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転生武将は戦国の社畜  作者: 赤井嶺


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大軍の引率は心配が多め

天正十二年(1584年)十月十日

越前国 柴田家屋敷


「弥三郎!お主の親父から三千人の土産じゃ!それに加えて、儂も一万を連れて来たぞ!それと、お主の弟を柴田家で学ばせてくれと、四男坊の千熊丸も連れて来たぞ!」


「内府様!何から何までありがとうございます!父上も、四国の状況は油断ならないはずなのに、三千人も寄越してくださるとは。それに弟まで。千熊丸!


兄は、出陣するから相手はしてやれないが、しっかりと柴田家の皆様に鍛えてもらえ!」


「はい!兄上!しっかりと鍛えてもらいます」


皆さんこんにちは。昼間から弥三郎と大殿のやり取りや、弥三郎と弟の千熊丸くん、未来の長宗我部盛親のやり取りを大広間で見ております柴田六三郎です。神無月に入って、出立準備をしておりましたら、大殿から


「十日後くらいにそちらに長宗我部家の者達と共に行くから、出立はそれからにしろ!」


と文が届きましたので、大殿自ら越前国への案内役をしてくるのかと思いきや、まさかの北陸方面軍に参加するとの事でした。いやいや、安土城に居る殿?


家督相続してから、少しばかり身軽になった大殿を自由にさせ過ぎでは?まあ、俺がどうこう言える立場ではないので、黙っておきますが、


俺と赤備えの皆がヒッソリ過ごす事が出来るのはありがたいけど、多分、いや、恐らく、大殿も親父も弥三郎の面倒を俺に押し付けるだろうな


「お前の義弟になるんだから、お前が面倒を見ろ!」みたいな感じでしょう。武功を挙げたい弥三郎を抑える事、出来るかなあ?


とりあえず、その事に関しましては、親父達と合流してから考えましょう


で、そんな事を考えておりましたら、大殿から


「六三郎!今日は休んで、明日の朝に出立するが儂の一万と弥三郎の三千とお主達をまとめて儂が引き連れて移動するとなると、越後国へ着くのが遅くなる


なので六三郎!儂は一万を引き連れて明日、ここから加賀国、能登国、越中国を進んで行く!


お主は弥三郎達を引き連れて、飛騨国を通り、信濃国も抜けて、一度甲斐国で典厩達と合流してから、


信濃国へ戻り、そこで徳川家の名代を務める婿殿と合流してから、権六達と合流せよ!」


「ははっ!」


(俺が三千と少しを引率するのかあ。何か、俺の率いる軍勢、どんどんグレードアップしてないか?


そのうち、「一万超えの軍勢率いて出陣しろ!」とか言われそうだなあ。今回の上杉との戦が終わったら、


残りは九州と関東と奥州の3ヶ所だから、海外での戦が無ければ、今回を含めた4ヶ所の戦になるけど。いかんいかん。今は今回の戦に集中しよう。先ずは早めに甲斐国へ到着しよう)


こうして、出陣ルートと人数の確認で話し合いは終了した。


翌日


「六三郎!出立前に済まぬな。少しばかり、人員の変更をしようと思ってな」


皆さんおはようございます。出陣前に何やら大殿から呼ばれております柴田六三郎です。人員の変更との事ですが、どうゆう事ですか?


「あの、それは?」


「お主が率いる軍勢に、こ奴達を組み入れる。入って来い!そして、自己紹介せよ!」


そう言って大殿は、隣の部屋から俺より少し歳下に見える若武者を呼び出した


「ははっ!柴田六三郎様!初めてお目にかかります!拙者、丹羽従五位下若狭守の嫡男で、二ヶ月前に元服しました


丹羽五郎左衛門長重にわごろうざえもんながしげと申します!此度、父上と大殿に初陣を経験させていただきたいと、願い出た次第にございます!


そして!その初陣が、数々の逸話をお持ちの六三郎様とご一緒出来る事!感無量にございます!」


「丹羽様の嫡男殿ですか。丁寧な挨拶ありがとうございます。しかし、拙者と共に動くよりも、大殿と共に動いた方が、越後国までは安全だと思いますが?」


「六三郎様!確かに、その通りかもしれませぬが、父上と大殿に初陣の事で相談しましたら、六三郎様と共に動いた方が、予期せぬ事が起きて良い経験になるがとうする?


と教えてくださいましたので、我儘を聞いていただき、六三郎様率いる軍勢に拙者の千人を組み入れてくださいました!なので、よろしくお願いします!」


「そう言う事でしたか、何も起きない可能性もありますが、よろしくお願いします」


(大殿と丹羽様?長重くんを俺が引率する軍勢に入れるのはいいんだけど、その理由が「予期せぬ事が起きるから」は、俺が何かしらのやらかしを起こしたり、


巻き込まれたりする事を期待しているみたいじゃないですか!いやいや、何も起こさないですからね?俺は、さっさと甲斐国に行くだけですから!


変な期待はしないでくださいね!そんなフラグを建てる事、無いよね?)


俺の考えを他所に大殿は


「六三郎!そう言う事じゃ!新三郎の初陣の話を五郎左が聞いて、お主と共に行動したら、良い経験が出来ると儂と五郎左で判断した結果じゃ!


そう言う事で、しっかりと見てやってくれ!最初は勝蔵の軍勢も六三郎と共に行動させようと思ったが、それではお主も気疲れするであろう。だから、弥三郎と五郎左の倅の事を任せたぞ!」


「ははっ!」


こうして、俺の率いる軍勢が三千と少しだった予定が、長重くんの千人を追加して、四千と少しになりました。親父が北陸方面軍に参加させた人数が確か、


二万ぐらいだったよな?それを考えると、俺の四千って、分不相応だよなあ。俺の戦歴や立場的な事で言ったら、千人でも多いのに。まあ、決まった事は仕方ない!


とりあえず、「何事も無く甲斐国へ到着する!」を最優先にしよう!その為に、だけじゃなく安全の為に、道乃は越前国に居てもらうんだから、


それじゃあ、先ずは美濃国と飛騨国を目指して出立しますか!

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