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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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武器の完成と放火と人工災害と奇跡

かなり無理矢理な展開ですが、フィクションという事で、ご了承ください。

天正十三年(1585年)一月二十五日

越後国 春日山城近く


「若様!遂に!遂に完成しましたぞ!」


「吉田殿!忝い!無理をさせてしまって申し訳ない!」


「何の!若様が殿の為に働くのです!ならば、それを我々家臣達がお支えしないでどうしますか!」


皆さんおはようございます。親父の家臣の吉田のおっちゃん達が簡易ダイナマイトを遂に作り終えました。


松と竹を筒状に加工してから、火薬と油の染み込んだ紐をキツキツに詰めるを繰り返して、大量生産してもらった簡易ダイナマイト五千本!


これだけあれば、少なからず春日山城の土台部分は削れるだろう。そして、この簡易ダイナマイトはあくまできっかけにすぎない!すまんな上杉家の面々よ!


親父が目覚める為の馬鹿でかい目覚まし時計として、この山を壊すから!それじゃあ、皆さんに避難してもらいますか!


六三郎は信長達と信康達に準備が整ったので、避難する様、伝える。その日のうちに六三郎達以外は避難を開始して、移動は夜通し行なわれ、そして翌日


天正十三年(1585年)一月二十六日

越後国 春日山城近く


「若様!内府様達が移動した西側から避難完了の狼煙が上がっております!」


「若様!三河守様達が移動した東側からも避難完了の狼煙が上がっております!」


皆さんおはようございます。これから開戦の放火を行なう柴田六三郎です。大殿達も三郎様達も前日から避難を開始して、今日の朝には大殿達は半里、三郎様達は一里離れた場所に居ます


これで、俺達以外は城から遠い場所に居る事が確定した。あとは俺達が作戦開始してからだが、


「さて、赤備えの皆!策の最終確認と行くが、前日のうちに皆が夜闇に紛れて、城の土台部分に埋め込んだり、設置した武器じゃが、あれに火矢を射ったら、


我々も急いで避難を行なう!この山の中じゃ!自らの足で出来るかぎり全速で走れ!良いな!」


「「「「ははっ!」」」」


「そして、土台を削ったあとに雪崩が起きる可能性が高い!だからこそ、距離を取った後も油断なく、城と山を警戒せよ!!」


「「「「「ははっ!」」」」」


「それでは火矢を放つ大役じゃが、喜兵衛の嫡男の源三郎!お主にやってもらおう!」


「せ、拙者が、その様な大役を?よろしいのですか?」


「そうじゃ!源三郎よ、お主が真面目に弓も槍も刀も鍛錬を行なっておる事を皆が知っておる。だからこそ、弓の腕前を皆の前で披露してくれるな?」


「若様。かしこまりました!若様の命令、見事やり遂げてみせまする!」


「うむ。それでは狙う場所じゃか、積み重なっておる物の下の方を狙ってくれ!」


「ははっ!」


そう言う事で、今回の放火魔、もとい、火付役は信幸さんを指名しました。信幸さんが万が一にも上杉から狙われない様に、赤備え達で壁を作ると、


「ふ〜。それでは参ります!」


信幸さんは一度、深呼吸を挟んでから一気に弓を構える。そして、


ビュン!!


火矢が風を切り裂く音を出して、簡易ダイナマイトの山を目掛けて飛ぶ!放ってからおよそ5秒後、


ドスッ!


火矢は簡易ダイナマイトを覆っている松の皮に見事、命中する。それを見た俺達は


「全員走れー!!」


「「「「「おおおお!!!!」」」」」


一目散に山の麓を目指して全力ダッシュで走る!最年長の昌幸さんも、勿論全力ダッシュだ。誰も後ろを振り向かずに推定で800メートルくらい走っただろう


俺達が1ヶ所に集まって、間もなく


ドーン!!!


春日山城の土台部分から、爆発音が聞こえた。その影響で地面が揺れる。これくらいは想定内だ。


そして、地面の揺れが終わると、


ズズズッ!ズズズー!と、明らかに何かが動いている音が遠くから聞こえてくる。それを聞いたのは俺だけじゃなく、昌幸さんも聞こえた様で、


「若様!これが数日前に仰っていた!」


「そうじゃ喜兵衛!件の武器はあくまでもきっかけじゃ!本当の狙いは、爆破で雪崩を起こして、城にぶつける事じゃ!」


俺が作戦の全貌を話すと源太郎は、


「若様!だから、内府様を始めとした皆様を遠い距離へ避難させていたのですね」


「ああそうじゃ!雪の動きだけはどうなるか読めぬ!だからこそ、万が一を考えて、大殿を始めとした皆様には避難していただいたのじゃ」


「だから軍議の際、若様は味方に被害が多くなる可能性を示唆していたのですか」


「そうじゃ!おっと、話をしていたら、雪崩も無くなった様じゃが、源太郎も喜兵衛も油断するでないぞ?」


「「ははっ!」」


「それでは、東側と西側の両方に策が成った狼煙を上げよ!」


「ははっ!」


赤備えの面々は、信長達、信康達、それぞれに見える狼煙を上げる。それに最初に気づいたのは


「皆!狼煙じゃあ!徳川家の強さを越後の者達に見せようぞ!」


「「「おおお!」」」


「武田家も続くぞ!甲州と信州の武士の強さ、越後の者達に刻みつけてやれ!」


「「「おおお!!」」」


東側の信康達だった。距離的には西側の信長達の方が近かったが、直ぐに動けない理由があった。それは


「な、な、内府様!」


「何じゃ!?狼煙が上がったのじゃ!今から出陣するのだから」


「柴田様が目覚めました!!」


「誠か?権六!権六!!」


勝家が今回の衝撃が原因なのか、目を覚ましたからだ。それで信長達は出陣が遅れたが、


「十兵衛!犬!内蔵助!権六は儂が見ておく!お主達は、急ぎ上杉の城に出陣せよ!


六三郎達が見事な働きを見せたのじゃ!此処でお主達が不甲斐ない働きを見せては笑い者じゃ!気張って来い!」


「「「ははっ!」」」


信長の命令により利家、成政、光秀の3人は出陣すると、


「出陣じゃああ!」


「「「おおお!」」」


「親父殿が目覚めたのじゃ!何も心配せずに戦に集中せよ!」


「「「おおお!」」」


「大殿と目覚めた柴田殿に勝利を届けようぞ!」


「「「おおお!」」」


こうして、六三郎達がかなりの無茶をした結果、春日山城は雪崩と土砂崩れに襲われ、本丸やその周囲は姿形が見えなくなっていた


この状態の上杉家に、総勢五万を超える織田徳川軍が襲いかかる。

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― 新着の感想 ―
親父殿の目覚ましってのが六三郎っぽくて好きですわ。 先日の帰雲城の件と合わせて、雪山を見通す目を持ってるとか噂になりそうw
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