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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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戦の勝利を聞いた信長達と面倒な人に会う六三郎達

天正十四年(1586年)六月三日

近江国 安土城


毛利家の面々が織田軍との戦について話し合っている頃、佐久間信盛から安土城の信忠へ文が届けられる。そして、安土城には越前国から帰って来た信長も居た


「大殿!殿!備中国の佐久間殿からの文でございます!」


「ほう。毛利との戦が動いた様じゃな」


信長が文を受け取り、読む


「どれ。「殿へ。五月の中頃に、備中国で毛利との大規模な戦が起き、見事勝利した事を御報告します。


簡潔に説明しますと、拙者の代わりに、藤吉郎が自身の軍勢と拙者の軍勢、更には援軍に来た四国の長宗我部家と共に、


山陽を守る毛利と睨み合いをしておりましたが、山陰に別働隊として出陣していた六三郎殿が、突如、備中国に現れ、毛利を急襲した事をきっかけに、


乱戦へ突入し、そのまま毛利を撤退させました。その後、藤吉郎と六三郎殿と長宗我部家は、毛利を追って、備後国へ進み、拙者と拙者の軍勢は、


援軍に行かせない為に、備中高松城を囲む事が軍議で決まり、拙者は備中国に残っております」と、あるが、筑前と六三郎め、土佐守も巻き込んで、


毛利に勝ったか!互いに補佐し合った結果、勝利したと見てよいか。見事じゃ!」


信長は文を読んで機嫌が良くなり、側に居た森蘭丸に


「お蘭!同じ内容の文を書いて、権六の元へ届けてやれ!」


「ははっ!」


文をコピーして勝家に届ける様、命令する。蘭丸が作業に取り掛かりだすど信長は、


「しかし、藤吉郎も六三郎も、毛利を叩く為に綿密に軍議で話し合った様じゃな。六三郎が出陣したのは確か、前年の葉月であったな。


当初の進軍が順調過ぎたから遅く感じるが、上杉との戦の時も、本拠地に近づけば近づく程、激戦になるのは仕方ないか」


戦の進行状況に少し不満を持ったが、北陸征伐の経験から、仕方ない事と納得した。そんな信長に対して信忠が


「父上。先に言っておきますが、今回は出陣しないでくだされ!」


「勘九郎。儂が戦の為なら東奔西走しておるみたいに言うな!」


「実際、それに近いではありませぬか」


信忠に指摘された信長は


「まあ良い。それで、勘九郎よ。何かしらの話があるから、その様に言っておるのじゃな?」


信忠の意図を当てる。当てられた信忠は正直に答える


「はい。そのとおりです」


「どの様な話じゃ?」


「先ず、主上から「そろそら新しい官位を授けたい」と、ありがたいお話が来ております」


「ほう。確かにありがたいお話じゃな。勿論、それだけではないのであろう?」


「はい。


「申してみよ」


「実は、徳川様から、十三年前に義弟が、十二年前に双子達が柴田家に世話になり、鍛えられた様に今度は三男と二人の孫を鍛えてくれないか?と、文が届けられまして」


「ほう。二郎三郎め、自分達では甘やかしてしまうからその様な事を言って来たのじゃな?」


「恐らくは」


「言っておる事は理解出来るが、柴田家には既に他家の子らが居るからのう。更には犬の娘も居る。恐らく、利兵衛や源四郎の理財の教え方が良い事も


評判が良いのじゃろうな。他にも赤備えの訓練を少しでも経験して、逞しくなった事も広まっていったと見てよいか」


「それでなのですが、父上。柴田家の屋敷の大きさを考えると、流石に徳川様の三男と孫二人、そして、共の者達が入れないと見て良いかと。なので」


「屋敷を大きくさせると申すか」


「はい。それも出来れば、織田家から出してやるのは当然として、徳川家から銭を出しもらおうかと思いまして」


「ふむ。勘九郎の言っておる事は納得出来るが、徳川家は現在、関東の北条と色々と話し合っておるからのう。これは儂が一度、二郎三郎の元へ行って


話し合った方が良いか。だが、毛利との戦が終わってからじゃな。二郎三郎には、その様に文を書いておこう」


こうして、信長と信忠は秀吉と六三郎が毛利に勝利した事を喜びながらも、家康からのリクエストに対応するのは後回しと決断した


安土城でその様なやり取りが行なわれている頃、中国地方では


天正十四年(1586年)六月五日

備後国 某所


「長宗我部殿!六三郎殿。備中国での勝利の影響は大きかった様じゃな!国人領主も地侍達も、儂達を攻撃しないどころか、姿を見せずに隠れておる!」


「羽柴殿。戦の勝利も大きいですが、この大軍を見たら、攻撃しようと思う者達など、そうそう居ないでしょう」


「羽柴様。そんな命知らずが居たら、毛利との戦に 武功欲しさに参戦しているでしょう」


「それもそうじゃな!はっはっは!」


皆さんおはようございます。朝から秀吉と長宗我部さんの余裕綽々な会話を聞いて、「そりゃそうだ」と納得しております柴田六三郎です


はっきり言って、一万以上の軍勢に戦を仕掛けるなんて、大名以外だと一向一揆の奴らしか居ないでしょ!


そんな命知らずな奴が居たら、この世は戦だらけの世紀末ヒャッハー状態ですよ。そんな世の中にならない為にも、早く織田家の天下統一をやってもらいましょう!勿論、俺も少しは働きますよ


こんな感じで、俺達が移動しておりましたら、


「殿。我々の前に、何やら集団が居ります」


市兵衛が、前に居る集団に気づいた様です。俺達に気づいた、件の集団が近づいてくると、


「あなた方は、織田家の家臣の方々で間違いありませぬか?」


代表らしき人がいきなり質問して来た。それに対して秀吉が


「そうじゃが、お主達は?儂達に何用じゃ?」


相手に質問すると


「我々は足利公方様の家臣にございます。公方様が皆様にお話があるとの事ですので、来ていただきたく」


まさかのアホ公方の家臣達でした。こんな奴ら無視して進みたいけど秀吉が


「良かろう。公方の元へ案内せよ」


と言ったので、寄り道確定です。アホ公方がなんの用だよ!

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― 新着の感想 ―
綿密な軍議…綿密…?w 道中で六三郎の拾い物とか色々したから、アドリブの要素が大分大きそうw 遂に出張ってきたな疫病神!!
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