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毛利絶対殺すマンが来た!

天正十三年(1585年)八月二十日

山城国 某所


「殿。播磨国への近道として、この道を選びましたが、やはり道が険しいですな」


「吉田。こればかりは仕方あるまい。本来なら人が通る道ではないのだからな」


皆さんおはようございます。安土城から出陣しまして、播磨国へ行く為の近道を進んでおります柴田六三郎です。山城国の北部を進んでいきながら、


同じく摂津国の北部を通っていたら、播磨国へ入れると言う事で進軍しておりますが、大軍が通るのに不向きな道なので、進むのにとにかく時間がかかる!


予想だと、もう摂津国に入っていたのですが、まだまだ山城国を抜けられそうにありません。


まあ、地理に疎いから仕方ないと諦めよう。そんな感じで山城国を抜けようと進んでいたら、東福寺と言う寺の近くで、吉田のおっちゃんが


「殿。東福寺の前に何やら集団が」


東福寺の前に集団が居ると教えてくれたのですが、確かにおよそ100人程の集団が居ました。で、その中から2人が、俺達の前に来まして、


「御免!この道を通る貴殿達は、これより山陽道を通り、毛利を叩きに行く織田家の家臣の方々で間違いないござらぬか?」


「もし、そうなのであれば我々、尼子新宮党の生き残り百二十名を軍勢に加えていただきたく!」


そう言いながら、俺達に平伏したのですが、尼子新宮党って、確か毛利家より前に中国地方の殆どを支配していた尼子家の分家みたいな人達だったよな?


尼子新宮党と東福寺は確か、、、尼子勝久!史実だと、尼子本家に壊滅させられた尼子新宮党の生き残りだった人が、山陰の麒麟児と言われた


山中鹿之介に懇願されて、尼子再興軍を結成した時の総大将になったけど、最終的に毛利との戦に敗れて自害した人だったな。


でも、それは史実だと今から7年前だったけど、この世界線では、何故今頃になって尼子再興軍を結成してるんだ?と言うか、それなら、佐久間様の軍勢に参加したら良かったじゃないか?それが何故、今?


道の往来で話すのも良くないから、進軍が遅くなるのも仕方ないけど、


「尼子新宮党の方々でしたな。とりあえず、話は聞きますが、我々は先を急いでおります。進軍しますので、何処か腰を据えられる場所まで着いてきてくだされ。よろしいかな?」


「勿論です!それでは、我々の知っている大軍の通りやすい道を先導します!我々の後をついて来てくだされ!」


と、言って先導しようとしたら、吉田のおっちゃんが


「待たれよ!尼子新宮党の者とは分かったが、名を名乗らぬ者は信頼出来ぬ!挨拶をして来た二人の名を名乗っていただきたい!」


そう言って止めてくれたので、改めて、


「これは申し訳ない!拙者の名前は山中鹿之介幸盛やまなかしかのすけゆきもりと申します。


そして、拙者の隣におります、こちらのお方は尼子新宮党を率いる尼子又四郎勝久あまごまたしろうかつひさ様にございます!他の方々も紹介したいのですが、


皆様は先を急ぐ様ですし、我々も一日も早く毛利を滅ぼしたいので、先を急ぎましょう」


と、自己紹介してくれたので、一応、俺も自己紹介しとくか


「成程、軍勢を率いるのは尼子又四郎殿で、実際に前線で軍勢の指揮を取るのは山中鹿之介殿じゃな。自己紹介を受けたのじゃ。儂も自己紹介しておこう


此度、この軍勢を率いる柴田六三郎長勝じゃ。何故、この軍勢を率いる事になったかは、おいおい話すとしよう。それでは、先導を頼む」


と、自己紹介したら、


「あなた様は、あの柴田の鬼若子と呼ばれております若き名将ではありませぬか!又四郎様、これは我々の武運が上がって来ている証に違いありませぬ!


これで、憎き毛利を、そして尼子家を裏切った者達を全員殺す事が出来ますぞ!」


山中さん、大泣きですよ。この世界線でも、尼子家は毛利にめちゃくちゃにやられたんだな。だから尼子家の忠臣である山中さんは、「毛利絶対殺すマン」になっているのか


そこら辺をツッコむのは後にしよう。それよりも、


「それでは、改めて山中殿、尼子殿。先導してもらおう!」


「ははっ!こちらから進みます!馬でも進めますので」


改めて進軍再会しまして、山城国と摂津国の境あたりに到着しまして、


「此方が、我々の仮の本拠地になります。三ヶ月に一度を目処に、出雲国や石見国に潜んでいる新宮党の者達も集まって、情報交換をしております」


尼子新宮党が集まる場所に到着したのですが、うん。外から見た感じは、普通の百姓の家だね。


家の周囲も、田畑があるし、色々植えられているけど、カモフラージュ感が見えるんだよねえ


これは、自分達の姿を隠す為の努力が見えるよ。それに、さっきサラッと言ってたけど、出雲国と石見国に新宮党の仲間が潜んでいる。と言ってたよな


それじゃあ、中国地方の戦の状況とかを知っている可能性は高いな!はっきり言って、佐久間様の軍勢は一万八千で出陣したのに、軍勢を押し戻されるって、


佐久間様以上の軍勢をぶつけないとダメだし、毛利かそんな数の軍勢だったら、色々と作戦を練り直さないといけないから、これはじっくり話を聞いておくべきだな!


「尼子殿、山中殿!それでは中で話を聞かせてもらおう!」


「「ははっ!」」


さて、良い情報は無いだろう。だけど、悪い情報はどれくらい出てくるかな?

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― 新着の感想 ―
今回のタイトル見た瞬間に笑ってしまったw しかし取り扱いをしくじると火種になりそうなんだけど、手勢の存在含めて明らかに有能なのが困るw
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