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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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ボロボロな内ヶ島家と進軍の再開

天正十二年(1584年)十一月七日

飛騨国 某所


「柴田殿。誠に、誠に、忝い。この様な状況の我々に、温かい飯と衣服を与えてくださり、誠に、誠に」


皆さんおはようございます。前日の大雨が晴れたので、元々、本陣があった場所に行こうとしたら、


その道中で、内ヶ島家の皆さんに会いました、柴田六三郎です。皆さんの着の身着のままな状態を見て、


あっ、(察し)みたいな感じになったので、とりあえず応急処置な感じで、温かい飯と新しい衣服を出しまして、今に至るわけなのですが、


この状況、どうしようか?だって、家なき子が推定1200人だよ?しかも、俺の実家のある越前国からは遠いから預けられないし、


殿の居る安土城や、無理を聞いてくれる秀長さんのいる長浜城は近江国だから、更に遠い。岐阜城は、城代を誰が務めているか分からないし、許可無く部外者を入れてくれるなんて絶対ないだろう


じゃあ、十兵衛殿の明智家は、無理か。俺が義弟とは言え、内ヶ島家の女性陣だけを預ける事も出来ないか


それなら、全員引き連れて甲斐国へ行って、武田家や恵林寺に頼むか?それも期待出来ないか。どうする?推定とは言え1200人だしなあ、マジでどうしようか?


俺がそう考えていたら、氏理さんが


「柴田殿。見てのとおり、我々内ヶ島家は、城と領地を山崩れで失ってしまいました。これでは織田様に本領安堵していただいても、無意味です。


なので、我々内ヶ島家、此度の山崩れに際して、甲冑を持ち出せた者達が三百居ります。その三百を上杉との戦に連れて行ってくだされ!その武功で領地を獲得しとうございます!何卒!」


平伏しながら、「武功を挙げて領地を獲得したいから、上杉との戦に連れて行ってくれ!」と頼み込んで来ました。それは戦力が増えるからありがたいけど


確認しないといけない事があるから、聞いておくか


「内ヶ島殿。その申し出はありがたいのですが、貴殿達が出陣している間、残りの方々は、何処に身を寄せるのですか?申し訳ないが、


殿から臣従の了承を得てない貴殿達は、現状、敵ではないが味方でもない立場です。そんな貴殿達を、これから進む家に預ける事は流石に出来ませぬぞ?」


「実は飛騨国の西部にある寺に、拙者の四人目の弟が居まして、そちらを中心とした土地でしばらくの間、預かってもらうつもりです」


「源太郎、喜兵衛!ここ迄、内ヶ島殿が言っておるが、三百人は儂達と共に行動するとして、残りの面々は自分達で件の土地に行ってもらうしかないか?」


「そうですな。残りの面々を件の土地に送ってから、再び進軍するとなると、年内に甲斐国へ到着出来なくなってしまいますから」


「若様。心苦しいかもしれませぬが、此処は進軍を優先させましょう」


「分かった。内ヶ島殿。そう言う事じゃ。残りの面々は、自力で頑張ってもらうぞ?」


「ははっ!拙者の弟の兵四郎と兵五郎に率いさせます。上杉との戦には、拙者と倅を含めた三百人で参戦します」


話はまとまった、と言っていいかな、それじゃあ、


「それでは内ヶ島殿。流石に今すぐに動くのは、身体が辛いであろう?全員、簡素な作りの場所で済まないが、今日1日、身体をゆっくりと休めてから、明日、それぞれ行動を開始したら良かろう」


「何から何まで、忝い」


こうして、簡単な寝床を作って、内ヶ島家の皆さんを休ませて、俺達も休みます


翌日


「それでは内ヶ島殿」


「ははっ。兵四郎と兵五郎。皆を頼むぞ」


「兄上もお気をつけて」


「ご武運を」


皆さんおはようございます。居城と領地が全滅した内ヶ島家の皆さんが、避難する人達、戦に出陣する人達に分かれる所を見ている柴田六三郎です


避難する人達は仕方ないけど、出陣する皆さんは、1日寝たら体調が良くなったらしいけど、若干疑わしいです。まあ、領地獲得の為に気合いが入っているから、


余計な事は言わないけど、あまり無理はさせたくないんだよねえ。とりあえず、そろそろ動きますか


「それでは内ヶ島殿。そろそろ参りましょう」


「ははっ!それでは皆、領地獲得の為に出陣じゃ!」


「「「おおお!」」」


と、言う事で出立です。内ヶ島家の皆さんの疲労を考えながらの進軍になりますので、予定通りとはいかないですが、問題なく進軍しまして、


一部の人間から、あり得ないくらいクソ面倒くさい事になるかもしれないと言われた姉小路さんも特に何かしてくるなんて展開もなく、領地を抜けまして、何とか飛騨国を抜ける事が出来ました


天正十二年(1584年)十一月二十九日

信濃国 某所


「何とか、信濃国に入れた様じゃな。喜兵衛、何も無ければ、10日前後で甲斐国に入れるな?」


「若様、一応予定通りで進んでおりますが、内ヶ島殿?体調は如何ですかな?」


「柴田殿が我々を気遣いながら進軍していただいているので、何とか体調は大丈夫ですが、信濃国は田畑の実りが見事ですな。新しい領地を獲得したら、


この様な食べる物に困らぬ領地にしたいと思うところです。それを実感させる為にも、早く戦場に立ちたいですな」


皆さんこんにちは。飛騨国で内ヶ島家と色々あったけど、何とか無事に信濃国に到着した事に安心しております柴田六三郎です


此処から、一気に甲斐国へ行って、典厩さん達を回収して、また信濃国に戻る予定ですが、改めて面倒くさいルートだなと思いますが、大殿からの命令ですし、


仕方ありませんね。甲斐国へ行ったら、少しやりたい事もありますし、急いで信濃国も抜けましょう。

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