備は良いか!?」


「「「「「ははっ!」」」」


「始め!!」


「いーち!」


「「「いーち!」」」


「「「にー!」」」


「「「さーん!」」」


皆さんおはようございます。朝から赤備えの皆の筋トレを開始しております柴田六三郎です。


筋トレをしている理由なんですが、甲斐国から近江国へ移動している間から現在にかけて、坂道ダッシュはしてないし、筋トレも少ししかしてないから、


身体が鈍っているけど、他家の領地を勝手に改造するわけにはいかない。でも、むやみやたらに走り回る事も良くない。と、言う事で筋トレを40回から50回に増やして、当面はこれで行こう


と、なりましたのですが、これを見ていた吉川さんが


「柴田殿。これは一体、何をしておるのですかな?」


筋トレに興味を持ちまして、簡単に説明しましたら


「これが、赤備え達の見事な体躯を作り上げた訓練ですか!!藤四郎は勿論じゃが、儂の家臣達にもやらせてみたい!」


そう言って来たので、


「先ずは、全ての動きを20回ずつやってみてくだされ。我々は本来なら、走ってからこの動きを40回ずつやっております。初めての方は、先ずは半分くらいで慣れてみても良いかと」


と、説明しましたら


「ふむ。最初はそれ程辛いのか。ならば、柴田殿の言う様にやってみよう」


20回から始める事になりました。そして、赤備えの皆がやってるのを見た後から始めたのですが


「い、いーち」


「声が小さい!赤備え達は、はっきりと聞こえる声で数えておったぞ!」


吉川さんも、この時代の武将らしくスパルタでした。なので、腕立て伏せが終わり、次の腹筋に行くと、


「は、腹が千切れる!」


苦しむ藤四郎くんに対して


「赤備え達より少ない回数で、何故苦しんでおる!」


中々な言葉で叱咤して、背筋では


「せ、背中が!!!」


叫んでいる家臣に


「直ぐに倒れるな!赤備え達みたいに体勢を保持せんか!」


かなり無茶な事を言って、ラストのスクワットでは


「こ、こ、腰から下がふ、震える」


全員か全身ボロボロなのに、


「これを出来る様になれば、柴田殿の軍勢の様に百里を十日で走る事も可能になるぞ!早く戦場に到着したら、その分、武功を挙げる可能性が高まるぞ!」


と、俺達の無茶苦茶な中国超大返しの事を例として上げました。あれは、周りの協力あってこそなんだけどなあ


俺が内心、そんな事を考えている間に、藤四郎くんと家臣の皆さんの筋トレが終わったのですが、


うん。やっぱり全員動けなくなっているし、連れて来た200人の殆どが吐いてる。まあ、仕方ないっちゃあ、仕方ないんだけどさ


武士は弓を引いたり、槍や刀を振る武芸の稽古はしていても、腹筋と背筋はナチュラルな状態で鍛えないだろうし、足を鍛えるなんて考えはないだろうからねえ


訓練と稽古は別物だと、改めて実感します。そんな事を考えていた俺に、吉川さんが


「柴田殿!決めましたぞ!儂は、家臣達に毎日、この動きをやらせて、赤備え達の様に、長い距離も早く動けて、敵を急襲出来る軍勢を作る事を!」


凄いやる気を出してしまいました。ただ、鍛えるだけだと、身体が葱や牛蒡みたいにガリガリになってしまうから、食事と睡眠も教えておこう


「吉川殿。その決断に関しまして、少しばかり注意すべき点があります」


「どの様な事ですかな?」


「はい。拙者の赤備え達は、ただ身体をやみくもに鍛えるだけでなく、食事と睡眠にも気をつけておりまして」


「食事と睡眠ですか?それに気をつけるとは?」


「先ず食事ですが、我々柴田家では、赤備えの皆を含めた戦場に出る家臣全員に、猪や鹿の肉を食べさせているのです」


「獣肉を!それは何故ですか?」


「簡潔に言いますと、身体を鍛えて疲労困憊な身体には焼いた獣肉が良い。と言う事ですかな。赤備えの皆の身体を見ていただけたら、分かると思いますが」


俺の簡単すぎる説明も、赤備えの皆の身体を見た吉川さんは


「成程!確かに、疲れ知らずな肉体の者達だらけじゃな」


「赤備え達の肉体」と言う動かぬ証拠を見て、納得してくれました。そんな吉川さんが


「では柴田殿。睡眠はどの様な意味が?」

 

睡眠の意味を聞いて来たので、これも簡単に


「睡眠に関しては、身体の内側から回復させる為。とでも言えばよろしいですかな。訓練を終えて、獣肉を食べても、しっかりと睡眠を取らないと、見事な肉体になるのが遅くなると。思ってもらえましたら」


「成程。簡潔にまとめると、身体を鍛えて、獣肉を食べて、しっかり睡眠を取る!そういう事ですな?」


「そうです。動くのもやっとな程、身体を動かし、獣肉と野菜と麦飯をしっかり食べて、長い時間睡眠を取る。その結果、身体が逞しくなり、中には身の丈が6尺を超えた者が複数人も育ちましたから」


「何と!六尺もの偉丈夫が複数人とは!これは吉川家は当然として、毛利家にも広めないといかんな!」


説明したら吉川さんのテンションが更に上がりましたが、吉川さんから、


「柴田殿。獣肉に関してじゃが、やはり赤備え達が仕留めておるのか?」


「はい。領民の方々と共に。柴田家の領地では、領民も獣肉を食べているので、逞しい身体の者達が多数ですぞ」


肉のゲット方法を質問されたので、説明したら、


「それは良い事を聞いた!藤四郎!そして皆!今から山の中に入り、猪か鹿を仕留めに行くぞ!」


早速、獣肉をゲットすると宣言しました。流石に、今の皆さんでは山の中を走り回るのも無理だろうから


「吉川殿。赤備えの皆も同行しましょう」


「よろしいのですか?」


「人数が多い方が、仕留める数も増えるでしょうから」


「忝い」


吉川さんも納得してくれました。藤四郎くんや、家臣の皆さんの顔が、少しばかり安堵の表情になったのは、触れないでおこう


それじゃあ、


「亀次郎殿。亀次郎殿を含めて数人、山の中を案内出来る方を借りたいのですが」


「はい。かしこまりました」


それから、亀次郎さんが案内人を準備してくれて、藤四郎くんと家臣の皆さんに、赤備えの皆、合わせて約500名が、狩りに出かけました。それじゃあ、久しぶりの肉料理を作る準備と行きますか。

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― 新着の感想 ―
久々の六三郎キッチン、今日は毛利家でも作れる肉料理スペシャルをお送りします。
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