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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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戦わないアホの言葉は説得力が無い

アホ公方の家臣の方々に連れられて、田舎だと違和感しか無い豪勢な屋敷に到着すると


「大広間に公方様が居られます。案内しますので」


と、言われたので秀吉を先頭に、長宗我部殿、俺の順に並びながら大広間へ向かう。大広間へ到着すると、


「良くぞ来た!儂が足利幕府十五代目将軍じゃ!今日は貴様達に素晴らしい話をしよう!織田家を裏切り、儂に味方して、織田弾正忠を殺すのじゃ!」


いきなりアホ丸出し、なんて言葉じゃ足りない程の頭悪い挨拶をして来たんですが、帰りてえ!


でも一応、秀吉が立ち上がってないので、仕方ないから、そのまま。と思っていたら、その秀吉が


「話は終わりですかな?それなら、我々は先を急ぐので失礼する」


と、言って立ち上がると


「待て待て待て!貴様達にも悪い話ではないじゃろう!それに、織田のうつけに貴様達の様な優秀な人間が使われたままで良いのか?」


アホ公方は、更に裏切る様に呼びかける。その呼びかけに長宗我部殿は


「我々が優秀かどうかは分かりませぬが、内府様がうつけではない事だけは確かじゃ!聞くだけ無駄であった!」


明確に拒否の意志を示した。それでもアホ公方は、


「そ、そこの若者!貴様は、こんな年寄り達に使われたままで良いのか?これまで、日の本を治めて来た幕府の要職を準備してやる!だから」


俺に対して呼びかける。ダメだ、このアホに一言だけ言ってやろう!


「何が日の本を治めて来たじゃ!幕府が日の本を治めたと言えるのは三代目までで、それ以降は、有力大名の傀儡でしかなかったではないか!


そもそも、足利の歴代将軍が日の本の民の事ではなく、己の事しか考えなかった結果が、この戦乱の世であろう!いい加減、現実から目を逸らすのは辞めんか!」


俺の言葉にアホ公方は、


「き、き、貴様!!政も知らぬ若造が偉そうに!」


俺に文句を言ってくる。だから俺も返してやる


「確かに政も知らぬ若造じゃ!だがな、お主より民の事を考えておる!お主より日の本全体の事を考えておる!それだけは自信を持っておる!


だから織田家の掲げる「日の本を統一して南蛮に負けない国を作る」という目的の為に、東奔西走しておる!


この場に居る儂達は、お主の様に生まれながらの名家の出というわけではないが、それでも、お主と違い、阿呆では無い!」


そこまで言うと、


「あ、あ、阿呆じゃと!貴様、儂を誰と」


ブチギレて、小者が言いがちな言葉を言いそうになっていたので、


「日の本を混乱させておきながら、責任も取らずに、己の事しか考えない阿呆であろう!それ以外にお主を形容する言葉があるのであれば、逆に教えてもらいたいところじゃ!!」


そこまで言うと、


「貴様!儂を愚弄しおって!」


刀を抜こうとしたのですが、


「公方様!なりませぬ!」


家臣の方々に止められました。そして、その家臣の方々が


「皆様!申し訳ありませぬが、お戻りくだされ!此度は誠に申し訳ありませぬ!」


帰る様に促したので、お言葉に甘えましょうか。屋敷をそそくさと出ていきまして、改めて進軍を再開しましたら


「六三郎殿。肝が冷えたぞ。確かに、あの公方は阿呆じゃが、あそこまで面と向かって阿呆も言い切るのは、のう。長宗我部殿」


「六三郎殿、羽柴殿の言うとおりですぞ。あの公方が更に短慮だったならば、斬られてもおかしくなかったのですぞ」


2人から軽く小言をもらいました。まあ、冷静に考えたら、言い過ぎたか。でも、


「申し訳ありませぬ。ですが、大殿と共にこれまで羽柴様や父上と言った織田家の面々が命をかけて、平和な土地を広げて来たのにも関わらず、あの様な物言いをされては」


俺の胸の内を伝える。それを聞いた秀吉から


「気持ちはありがたいが、今後は抑えないと、いかぬぞ?」


簡単な注意を受けて、


「気をつけます」


とだけ答える。そんな空気を変える為に秀吉は


「それでは、安芸国へ進むとしよう」


安芸国への進軍を再開してくれた。本当、最悪な寄り道だったな。このイライラを毛利に少しばかり八つ当たりで解消させてもらうか


六三郎が感情任せの罵倒を反省しながらも。毛利に八つ当たりを考えている頃、毛利家はというと


天正十四年(1586年)六月六日

安芸国 吉田郡山城


軍議から数日過ぎたが、輝元は私室から出て来ない。そんな中、安芸乃は弟の幸鶴丸を連れて、ある人よ元へ向かっていた


「姉上。父上の元へ行かれるのですか?」


「いいえ。今から行くのは父上の元ではなく、祖母様の元です」


「祖母様の元ですか?いったい、何故ですか?」


「祖母様の元へ行ってから話します」


「そうですが。分かりました」


2人が向かったのは、輝元の母のあややの元だった。間もなく、あややの私室の前に到着し、


「祖母様。安芸乃と幸鶴丸です。少しお話したい事があります。入ってもよろしでしょうか?」


中に入る許可をもらう為、声をかける。すると、


「二人共、入りなさい」


あややの声で、許可が出たので、2人は入ると


「「いきなり来て、申し訳ありません」」


頭を下げる。そんな2人を見たあややは、


「二人共、太郎の事で話があるのでしょう?先ずは話してみなさい」


2人に話をする様、促す。2人はどの様な話をするのか?

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― 新着の感想 ―
これは事実陳列罪ってやつですかね?www
元春や隆景ら毛利家の面々が聞いたら余計なことをするなと頭を抱えそう。そして改めて義昭を迎えたことを後悔すふのだろうなあ。 更新お疲れ様です。
余りにも阿呆すぎて、報告を受けた織田家の面々が頭を抱えそう。 安芸乃さんが頑張ってるけど、六三郎の八つ当たりスイッチが入っちゃったのが不憫w
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